道がないなら作れば良いらしい
「じゃあ、これからどうしようか。この量だと役割分担した方が良いと僕は思うよ。」
「…どう分けましょうか…」
「男女別で良くね?一発だろ。」
「女性が多いと思うけど。」
「ミズハさんは男扱いで良くね?」
「心配要りませんわ。少々アマミさんとお二人でお話ししますわ。その間4人で探していてくださいまし?」
「あ?抜け駆けか?」
「まあまあ、シャロル様は僕たちのチーム班じゃ無いんだし、情報提供の場を設けてくれたってことで良いんじゃないかな。」
「アマミは?」
「…戦力に…ならないと…思います…」
「誰がバカですか!酷いんです!本ぐらい見つけれるんです!前、本棚を弄ったとき本棚が転倒したことは内緒なんです!」
そう言えばあったなそんなこと!アマミちゃんが本棚をはたきで叩けば本棚が転倒する。これテストに出るよ!…因果関係は全くわかりません。
「却って悪化してるじゃねえか。シャロル様、とっととつれていけ。仕事が増える。」
「シャロルさん酷いんです!ノヴェラさんがバカにするんです!どうにかするんです!」
「抱きつけばなんとかなりますわ。」
「そうなんですか!じゃあ、抱き付くんです!」
「おい糞やろう!止めろ!」
なんか賑やかだな!後輩5人は大変だー。とにかく、シャロルさんがアマミちゃんを回収して何処かに行きました。
「役割分担はどうしようかな?魔女と魔物があるんだけれども。」
「…魔女を…調べたいです…魔法のエキスパート…興味あります…」
「じゃあ、僕達はあの魔物かな。確かメガアゲハという種類だったよね。」
「フロウミ、任せたぜ。俺はそこの椅子で寝てる。」
まあこんな感じで調べることになりました。
「…見つからない…」
「歴代魔女事件と言うのがあるね。うーん、魔女狩りは基本焼却の刑らしい。」
「…興味ないです…魔女が…どの様な…魔法を使ったのか…の方が…気になります…」
結構沢山本があるけど、魔女については悪者とかその処刑方とかの本ばっかりだな。具体的に何をしたのかとか大体誤魔化されている。
「うーん、やはり本物の魔女が中々いないのかな。」
「…どういう…こと…ですか…」
「ほら、まあ前提知識も必要なんだけれども…魔女は人間に毛嫌いされているようだからあまり姿を表さないんだって。だから、本当にアマミちゃんが魔女だった場合はとてつもなくレアケースなんだよね。」
「…残念…です…ところで…前提知識とは…なんでしょうか…」
「えっとね…」
「お姉ちゃん!シャロルさんが呼んでるんです!」
魔女の事件が本当は濡れ衣が多く、それゆえに人間を避けている可能性があるみたいなことを言おうとしたら呼ばれた。
「うん?僕?」
「そうなんです!来てくれないと図書館をドミノ倒しにするように言うようシャロルさんに言われたんです!ドミノってなんですか!音楽なんです!」
それはドレミね!ってかシャロルさんの指図って言っちゃってるじゃん!何考えているかわからないけどそう言うことはアマミちゃんに伝言させちゃダメでしょ。
ただ、シャロルさんも図書館を滅茶苦茶にすることは望んでいないだろうし拒む理由もないからいきますか。
「分かったけど何処に行けば良いのかな?」
「よく分からないんです!箒で案内するんです!乗るんです!」
待て待てい!いくら屋敷が広いとはいえ飛んじゃダメじゃない?!…ってかもう箒に乗ってるし。…と言うよりよくわからないんじゃ案内できないじゃん!あれか、シャロルさん探しも僕がやれってことか?
「サーラさん。ちょっと呼ばれたのでアマミちゃんと行きます。」
「…了解です…魔女の魔法を…探してみます…」
なんか目的変わっていない?確か、魔女については調べるんだよね?魔法は違くない?まあ、魔女については見つかればラッキー程度なのでいいか。で、アマミちゃんの我が儘に付き添い箒に乗って移動しました。屋敷が広いので結構スムーズに飛べたんだけど、書籍室とか抜けるときドアをぶち破っていくのは止めない?!…いや、厳密には
「開けドアなんです!開いたんです!…どうして粉々なんですか!お姉ちゃんが悪いんです!キノコ追加なんです!回復したんです!ドアさん元通りなんです!お姉ちゃん謝るんです!」
と、叫びながら飛んでいるため、屋敷のものは壊れていません。ただ、僕が食べるべき毒キノコの数がバンバン増えていくという意味不明な事象が起きているけどね!アマミちゃんは結界を貼っているので僕らはノーダメージです。アマミちゃんって結構前はものを壊すのも大反対だったんだけど、最近は簡単に直るから問題ないみたいな対応に変わっていない?!なお、命は治らないのでそこら辺はアマミちゃんは体を張っても動いてるけどね。これは僕の心臓に悪いので止めてほしい。
「シャロルさんがいないんです!何処ですか!」
本当に迷子になってるじゃん!
「うーん、丁度この上の部屋にいると思うよ?」
「お姉ちゃんナイスなんです!」
うわわ!予想はしていたけど天井突き破って到着しないでよ!
「び、ビックリしたんですわ!!アマミさん?何処からいらしましたの?!」
「こっちなんです!」
いやいや下を指差すのはおかしいでしょ!…いや違う、今回マジで下から来ちゃったよ!
「…ゆ、床に大穴が空いているのですわ!どういうことですの?!」
「ギャー!床さんが悲鳴を上げているんです!すぐに直すんです!」
瞬時にもとに戻った件。アマミちゃんは若干手が光ったかどうかというぐらい。もはや朝飯前以前だな!
「この損壊を無詠唱で一瞬ですの?!訳がわかりませんわ!私も出来るようになるよう努力しますわ!お屋敷を壊して特訓するのですわ!」
いやいやいや止めて!アマミちゃんは例外だよ!こんなハチャメチャな修復魔法アマミちゃんぐらいしか打てないと思うよ?!壊したら直らないよ!
「アマミちゃん?流石にタックルでみんな破壊しちゃダメだよ?」
「何言ってるんですか!何も壊していないんです!ドアさんに開くようにお願いしたら開いたんです!天井さんに退くようにお願いしたら退いてくれただけなんです!問題ないんです!」
屁理屈が滅茶苦茶だよ!そんな都合のよい扉や天井はないよ!