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現実的な対応方法はなかったらしい

「アマミさん?その上にある魔法陣はなにかな?」

「雨避けなんです!特に他には無いんです!カウンター機能はないんです!お空さんに雨を打ち返してはいないんです!」


 ねえ、逆にそれってやろうと思えば打ち返せるってことだよね?やめてね?結局また降ってくるだけだからね!


「便利だね。もう少し大きく出来ないかな?今は5人、外に出ているんだよ。少なくとも木々よりは雨宿りにはなりそうだからね。」

「大きくするんです!」


 と言うことで、直径10mくらいの大きさになりました。


「おお、これは素晴らしいね。じゃあ、ちょっと待っていてくれないかな。いまミネガルさんを呼んでくるからね。」


 と言うことで、僕らが雨宿りしている中、ミカオさんは馬車に乗っているミネガル先生を連れてくることに。なお、この荷馬車は御者が乗る部分にも屋根が付いているため御者はそこで待機である。…ただ、どんどん雨足が強くなっていくため、屋根しかない御者の座る部分は横からの雨の勢いで濡れ始めている。僕らを守っている魔法陣も上空しか存在していないため、多少半径が大きいと言えどもこれ以上荒れ狂う天気だと怪しいね。


「まじか。知らない内にこんなにどしゃ降りになっているとはね。」


 少ししたら、荷馬車からミネガル先生が出てきた件。共にアマミちゃんが作った魔法陣の下に来る。途中で、


「御者達!そこにいては濡れてしまうよ!こっち来な!」


 と、ミネガル先生が御者に声掛したため多少大所帯でアマミちゃんの魔法陣配下に避難している。


「もう少し大きくするんです!」


 直径20m程度まで魔法陣が大きくなった件。


「アマミ?授業中も言っているだろう?無闇に魔力を多く消費するんじゃない。完全に枯渇したら倒れるんだぞ?」

「余裕なんです!なんならもっと大きくするんです!」

「止めなと言っているんだが?全く…もう少し自分を大事にしてくれ。」


 そんなこんなで、雨宿りしながら会話が続いていく。


「アゲちゃんは喉が乾いたんです!空を飛ぶんです!」


 メガアゲハことアゲちゃんはアマミちゃんの魔女帽子から飛び立ってうようよしている。雨足がかなり強く音も大きいのでろくに休憩できないのかな?


「参ったね。これじゃ、雨がやんだとしても地面がぐちゃぐちゃだ。安全も考慮すると雨がやんでも暫く護衛は難しいね。」

「荷馬車の中に冒険者を待機させて移動は出来ないかな。あまり遅れると商人達も迷惑がかかると思いまして。」

「うーむ。荷馬車も地面が緩んだ状況で動かすのは徳明じゃないね。第一、荷馬車の中に全員入らないじゃないか。流石にそれじゃ難しすぎるね。」


 ミカオさんとミネガル先生が色々議論している件。うーん、これ程までの集中豪雨はミネガル先生の経験でも結構稀みたい。しかも山中。


「アマミちゃん?アマミちゃんって荷馬車にある荷物を全部異空間に詰め込むことって可能?」

「異空間は沢山入るんです!なんなら馬車ごといれるんです!」


 それは止めようか?僕ら全員徒歩になるよ!


「先生。アマミちゃんの異空間魔法を使うと言う手があります。過剰の荷物はこれで対応できませんか?」

「あー、そう言えばそんなこと出来るんだっけか?ミカオさん?あまり非常識に頼ると今後のためにならんが今回は例外でアマミの異空間を使うと言う手はどうだろうか?」


 ミネガル先生あからさまにアマミちゃんの能力拒絶してるよ!現実見よう?


「それはよい考えだと思いますよ。」

「となると、人員は全て荷馬車にいれるとして…後は足元だな。地面がぐちゃぐちゃでは転倒する恐れもある。後、天候が晴れに戻ったときでも、地面が駄目だと結局荷馬車待機になる。護衛に手が回らんと万一があったときに危険すぎる。」


 てか、本当に雨足が最悪なことになってる件。こりゃもう、荷馬車の上に座れないね。え、そこは座るところじゃない?


「とは言えども、これではいつまで立っても目的地に到着出来ません。とにかく進んでみるのが得策だと私は考えます。」

「まあそうだな。盗賊や山賊もこの天気では我々と同じ条件だ。となると、後は御者か?多少屋根があるとはいえこの量の雨では御者台に完全に吹き込んでいるぞ?」


 実際に御者達が座っていたところは完全にびしょびしょでここで座って仕事しろなんて言ったら完全にブラック顧客である。


「乾くまで待つとなると雨がやんで拭いた後暫く乾かさないといけないと考えられます。乾くまでは大体1時間を目処にしていただけると助かります。」


 とある御者からこんな意見が飛んできた。


「うーむ。雨がやむ時間が検討もつかん。到着が相当遅れるぞ?一回商人に相談してくるか。アマミ?すまない。どちらにしろ荷物の整理を頼む。わざわざ外で話す必要もないからね。」

「分かんないんです!馬車を消せばいいんですか!」


 違うよ!荷物をしまうんだよ!馬車しまったら全員雨でびしょ濡れになるよ!


 とにかくアマミちゃんにちゃんと伝えて荷馬車の荷物を全部閉まってもらった件。…え?何かがおかしい?あ、全部じゃなかった。一応最低限の荷物は入れておかないといけないらしく多少は入っている。え、それでも残が少なすぎる?まあ、アマミちゃんだからしょうがない。

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