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護衛依頼の儲けってなんだっけ

「これは?」

「さっき作ったんです!綺麗なんです!」


 アマミちゃんが適当に作った光球もなんだかんだで売れている。限定7個だけどね。


「おお、嬢ちゃん。この薬草はどこで手にいれたんだい?」

「ここに来る間に見つけたんです!」

「ほう。山の中にも意外に生えているんだな。知らなかったぜ。」

「アマミちゃん?この薬草はどういった効果があるの?」

「ただの風邪薬なんです!磨り潰せば誰でも簡単に作れるんです!」

「ああ、息子が調子を壊したときに村の薬に詳しいやつから貰ったんだ。次いでだ。その薬草もくれや。」

「分かったんです!興味の無いものはいくらでもあげるんです!」


 えええー!お客さんの前でそんなこと言っちゃうの?!


「アマミちゃん?それってアマミちゃんにとってあまり価値のないものなの?」

「誰でも作れるものは魔女工房に行くまでもないんです!」

「魔女工房?」

「魔女は工房を持つって読んだんです!だけど無いんです!今度師匠に頼むんです!一人前になるには工房を作った方が良いみたいなんです!」


 なんだ?アマミちゃん知らない内に魔女について勉強したのかな?まあ、本を読む機会なんて学校やらマジーラさんの家や最近だとシャロルさんの屋敷等腐るほどあったと思うけど。


「お嬢ちゃんはこの薬草より効果のあるものを知っているのかい?」

「腐るほど有るんです!ただ、作るための材料はあるけど、機材が不足しているんです!」


 そう言えば、アマミちゃんがいつもネタにしている毒キノコも加工すれば高級食材らしい。とは言っても確かに加工するための道具なんて買うほどの余裕ないしなあ。


「そうか。お嬢ちゃん若いのに物知りなんだな。ハッハッハ。」


 薬草を買っていったドワーフは笑いながら帰っていった。あー、喧嘩にならなくて良かったわ。ドワーフは全体的に慎重が低いとは言え、他の種族のアマミちゃんがまだ子供と理解してくれたらしい。


「おお、結構売れてるじゃないか。商人としてもやっていけるんじゃないか?」


 横から商人が口入れしてきた。


「俺らにしてもそっちで客寄せしてくれているから余り物も早く売れそうだな。」

「客寄せですか?なんだか、そちらのお客さんを奪っている気がして申し訳ないと言うか。」

「気にしなくたっていいさ。どうやら、その子が気になってここに来たって言うドワーフもちらほらいるみたいだぜ?」

「え?」

「なんでも、空飛ぶのを見たとか、ドワーフから見ても可愛すぎる女の子とか、バナナ売りの少女とか色々噂がたっているぞ?この数日一体何をしていたんだい?」


 まてまて待てい!!僕達この数日殆んどドワーフの村にいなかったんだよ!何でそんなに有名人になっているの?!空を飛ぶなんて、精々往復の時にしか…あれ、よくよく考えると空を飛べればそりゃ目立つか?しかもアマミちゃんスカートの丈マジで短いから空飛べば中身誰でも見えるし…噂になるわな。で、魅了効果1.1倍の服を着て走り回ったあげく、バナナ交換会なるワケわからない言葉喋りながらバナナ配っていたな。あー、心当たり有りまくりじゃん!何でこんなに目立っているの?!マジーラさんに魔女は目立つなって散々忠告されているのに!!


「えーっと、そんなに目立った行動はしていないと思っていますが…何故でしょうね。」


 完全に半目になりながら適当に応答しました。僕は知りません。少なくとも、ここら辺では服をちゃんと着て走り回っている辺りまだましなので許容しましょう。…うん、許容する!色々なんか言われそうな気がするけど拒絶すれば良いのだ!で、そのまま時は流れていき、17時になった。


「うんじゃ、そろそろ片付けるぞ?集まっている冒険者は手伝いを頼む。ああ、お前らはまずは自分達の片付けをしていな。大きい機材だと、子供の力じゃ大変だろうしな。」


 僕は一応成人しているけど、まあ体の作りは女だし無理したくないのでアマミちゃんと一緒に物を片付け…るまでもなくお金以外全部綺麗に異空間に詰め込んだぞこの魔女!最近、魔女が全員チートなんじゃねと錯覚に浸るこの頃である。


「勘定するんです!そのうち150%使ってバナナを買いだめするんです!」


 150%使ったら赤字じゃん!利益の使い方おかしいだろ!と言うことで勘定を始めました。ざっくり概算で20万Gかな。…売れすぎだろ!何で僕達冒険者の依頼受けているの?確かこの依頼って受注額一人当たり15万ぐらいだったよね!アマミちゃん既に倍以上稼いでいるぞ?!


「儲けはどれくらいだった?」

「ざっとですが20万Gでした。」

「は?…はい??」


 商人も驚いちゃってるじゃん!どうするのこの空気!


「ま、まあ…アマミちゃんが色々珍しい薬を作っていましたし。」


 実際、メガアゲハ自身がレアだし、魔法使いの中では危険生物と扱われている魔物から作ったりしたら滅茶レアになるからね!ただ、安全面は保証しないけど。うん?でも毒薬売っていなかったか?安全も糞もないじゃん!


「そう言えば聞いてきたな。どんなもんなんだい?」

「アゲちゃんにお願いしたんです!これは睡眠薬なんです!これは回復薬なんです。これは…忘れちゃいました!」


 駄目だろ!忘れるようなものを売っちゃダメ!危険だよ!


「思い出したんです!確か媚薬だったんです!」


 とんでもないもの作ってたー!もう何でもありだな。しばらくアマミちゃんから出されたものは食べなかろう。なんかモルモットにされそうで怖いわ!…ってか、アマミちゃん料理しないから平気か?


「…あー、そっちは片付け終わったか?」


 ついにこの商人話ずらしてどっか行ったぞ?嫌な予感がしたのかな?いや、僕ももう突っ込みに疲れてきたけど!と言うか、メガアゲハって何でも作れるのか?それとも、アマミちゃんが調合の段階で色々弄ったか?…謎が増えた。と言うことで、儲けたお金は勝手に使わない前提でアマミちゃんの異空間送り。他の荷物もアマミちゃんの異空間を使いまくってどんどん片付けて行きました。

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