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どうなっても知らないからね?

 で、少しすると…


「これはなんですか?」


 少女っぽいドワーフが商人の売り物から離れてこっちにやって来た。…いや、ドワーフは一般的に小さいから少女と言いつつおばさんかもしれないけどね!


「はいなんです!このカプセルはアゲちゃんからとった物を加工したお薬なんです!線の本数で強さを示してみたんです!1本がちょっとで7本が最大なんです!飲めば1秒以内に効力が発揮するんです!」


 ちょっと待て、それは強力すぎだろ!体に絶対害あるよね!テーブルに置いてある瓶の中にはカプセル形式の飲み薬がいくつも入っている。瓶毎に同じ色且つ同じ数の線が引かれたカプセルが沢山入っている。


「アマミちゃん?そのカプセルどうしたの?」

「手作りです!お願いしたら出来たんです!」


 あー、止めた止めた止めた!もう、アマミちゃん魔法で物作りまくっているじゃん!稼ぐ必要なくね?


「これは睡眠薬、これは活性薬、これは解毒薬なんです!勿論、毒薬や麻痺薬、融解薬もあるんです!」


 まてまて!前半はまだしも後半は並べちゃダメだろ!


「この、7本の紫の線が引いてあるカプセルは飲んだら瞬時に夢の世界行きなんです!帰ってくることは不可能なんです!」


 そこいらの青酸カリよりとんでもないものを売ってるよ!アウトだよ!


「えっと、このお薬は何ですか?」

「増殖薬なんです!飲んだら分身が生まれるんです!7本付きだと分身が7体なんです!注意としては、出来た分身は消えないんです!全く同じ形になるので、オリジナルと混じらないように注意なんです!」


 とんでもない成分も入ってるな!と言うより確かこれって全部アゲちゃんから採取したといっていたよね!メガアゲハ危険すぎだろ!


「それは良いですね。後これは睡眠薬ですか?ではこれとこれを下さい。」

「どうぞなんです!忘れてたんです!お兄ちゃん、金額を決めるんです!」


 いやいや知らんがな!メガアゲハから採取した薬なんて前科ないだろ!相場がわからん!


「えっと、商人さん?一般的な健康薬とかっておいくらなんですか?」

「健康薬か?うーむ。あまり我々は扱わないから分からんな。同僚の話だと1週間分の量で1000Gはするみたいだが?」

「分かりました。アマミちゃん?その薬って効果はどれぐらいなの?」

「まちまちなんです!睡眠薬は寝る前だけなんです。この毒薬は1回飲めば2度と飲まなくても平気なんです!」


 そりゃそうだよね。1回飲んで死んだら次ないもんね!うーん、相場が全然分からん。こうなったら労働力で換算するか。


「アマミちゃん?これだけ薬作るのに何れだけの時間アゲちゃんに魔力あげた?」

「分かんないんです!」

「うーん、じゃあ、このカプセル1つの薬作るのにアゲちゃんがどれだけ粉を分けてくれたの?」

「分からないんです!」


 駄目だこりゃ!しょうがない、概算するぞ?


「商人さん?魔術師の魔力を完全回復する薬ってどれぐらいの金額かわかりますが?」

「そうだな。最上クラスのポージョン系になると10000Gは簡単に行くんじゃないか?最も私が知っている限りだが。」


 予想より高いな!まあいいや。で、1人前の魔力を回復するのに必要な金額が10000Gとして、先日見た、あれだけ作り出した眠り粉はアマミちゃんが30分アゲちゃんに魔力を与えていたから賞味30万G。で、それでも瓶はまだ満帆じゃないから大体1瓶50万G位か?ただ、アマミちゃんカプセル作ったりその中に薬突っ込みまくってるからな。人件費は?あー止めよう。こりゃ答え出ないわ!


「そうですね。まだこの薬は試作品段階だったりするので少々安くします。ただ、作成方法が少々特殊なので線が1本のものを1000G、2本のものを2000G…といった形で提供しています。」


 最早、投げやりである。ちょっと根拠あるように言っときゃなんとかなるでしょ!


「うーん、じゃあこの睡眠薬は安いものを多く買います。」


 と言うことで増殖薬7…7本線が付いている物…を1つと、睡眠薬1が数個売れました。これだけで1万G程度儲けれる件。


「ありがとうございます。ところで、増殖薬は何に使うんですか?」

「それは、仕事増員を増やしたいからですね。そして私は寝てれば勝手に仕事が終わっているということです。素晴らしいと思いませんか。」


 うわー。このドワーフ結構悪い意味で頭働いてるな。売って大丈夫なのかこの薬?アマミちゃんがアゲちゃんに依頼して作りまくった薬は多量に売れるわけでもなく、とは言え全く売れないわけでもない。まあ、1000~7000Gと考えれば安いもんじゃないからね。とは言え、メリットも考えて裕福層には売れるといった感じかな。


 これが100G単位だともっと売れるかもしれないけど、こんなものバカ売れしたら絶対ヤバイし逆に10000G単位だと殆んど売れずアマミちゃんの機嫌がやばそうなので丁度良かったかもしれないね。最も、あからさまに怪しい薬なのに良くここまで売れるな!アマミちゃんの魅了効果1.1倍が若干影響していたりしないよね?と言うか、毒薬3とか融解薬5とか買うやつはなんなの?絶対悪いことに使う気満々だよね!まあ、平気で売っているアマミちゃんもアマミちゃんだけどね!数日後ドワーフの村で集団死亡が起きても責任は取りません。


「これくれや。上手いんだろ?」

「美味しいんです!今ならこれも付けるんです!」


 待てー!バナナと一緒に牛乳売るな!それは僕の!僕の予算で買ったものだよ!


「アマミちゃん?それ僕のなんだけど。」

「異空間の整理なんです!牛乳さんは牛さんに頼めば貰えるんです!今度頼むんです!」


 人脈ないよね!いや、牛脈?なんだそれ?あー、まあ良いや。今度また補充しよう。

 現実世界で好き勝手に薬を作ったり入手して売り飛ばすのは止めましょう。あくまでフィクションです。

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