ドワーフの村に戻ります
「アマミちゃん?とにかくアゲちゃんは飼って良いみたいだからそこは安心して。」
「やったなんです!流石師匠なんです!早速マジーラさんの上に乗るんです!」
「いやいや止めてくれ。第一許可したとは言っていないぞ?」
「拒絶出来ないのでしたら許可と言うことになると思いますが?」
「そ、そうではあるが…大丈夫なのか?第一アマミだって無限に魔力があるわけではあるまい。」
「そこら辺は既に観察しているので大丈夫です。アマミちゃんなら1000000分…まあ、一年中吸われ続けても支障が無いので平気です。マジーラさんだって20分は持ちますよ?その後は知りませんが。」
「随分他人事である君に物凄く恐怖を覚えるが…それが正しければすぐに追い払えばなんとかなると言う算段か。」
「はい。まあ、襲ってくるのは大抵寝ているときですけど。」
「駄目じゃないか!」
なんか怒鳴られたんだけど!正論言ったのに怒られるのは何故なのか。
「生態系の観察によって寝ているときに急所を晒し出すと襲われると言っているだけです。まさか、アマミちゃんじゃないのに寝るとき全裸になったりしませんよね?」
「逆に言うぞ?アマミはメガアゲハを飼うと言うことは毎晩全裸で寝るといっているのか?」
「残念ながら。あまり察しないで欲しかったのですが。」
「それを許可したのか?」
「じゃあ、マジーラさんがアゲちゃんの餌やりしますか?」
「…すまん。これだけは言わせてくれ。頼むからどちらも自分が女性であることを自覚してくれ。」
「僕は男装しているので知りません。」
「師匠!メガアゲハじゃないんです!アゲちゃんなんです!名前をつけたんです!それとも師匠はお姉ちゃんを人間って呼んだり私を魔女って呼ぶんですか!あれなんです!私は魔女なんです!そこを意識して私を呼ばないと今度マジーラさんがお風呂に入っているときに乗り込むんです!あれ、それは明日計画しているんです!」
「止めろ。絶対実行するな!」
明日はドワーフの村にいるので実行出来ません。マジーラさんセーフ。まあ、グダグダしながら最終的にマジーラさんが折れて飼うことになりました。ただ、
「学校へ連れていくのは如何なものかと思うぞ?何度も言っているが下手に刺激すると危険な粉を撒き散らす。ここでは注意を払えばよいが学校ではそうはいかないだろう?」
「取り敢えずシャロルさんにはお願いしていますが僕もそこは懸念点なんですよね。最も、アマミちゃんを止めれますかといった話ですが。」
といった感じで、学校云々は保留になりました。こんな感じで保留が続くと結局アマミちゃんの独壇場になっていくんだけどね。まあ、アマミちゃんほどの問題児もいないだろうしシャロルさんがちゃんと説明してくれれば少なくとも喧嘩売る奴はいないでしょ。
と言うことで、この日は色々歩き回って疲れたのでとっとと入浴して寝ました。とは言っても残念ながらアマミちゃんが風呂場に乱入したり、寝る前本当に素っ裸で寝るものだから…しかもあの眠り粉を採取して…アゲちゃんの食事が完了後服を着させてで漸く僕も寝れると言う始末。めっちゃ大変なんですが?!
ただ、アマミちゃんがアゲちゃんの眠り粉を今日のうちに簡易的に調合したようで…機材無いから殆ど魔法で弄ったんだろうけど…睡眠薬としてカプセル化してくれたため、それを飲んで寝ました。目が覚めるとマジで疲れが全部吹っ飛んでいたのは驚きだったよ!
で、次の日の朝。
「と言うことで、そろそろドワーフの村に戻ります。」
「まあ、気を付けて行くんだぞ?アマミ?ちゃんと箒の操縦は出来るんだよな?」
「馬鹿にしちゃいけないんです!精々民家を破壊する程度に突っ込むだけです!」
却って心配になったよ!殺す気か!
「はぁ。ミズハ。アマミを頼む。」
「言われなくても平気です。どうせ向かうまでの間に寄り道で色々採取していくんです。帰ってきたときのお金の使い道でも考えておいてください。」
「生々しいな。まあ、とにかく無事を祈る。」
「師匠も気を付けるんです!間違って毒キノコを食べちゃいけないんです!」
それは、アマミちゃんが毒キノコを押し付けない限り平気だよ!
「じゃあ、行こう。」
「箒に乗るんです!」
「全く、お前達の行動は未だに突っ込みどころが多すぎて困る。」
僕が箒に横座りに座る行動って突っ込むところあるのかな?まあ良いや。で、ドワーフの村へ飛んでいきました。
とはいっても、直通しないで森のなかで薬草とかを採取したり、アマミちゃんがアゲちゃんにお願いしてまた色んな粉を出して貰ったり、そのご褒美か何かは知らないけど40分ぐらいアマミちゃんからアゲちゃんが魔力を採取したりと色々あったので、到着まで2時間ぐらいかかりました。早く出たんだけど、現状10時ぐらいです。
あ、分かっているとは思うけど例えアゲちゃんに魔力を吸われたところで、暫く普通に過ごせば魔力は自ずと回復するからね。僕らが気にしているのは吸われる量であって回復出来ない云々ではない。
なお、僕が力を奪った場合は残念ながら自然回復はしません。まあ、用済みの力は自然解放しちゃうので勝手に戻るけどね。裏を返して、僕が絶対解放しなければそいつは永遠と力が戻らずいわゆるなにも出来ない植物状態で生きる運命になるんだけど。まあ、そうなったらそのうち栄養失調かなんかで死ぬけどね。