魔女の考えが全く分かりません
「大変ですわ!アマミさんが裸で倒れていますわ!」
はあ?!何しているのアマミちゃん?!良く良く見てみるとシャロルさんのベットで素っ裸で眠っているだけである。…いやいやだけじゃないよね!大問題だよね!
で、良く良く見てみると胸元ではアゲちゃんがくっついて眠っている。更に部屋にいくらか大きめな瓶がいくつも置いてあって中に多量な粉が入っている。粉の色が違うから種別も違うのか?
「アマミさん?!起きてくださいまし!そのような格好では風邪を引いてしまいますわ!」
個人的、馬鹿は風邪引かないと聞くけどアマミちゃんに適応されるのかな?ただ、アマミちゃんの場合治療魔法で風邪云々以前問題な感じな気がしてならないけどね!
「うーん!良く眠れたんです!睡眠時間も予想通りなんです!」
「予想通りって?」
「アゲちゃんの眠り粉の威力を調べていたんです!しかもお願いしたら色々な種類の粉を出してくれたんです!まとめているんです!」
アマミが色んな瓶を指差しながら成分を説明してくれた。だけどその前に服を着よう?!
「アマミさん?いけませんわ。脱いで良いのは恋人の前だけですわ!」
その突っ込みは違くないか?!
「恋人ってなんですか!第一、お姉ちゃんもシャロルさんも裸のお付き合い完了なんです!今さら気にしないんです!」
「もしかして私がアマミさんの恋人なのですの?それは大変光栄ですわ!」
なんか話が迷走してるぞ?!とにかく面倒臭いので服は着てもらいました。最も、普段着が肩の露出が激しくスカートの丈が短いジャンバースカートだから結局あれっちゃあれなんだけどね!
「アマミちゃん何していたの?」
「凄いんです!この粉は毒粉、これは麻痺粉、なんとこれは溶解粉です!かかれば溶けてしまうんです!」
ふーん。…って、危険すぎるだろこの魔物!何処が戦闘苦手だゴラァ!他にも色んな種類の粉があるらしいことがわかった。
「溶解って、よくその瓶は溶けないね?」
「魔法で強化したんです!」
「どうやって瓶に入れたの?」
「さっきまで外にいたんです!結界を作ってそのなかに出してもらったんです!」
「えっと…さっき寝ていたのってアゲちゃんに魔力を与えていた感じなの?」
「アゲちゃんが色々な薬物を放出するとエネルギーを消費するみたいで体にくっついてくるんです!だから色々作ってもらったお礼に補充なんです!」
「成分って分かるものなの?」
「直感なんです!ただ、一度眠り粉が放てると分かれば関連からある程度想像がつくんです!」
駄目だ。やってることがカオス過ぎて良く分からない!恐らく殆ど全て…魔力が一般人の1000000倍はあってしかも魔女って言う薬物専門と言う能力がアマミちゃんをここまで突き動かしている気がしてならない。
「と言うことで、クラスで世話するんです!アゲちゃんは色々賢い蝶さんなんです!役に立つんです!」
いやもう完全危険認定出してるよ僕は!こんなの世話する以前に連れていっちゃダメなやつだろ!
「ミズハさん?私にはまだ分からないことが多すぎますわ。判断出来ない限り学校でお世話することが可能か分かりませんわ。」
「そうだね。僕だとアマミちゃんに甘くなっちゃうからシャロルさんの判断に任せるよ。とにかくアゲちゃんことメガアゲハは戦闘は苦手らしいけど戦えない訳じゃないみたい。やろうと思えば相手を眠らすことも麻痺させて倒すことも相手を完全に液体まで溶かすことまで可能みたい。アマミちゃん?アゲちゃんの毒粉っていつも持っているキノコとどっちが強いの?」
「感覚的にアゲちゃんの毒粉は最も優秀なんです!ちょっとの粉を吸えば夢の世界行きなんです!耐性が弱ければ帰ってこれないんです!」
「どうやらアゲちゃんが毒の粉を巻いた瞬間に回りにいる呼吸している生命体は即死みたいだよ?」
シャロルさんの目が完全に死んだ件。少しした後、半目でアゲちゃんとアマミちゃんを交互に見ている。
「そうですわね。私としてアマミさんの意見を尊重したいのは山々ですわ。ですが、一歩扱いを間違えればクラスメイト全員の命に関わる力を持つアゲちゃんを世話するのは賛同出来ませんわ。」
「ど、どうしてですか!アゲちゃんは危険でもなんでもないんです!シャロルさんだって誰かに襲われたら反撃するんです!アゲちゃんだって同じなんです!どうしてシャロルさんが学校に行って良くてアゲちゃんは駄目なんですか!」
「そ、そう言われましても…」
シャロルさんがこっちを見てきた。何とかしてくれと言う目である。なんで、アマミちゃんの問題になると最終的に僕に流れてくるの?!しかもこれ解決出来ないぞ?
「うーん、アマミちゃんなら防御魔法とかで多少問題起きてもなんとかなるとは思うけど…全員がそうじゃないし。現に昨日シャロルさんが危機的状況になっちゃったし。僕としても良いよと言える立場じゃないかな。」
「何でですか!なんで…分かって…くれないんで…すか!何処が…危険な…んです…か!今だっ…てお願…いしたか…ら色々…出してくれたんで…す!別に…襲われ…た訳じゃ…ないんで…す!酷い…んで…す!差…別なん…です!」
完全に泣き出してしまった件。シャロルさんがこっちを見てきたけど、流石にこれはお手上げです。どうしようもありません。