表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/65

起きた瞬間に疲れさせるのはやめてください

 で、次の日…


「うー、なんだ?なんかめっちゃ重いんだけど…って、どういうこと?」


 こいつら寝相悪すぎだろ!いや、アマミちゃんは一緒に寝ると大抵起きたとき僕に抱きつているから今さら間だけど…シャロルお嬢様まで抱きつくのか!僕は抱き枕じゃないぞ!


「ふわぁ…あら、ミズハさん?おはようございますわ?…あれ、私お風呂でシャワーを浴びていましたのに、いつの間に眠ったのですの?」


 そう言えば、シャロルさん風呂場でぶっ倒れてそのまま服着せて寝かせたんだっけ?こりゃ本人相当混乱するだろうな。


「ムニャムニャ…お姉ちゃんのおっぱい柔らかいんです…!」


 おい、ちびっこ魔女!寝言でとんでもない発言するんじゃない!


「そうですの?ミズハさんは先日お風呂で見ましたとき予想通り胸はありませんでしたわ。」


 こっちの子爵令嬢は真顔で正論を言うな!確かにシャロルさんはまな板の僕や成長したてのアマミちゃんより成長していたけど…していたけど!!僕だって男装してないならきっともっと上を理想していたからね!男装しているからこれが便利だから文句言わないけど!


「それよりミズハさん?私何か起きましたか?なんだか、しっかり睡眠できた反面何か抜けている感じがしますわ?」


 うん?アゲちゃんの眠り粉を吸うと本当に昏睡できるのか?これはある意味善薬じゃない?寝た後メガアゲハに襲われなければだけどね!


「うん。色々あったんだよ。シャロルさんが色々抜けてると思うのは多分全てこれのせいかな。」

「その瓶に入っている粉はなんですの?」

「アゲちゃんことメガアゲハが出した超強力の眠り粉だよ。詳しいことは省くけど、どうやらアゲちゃんはよっぽどお腹が減っていたみたいで、シャロルさんをこの粉で眠らして魔力を吸い取ろうとしたみたい。」

「そ、そうでしたの?!…そう言えば、先日メガアゲハには急所を見せてはいけないと伺ったばかりですわ!ついうっかりしていましたわ!そうですわ!お風呂場で、頭を洗っていたときアゲちゃんが視界に入ったのですわ。気になったので少々見ていましたらアゲちゃんが少し羽ばたいて…その後の記憶がありませんわ。きっとその時、その粉を吸ってしまったのですわ。」


 結構詳細まで何が起こったか見えてきたな。どうやらこの様子だと、メガアゲハと一緒にお風呂に入るのは危険そうだな。…いや、普通風呂場にペットの蝶を連れていく奴なんていないな。アマミちゃんが例外だろ!


「と言うことは私はアゲちゃんに全て魔力を吸われてしまいましたの?」

「うーん、かなり危なかったとは言えるかな?色々過程は有ったけど最終的にアマミちゃんが全部肩代わりしたよ。危険な状態だったシャロルさんを回復魔法で助けたのもアマミちゃんだよ。アマミちゃんに感謝しなくちゃね。」

「そ、そうでしたの…。また、アマミさんに救われてしまいましたわね。…この世の中、魔女を否定する方が多い気がしますが、アマミさんを見ている限り魔女は危険ではなく逆に救世主のような気がいたしますわ。勿論、アマミさん以外魔女を知りませんので確定は出来ませんわ。ですが、魔女が全員悪人と言うわけではないと私は信じますわ。」


 シャロルさんがアマミちゃんの頭を撫でている。なんだか、シャロルさんとアマミちゃんも姉妹みたいに見える。回りから見て、僕とアマミちゃんもこんな感じなんだろうか?


「ウムム…お姉ちゃん大好きなんです…!また、今日も一緒に寝るんです…!冒険するんです…!」

「これは頂けませんわ。この寝言は恐らくミズハさんのことを指していますわ。魔法でアマミさんを追い抜く事は良しとしまして、アマミさんの保護者としてはミズハさんを抜けるよう努力いたしますわ!」


 まてまて、なんか別のところで張り合いが始まったぞ!何?いよいよ僕も色んな意味でシャロルさんにライバル意識されるの?!


「ところでミズハさん?アマミさんが肩代わりをしたとお伺いしましたが…具体的にどれくらいとかはわかりますか、ですわ?現状どれぐらいアマミさんと差があるのか把握しておきたいのですわ!」

「うーん、そうだね。大体シャロルさん20人前の魔力をアマミちゃん肩代わりしていたかな?」


 シャロルさんが一般魔術師の1.5倍の魔力を持っているとして、今回アゲちゃんが吸った魔力量は一般魔術師30人前だから大体シャロルさん20人前だね。


「そ…それでアマミさんは無事でしたの?!」

「ご覧の通りまだ寝てるけど命には全く別状なしだよ。」

「し…信じられませんわ!いえ、流石は魔女と言うべきですわ!これは私も負けられませんわ!」


 いや無理だろ!アマミちゃんシャロルさん20人前吸われてもピンピンしてたからね!…まあ寝てたけど。


「ところでミズハさん?どうして私の魔力の20倍を吸っていたとお分かりになったのですの?そこについても気になりますわ。」


 あ!!墓穴踏んだわ!つい余計なことを喋ってしまった。シャロルさんの魔力が測定できるとか言っても、吸われた魔力量が計算できるとか言っても全部アウトじゃん!詰んでるじゃん!


「え、えっと…」

「起きたんです!お腹が空いたんです!バナナは何処ですか!」


 ここにバナナはないよ!…って、その瓶は眠り粉が入っている瓶だよ!食べ物じゃないよ!第一その粉を過剰摂取したら死ぬよ!とにかく瓶は取り上げます。

 新章突入します。在庫処分中ですが…紆余曲折多いですね…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ