表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/65

襲われた子爵令嬢

「ギャー!!シャロルさんが倒れているんです!どうしたんですか!!」


 何だって?!アマミちゃんがそっちの方向に走っていったので追いかけます。


「うわ!滑ったんです!死ぬかと思ったんです!どうしてくれるんですか!床さん謝るんです!」


 今回の教訓、何があってもお風呂場で走っては行けません!ってか、普通走れるぐらいの広さ無いだろ。シャロルさんの貴族の家が例外だよ!まあ、素っ裸の少女が突っ走る姿は豪快だけどね…あれ、この子つい最近同じようなことしていなかった?…そう言えばアゲちゃんどこ行った?


「シャロルさん!起きるんです!死んじゃ駄目なんです!」


 力の関知的に死んではいないけど色々殺人現場みたいなことになってる!シャワーは出しっぱなしのまま転がっているし、シャロルさんは仰向けで転がっていて一切動かない。で、アゲちゃんことメガアゲハがシャロルさんの胸にのって…。いやいや、これは不味い不味い!この蝶すごい勢いで魔力吸ってるぞ!分速魔術師1人分。アマミちゃんならどうでもいい量だけど、普通の1.5倍程度の魔力しか持っていないシャロルさんじゃあ致命傷になる!


「アマミちゃん!緊急!アゲちゃんを連れていって!」

「どうしてですか!シャロルさんの回復が優先なんです!」


 アマミちゃんが指を指すと指先と顔の十字の模様と体の左肩から垂れたような直線の模様と胸元の上を横切る線と左太ももを横切る模様全部が淡い緑に輝く。シャロルさんも緑に輝いている。シャロルさんの魔力も回復しつつ有るけど吸収するものが取りついているので減っている件。ただ、アマミちゃんの魔法が強すぎるので回復スピードの方が早い。


「おかしいんです!回復はしているはずなんです!だけど完治した感じじゃないんです!」


 そりゃその蝶が吸っているからね!どうやらアマミちゃんは相手の症状を見て回復量を調整出来るようである。無意識で無詠唱のうちにやってしまうという完全チートぶっ飛ばしてるけどね。でないと、さっきの発言出ないよね?


「ちょっとアマミちゃん?アゲちゃんを動かしてもいい?」

「アゲちゃんも心配してくっついてくれてるんです!可哀想なんです!」


 逆だよ!シャロルさん攻撃してるよ!殺しにかかってるよ!


「うーん、シャロルさんの治療は誰も触れていない方が効率がいい気がするんだけど。見守る形の方がいいんじゃないかな?」

「よくわかんないんです!お姉ちゃんに任せるんです!」


 ということなので、メガアゲハを強引にシャロルさんから引き離します。流石に蝶なのであっという間に引き離したけど。


「回復完了なんです!」


 吸いとるものを退ければアマミちゃんの治癒魔法で一瞬解決である。


「シャロルさんが起きないんです!お姉ちゃんがアゲちゃん取っちゃうのがいけないんです!何とかするんです!」


 いやいや、退けたからなんとかなったんだからね!これ、倒れた音気付かなかったらもっとヤバイことになっていたからね!


「アマミちゃん?とにかくシャロルさんを連れて外に出るよ?アマミちゃんはアゲちゃんの面倒をお願い。」

「アイアイサーです!シャロルさん死んでしまったんです!お姉ちゃんを後でお風呂に沈めるんです!」


 最近、アマミちゃんの僕に対する扱いが散々な件。どういうこった。何か悪いことしたかな?とにかくシャロルさんを風呂から出して着替えの服を着させます。他人の服を着させるのって難しいよね。しかも、意識不明となると。で、僕も上がったので…頭洗おうと思ったけど緊急なんでそのまま出ました…シャロルさんに準備してもらったパジャマに着替えます。…なんか地味に可愛くないか?くそ!今日一日中男装させる気ないな!何か色々酷い。まあ、抵抗しようと思えばいくらでも出来るのにしない僕も僕だけどね。


「魔女帽子接着完了なんです!アゲちゃんも準備完了なんです!離陸準備OKです!」


 だから、お屋敷が広いからって飛ぶの禁止!どうせ壁突っ切るんでしょ…本当に箒を出すな!直るから云々じゃないからね!


「アマミちゃん?歩いていこう。シャロルさんも調子悪いみたいだし、急ぐのはよくないから。」

「そんなことないんです!治療は完璧なんです!起きないだけです!」


 致命傷の他人にアマミちゃんが魔法をかけると回復はするけど起きるのには時間がかかるんだよね。回復レベルがブッ飛んでるので、体自身が治ったことに気付いていない感じなのかな?まあいいや。そんなこんなで、シャロルさんの部屋に行きました。普通に歩いたからね!なお、途中でシャロルさんの弟にあったとき


「お姉様どうしたの?」


 と聞かれたので


「逆上せたみたいだよ?」


 と言ったら


「お姉様だから何時かはそうなるんじゃないかなと思っていたんだ。」


 とか返ってきた件。余程毎日長風呂なのかな?却って受け入れが早すぎてこっちが驚いたよ?


「うーん、ドア鍵がかかってる。シャロルさんのパジャマに入ってるのかな?」


 お風呂場に向かうとき脱衣場にパジャマを持っていったし、今だと着ていた服を持って来てる。残念ながら僕の男装用服はアマミちゃんの異空間行き…と言うよりかは着ていた服は全部アマミちゃんの異空間に突っ込んである件。


「扉が空かないんです!酷いんです!開けドアなんです!入るんです!」


 了解…ってまてまておいおい!!なんで鍵かかってるのに開けドアって言っただけで開くんだよ!…あ、あれか?無意識か何かで魔法使って開けたか?!もうこれアマミちゃん泥棒もしたい放題だな!そうならないように願うよ。


「とにかくシャロルさんはベットに寝かせるかな。」


 シャロルさんをベットに寝かせます。にしても、アゲちゃんのあの行動確実的に襲っていたよな。でも確かメガアゲハって戦闘得意じゃないって聞いたんだけど。それともあれか?シャロルさんが本当に逆上せあがって、倒れたからたまたま側にいたシャロルさんにくっついた?前、アマミちゃんが風呂場で寝ていたときのように?にしては出来すぎレースな気がするんだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ