魔女についての調査
「あ!バナナタワー作るんです!」
で、アマミちゃんは箒を出して本棚の上に飛んでいった。
「崩れているんです!どうしてくれるんですか!」
「さて、そろそろ魔女とメガアゲハについて調査再開ですわ。ミズハさんの強さを考えただけで心臓に悪いですわ。しかもそのお姿で。」
酷い言われようだよ!デコったの君だからね!それから漸くは書籍で調べれるだけ皆で…アマミちゃんはもちろん不参加…調べました。てか、人が多いとアマミちゃん空気になっちゃうね。
で、大分時間がたってそろそろお開きかなと言うところ。
「調べれるだけ調べてみましたわ。魔女についてはある程度把握できましたわ。」
「ハーン、で、どんな?」
「分かっていることとして、魔女は私達人間よりも多く魔力を持っていることですわ。その為、本来考えられないような威力の魔法を出すことができるみたいですわ。」
「…この文献によると…魔女の魔法は多種多様で…サーラみたいなエルフでも…使えない魔法を…出すことが出来るみたいです…」
「エルフも魔法が使えるの?」
「…使えます。…ただサーラは…魔法があまり好きではないです。…だから…弓使いに…なりました…」
サーラさんの魔力は人間の5倍程度。1.5倍程度をもつシャロルさんを大幅に越えているんだよね。何だか持ったりないような気がする。何かあったのかな。得意を上手く使えないようにする回りの環境は嫌いだからね。
「他にも魔女はあまり戦いに適していないとかの記載もありましたわ。何でも魔法が使えるゆえのデメリットみたいですわね。」
「よくよく聞いているとアマミに結構似ていると思うよね。使う魔法も人族や僕ら獣人とは桁違いだし。まあ、父も僕も魔法は打てないし、父曰く獣人は魔法を打てる方が少ないみたいだからあまり気にしていないんだけどね。」
「魔力に違いがあるのでしたらアマミさんがクラスメイトでは到底突破できない魔法を作り上げることも納得いきますわ。」
「じゃあ、アマミは本当に魔女なのか?」
「…可能性は…高いと思います。…ただ、疑問点があるのです…」
疑問点?ここまで証拠が揃えばもうアマミちゃん魔女で確定していると思う。まあ、だから接し方を変えるつもりは更々ないし今までだって魔女と接してきたしね。
「疑問点って何かな?」
「…魔女は…あまり人前に姿を見せないと書かれているんです。…魔女の森か村に常に居座っている見たいです。…理由として…人族に恐れられているからとか有りました…」
「まあ、そうだわな。よく魔女は町を破壊したとか、一国滅ぼしたとか聞くぜ?」
僕もよく聞いたんだよね。
「僕ら獣人では何も聞かないかな。最も、僕は生まれたときから王都にいたから父から何も聞かなかっただけだけど。母は人間だから魔女はお伽噺で出てくる怖いものと言う認識かな。」
「…私は…母がエルフです。…母は魔女はエルフにとって崇高なる魔法のエキスパートという認識です。…私もその様に習いました。…父は人間ですが…魔法が使えず…疎いものでしたから…」
「エルフって魔女を崇めている感じなの?」
「…母はそんな感じでした。…ただ…母は…異常だと思います。…父いわく…母の実家であるエルフの村では…魔法は素晴らしいものという認識だったそうです。…その為魔女においての認識も高いと聞いています。…アマミさんを連れていけば…それは相当歓迎されると思います…」
情報を纏めると、魔女は人間にとって脅威で、獣人では興味がなく、エルフは魔女を魔法のエキスパートと歓迎して、魔法使いは頭を下げるぐらいの神扱い。…魔女って色々大変だな!そりゃ引きこもるわ。
「それにしても、魔女の森とかあるのか。うーん、僕も魔女とか調べているんだけどそういう住みかがあるということは初耳かな。」
マジーラさんが言ったかどうかなんて一々覚えていないからね。
「ミズハさんも個別で調べているのですの?」
「まあ、アマミちゃんの保護者みたいなものだから。ただ僕はあまり魔女だからあーだこーだ言うつもりはないかな。アマミちゃんはどんなに魔法が凄くても、どんなに行動パターンがカオスでも僕にとってみたら妹みたいなものだからね。」
「…私も…それに賛成です。…エルフというだけで…差別されるのは嫌です…」
「僕もそうかな。まあ、僕は狼だからあまり酷いと食べちゃうかもしれないけどね。」
さらっと物騒なこと言わないで!
この後編が終わった後の次のストーリーを作成中。大分在庫が貯まって来てしまっているので、後編だけは終わらせたい。差が広すぎるのもよくないし。