ポケットにいのち
「雲は天才である」「一握の砂」、石川啄木へのオマージュが入っています。
どちらも内容を知っている必要はありません。
ポケットにいのち忍ばせて
暮れがたの小径を歩く
左の石垣越えれば墓地
そして教会
ポケットはいのち偲ばせて
ひとりの小径を歩く
頬に落ちた雫は雨だと
空を見上げて
ポケットのいのちまさぐって
雲は天才だとつぶやく
土砂降りの中いい天気だと
笑った男性へ
ポケットのいのち握りしめ
「小豆洗い」の気持ちを思う
今にも指から抜けそうなのに
崩れない魂
ポケットのいのち掻き集め
育ててみようかと思う
なぜひとりで此処に留まるのか
調べるために
11月20日芽生えたよ。
「小豆洗い」は妖怪の名前です。