無心~In this unreasonable world~
妖怪、その種類は上げていけばきりがない。
鴉天狗、白狼天狗、河童、鬼、吸血鬼、天邪鬼、その他にも多く確認されている。
さらにその種族から人に近い姿の人近妖(じんきんよう)か、本来の獣のような姿の純近妖(じゅんきんよう)かでも分かれる。
そんな多い種類の妖怪だが、この物語は、覚(さとり)と言う妖怪の話だ。
覚妖怪は人間だけではなく、妖怪にまで忌み嫌われる妖怪という少し哀れな妖怪である。何故嫌われるのか。その理由は第三の目にある。彼らは第三の目で生き物の心を読むことができるのだ。それは互いに嫌な気分になるであろう。読まれるものも読む者も、相手の心の内は大半穢いものであるし、それを知られるのも気分が悪い。
そんな恐怖対象を奴ら人間が放って置くだろうか?
いいや、徳を積んだ善人ですら殺せる奴らが脅威を放っておくはずはない。
奴ら人間が作りだした悲劇は数知れず計り知れしない。
『人間がいなければ』聞き飽きた言葉だ。
この物語も、そんな言葉を象徴しているといえる。
これは二人の人近妖の覚の話…最後の覚の旅の始まりである。
鴉天狗、白狼天狗、河童、鬼、吸血鬼、天邪鬼、その他にも多く確認されている。
さらにその種族から人に近い姿の人近妖(じんきんよう)か、本来の獣のような姿の純近妖(じゅんきんよう)かでも分かれる。
そんな多い種類の妖怪だが、この物語は、覚(さとり)と言う妖怪の話だ。
覚妖怪は人間だけではなく、妖怪にまで忌み嫌われる妖怪という少し哀れな妖怪である。何故嫌われるのか。その理由は第三の目にある。彼らは第三の目で生き物の心を読むことができるのだ。それは互いに嫌な気分になるであろう。読まれるものも読む者も、相手の心の内は大半穢いものであるし、それを知られるのも気分が悪い。
そんな恐怖対象を奴ら人間が放って置くだろうか?
いいや、徳を積んだ善人ですら殺せる奴らが脅威を放っておくはずはない。
奴ら人間が作りだした悲劇は数知れず計り知れしない。
『人間がいなければ』聞き飽きた言葉だ。
この物語も、そんな言葉を象徴しているといえる。
これは二人の人近妖の覚の話…最後の覚の旅の始まりである。
第一幕 1
2016/06/12 00:23