戦士の気持ち♪
先に述べておこう。私は勇者よりも腕が立つのである。
なのになんだ、勇者勇者と持て囃されるあの勇者は!
どいつもこいつも気に入らん。
剣の腕、力の値、打たれ強さ、戦う者の資質は完全に私の方が上である。まあ若干魔法は苦手だが……。
とは言え、大半の怪物を薙ぎ倒しているのはこの私である。魔法使いと違い精神力切れがなく、長期戦でも活躍出来る私だ。回復? そんなもの薬草とか色々あるだろうが!
ともかく私は皆の態度が不愉快でならない。
もっとよく見て頂きたい。どちらがより有能なのか、と言う事を。
ねぇ、ほら、踊り子の君、勇者ばかり見てないで――――私はここにいるよ?
『見向きもしない嫌われているようだ』
いや、ほら、私戦士ですよ? 結構腕は立ちますよ?
『見向きもしない嫌われているようだ』
なんだい、お高くとまっちゃってさ!
『戦士は若干やさぐれた』
けっ! 結局世の中顔だよな! ふざけんな!
いくら剣技を磨いても、いくら魔物を倒しても、評価されるのは勇者だけ
。
戦士が戦死したとか言われるのが精々です。
たまには戦士も【評価して】やってください。
勇者に負けんなよ! お前は強いんだから!




