2話 初日は悪そうな奴には絡まれるな。
ゆっくりとお楽しみ下さい。
「何睨んどるんじゃ、ワレ!?」
嗚呼、やってしまった。初日そうそうケンカに巻き込まれてしまった。こういう時は、素直に謝ろう。
「すみません。悪気はなかったんで」
「悪気が無いだと!?文句あっから睨んでできたんだろうが、ワレ!?」
「やんのか、ゴラァ!!!」
「ケンカヤッタルデェ!?」
「フゥゥゥゥーーーーーー!!!!」
嗚呼、4人はただケンカをしたいだけなのか。もう争いごとは避けられない様だ。
「おい、お前。武器を出せ。」
「はぁ?日本刀を?殺し合いでもするつもりか?」
「ここはそういう学校だせ。お前戦士だろ?名乗れ。」
そういうお前らこそ名乗れよ、と思ったが口には出さなかった。
もうケンカをしなければいけないみたいだ。本当に変人ってよく分からないなぁ。仕方ない。高校に入学したんだ。何か変わったことがあっても良いと思う。俺は心を決めた。
やってやるよ!!!!!
「1年A組10番。名は如月疾風。日本からやって来た『サムライ』だ。!!!!!!」
「プッ、お前馬鹿じゃないのか?俺たちでもサムライなんてこの時代にいないことぐらい知っているっつーの。つーかサムライって古くさくね?アッハッハッハァァァ。」
笑うがいいさ。なんとでも言うがいい。馬鹿にされてもかまわなかった。俺はあいつが言う通り馬鹿だ。今はそんなことどうでもいい。戦いたい衝動にかられた。
「お前ら、行くぜぇぇぇぇぇぇ!!!」
不良たちが飛びかかってくる。
ガキン バコ キィィィン ドーーーーーーン
「ッ!!こいつ、ジャパニーズのくせにめっちゃ強いぞ!!!」
「ヤバイ!!!!!こんな無様な姿、兄貴に見っかったら………。」
「ほう?俺に見つかったらどうなるって?」
長身の体つきが良い、世間一般では、イケメンといわれていそうな感じの男が不良たちを嘲るような笑みを浮かべて見つめていた。
「あ、あっ、兄貴ぃ!!」
さっきまでの強気の態度は何処へ行ったのだろう、というくらい不良たちはビクビク震えていた。相当こいつは恐ろしい奴なのだろうかと思っていると兄貴とやらがこっちへ向かって来た。奴が近づくたび、威圧感みたいなものが伝わってきた。
「君、強いね。」
さっきまでの態度とは別人の様だ。へらへらしている。
「サムライって強いんだね。だからさ…。」
また急に表情が変わった。今度は、悪意に満ちた笑みを浮かべていた。
「俺と戦わないかぃ?」
いかがですか?
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