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短編集  作者: きよひこ
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山か海、どっちがいい?

鈴木家は3人家族だ。夫がキミタケ、妻がハルヨ、娘がナナセだ。ナナセは来年、小学校に通うことになる。夏の幼稚園の休みの日にキミタケがどこかに遊び行こうと誘っている。


一家は集合住宅のマンションに住んでいる。


「よし、今度の休み、どこかに遊びに行こう」とキミタケが言った。


「いいですねぇ」とハルヨが返す。


「ナナセちゃんはどこか行きたいところでもある?」とハルヨがナナセに聞いた。


うーんとナナセは悩んだ。ナナセの様子にキミタケは頷き言った。


「山なんてどうだろう。ハイキングして緑の新鮮な空気を吸って、高台から町一帯を見渡すなんてどうだ?」


ナナセは目を輝かせた。


よし決まりだとキミタケが断言する直前にハルヨは割って入った。


「待ってください。私、海に行きたいです」とハルヨ。


「ほぉ? ハルヨ、どうして海に行きたいんだ」とキミタケ


「山だと虫がいてナナセに噛み付くかもしれません。海なら大丈夫ですし何より海は涼しいです」


「いや、山だね」


ぐぬぬとハルヨとキミタケは歯をむき出して冗談っぽく睨み合った。


「絶対海です」


「いや、山だね。海は危ない溺れるかもしれない」


「山だと遭難してしまうかもしれませんよ」


両者1歩も譲らない。


「ナナセはどっちが良いと思う?」


「ふぇえ」とナナセはキミタケの問いに困惑した。ハルヨに目をやるとハルヨは微笑していた。


ナナセは困惑した。両親はいつも冗談めかしてこのように喧嘩する。こうしてナナセが困惑するのを楽しんでさえいるのだ。


困ったナナセは周囲を見渡した。するとサイコロのぬいぐるみを見かけた。


「じゃあ、サイコロで決めよ」とナナセ。


「お! 良いな」


「中々の案です。奇数なら海、偶数なら山にしましょう」


ナナセは思いっきりサイコロを投げた。

いつも読んでいただきありがとうございます

長編をこれから書くので短編はしばらくお休みします

よろしくお願いします

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