世界の最初
常しえの円を掲げる 熱愛の太陽
移り変わる影に寄り添う 涼光の月
気ままに千切れると思えば 連れるように覆う天蓋の雲と
止まない呼吸に似て 大気を鼓舞する風
天から注ぐ雨と雪は 山塊も原野も森林も海も満たし
潤いを導く水が 染み込み 湧き出し 流れ
命がこれを汲み上げて 無限の輪廻を促す
世界の最初が明けた日
初めの精霊がいくつもに体を分け 声を分け
多くの命を見つめる姿に変わり
生死を繰り返す存在の側へ動いた
ここは創世の大地
遥か彼方の憧憬と郷愁が紡いだ場所
誰もが知る風景が広がり
誰もが懐かしい光を浴びる