2 明かされるロッサの能力<対ビオリンゴンテ戦②>
2 対ビオリンゴンテ戦②
マンヒがあんぐり口を開けたまま動かない。
周りにいた後衛の冒険者達、ギルド長も皆、あんぐり口を開けたまま動けずにいた。
もちろん僕も驚いて固まって口を開けたまま固まっている。
もはや呆然とするしかない……。
……何だ今の?。
「おーっほほほほほほ!」
静寂した中、イマノリさんが笑いが木霊する。
「見ましたか!これがリベルラ様の覇王の紋章の力ですわ!」
「な、何、どういう意味だ!」
我に返ったマンヒがイマノリさんに詰め寄った。
「どういう意味も何も、そのままの意味ですわ。覇王の紋章の力でリベルラ様の魔力ステータスが強化され、ついでに絶対必中効果でクリティカルヒットしましたわ、ほほほ」
「馬鹿な!俺の補正強化でも駄目だったんだぞ!」
「ふふふ、あなたごとき、リベルラ様の足元にも及びませんわ」
「な、な、な、何だとこの女!」
「待っ待ってくださいマンヒ様、さっきのを見れば、信じるしかありません!」
ギルド長がマンヒを押しのけて、僕に跪く。
「あん!?ギルド長、てめぇ何やってんだ!?」
「リベルラ様、我らの街をお救い下さい」
と膝行して僕に詰め寄ってくる。
「そうですわ。やっとわかりましたか、ギルドの長よ、まったくっ」
イマノリが僕に向いて、
「どういたしましょうか、リベルラ様?」
「どうって……」
僕は困ってしまった。
「さっきの、放ったバリンは、ホントに僕の力のせいなんですか?」
「何を言っているのです。実際撃ったじゃありませんか」
「いや、こう、信じらないと言うか、ねぇギルド長、僕にポファルを掛けてステータスを見せていただきたいんですが、やってもらえませんか?」
「はっリベルラ様、直ちに一度ボファルで見てみましょう」
「あん?ああ、そうだな、俺も見て見てぇよ」
ギルド長がボファルを詠唱し、僕のステータスを確認する。
ステータスを見たギルド長は、またも絶句して動かなくなった。
「どうしたんだ?ギルド長」
「……こ、こ、こんな数値が……」
「だからどうしたんだって、見せろよ!?」
「そうだな、見たほうが早い」
とギルド長はその場にいた皆に見えるように、僕のステータ表を公開した。
「そ、そんな……バカな!?」
「……ありえない……」
「なんて数値だ!?」
周りにいた後衛の冒険者達が皆、ギルド長と同じ反応をしする。
「こ、こ、こんな、こんなことが……」
マンヒは自分の目を何度もこすり、
「何かの見間違いだ!?そんな馬鹿な!?」
と何度も何度もステータスの確認を繰り返していた。
……そんな……イマノリさんの言ってたのはホントだったんだ……。
皆が驚く中、一番驚いたの、多分僕だ。
ステータス表には、
HP:9999
MP:9999
攻撃力:9999
守備力:9999
魔力:9999
素早さ:9999
という数字が並んでいたのだから。
「カンスト!?」
「カンストしてやがる!」
「そんな馬鹿なっ、じゃあこの坊ちゃんは世界最強ってことなのかっ!?」
「おい特殊補正もすげえ!?」
「ほんとだ、こっちもあり得ねぇ!?」
「1つ目にダメージ半減!」
「最高ランクの補正じゃねぇか!?」
「2つ目はダメージ二倍!」
「ぜ、全部最高ランクの補正だぞ!これ!」
「3つ目に、ダメージ反射!」
「てゆうか、もうカンストしてんだから補正なんていらねぇだろ!」
「4つ目に、魔力耐性!」
「5つ目に、超回避!」
「6つ目に、追加効果、毒!」
「7つ目に、二段ジャンプ!」
「8つ目に、時間経過による体力・魔力回復!」
「9つ目に、クリティカル率百倍!」
「10個目に、火炎・冷気・雷撃への耐性付与!」
「11個目に――」
「――もう宜しいですわ!」
イマノリさんが良い加減にしろと止めた。
「ずっと数え上げていたら日が暮れてしまいます」
ステータス表は巻物みたいになって、まだまだ隠れている補正はあるらしい。
一体何個あるんだ……こんなに長いステータス表は始めてみた……。
「こ、これが、その男の、覇王の紋章王スキルの力なのか?」
ギルド長が震えた声でイマノリさんに聞く。
「だから、そうだと言っているでしょう。もう良い加減にしてほしいですわ」
「それはおかしいぜ!」
マンヒが叫んだ。
「俺のスキルで覇王の紋章の効果を奪っていたはずだ。それなのに、こんなにすごい効果はなかった。他に理由があるはずだ!」
そうイマノリさんに反論する。
僕は耳を疑った。
「何だって!?」
覇王の紋章の効果を奪っていた!?
たしかに、そう言ってたよな、さっき!
「な、何だよロッサ、俺に言いたいことでもあんのかよ」
「マンヒ、奪ってたって、なんだよそれ!?」
「あん?どうでも良いだろ!」
「はっはー。分かりましたわよ、マンヒとやら」
イマノリさんが蔑んだ目でマンヒを見る。
「あなたが今までリベルラ様のスキル効果を奪っていたから、リベルラ様が不遇に陥っていたのでございますね」
「知るかよ!今は関係ねぇだろ!」
「大ありですわ、そのせいでリベルラ様は――」
「――うるせぇ!」
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