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4 裏ステータス、披露


4 裏ステータス、披露




「ちょっとお待ちを。剣などしまってくださいな」


 イマノリさんがマンヒと僕の間に入って言った。


「何だこの女……良い女だなっ」


 マンヒがいやらしい目でイマノリさんを眺める。


「えほんっ、皆様、ここにいるリベルラ様には、すさまじいスキルがあります」


 イマノリさんがその場にいる周りの人全員に向け、語りだした。


「ここでリベルラ様がパーティを組めれば、リベルラ様の能力は神の恩恵により効果を発揮し、オリンゴンテの討伐を騎士団の到着を待たずして成し遂げることができます。ギルド長、周りの冒険者の方々、それで皆様方にもリベルラ様の凄さがお分かりになるでしょう。

 そういう事なのでギルド長、なにとぞ追放はおやめになっていただいて、いただけますね」


「……」


 イマノリさんの言葉に、周りにいる人全員が、ぽかんとする。


「……あまりの自信というか、圧におされてしまったわ……」


 ギルド長が戸惑いながら言った。


「……良いか、では何の能力があるというのか、その説明がされておらんぞ、言ってみい」


 イマノリさんは少し笑って、


「それこそは、覇王の紋章のスキルでございます」


「覇王の紋章?なんだそれ?」


「知らない、聞いたことないぞ」


「でもなんかすごそうな……」


「皆様方が知らないのも頷けますわ、このスキルは裏ステータスの能力スキルですので」


「なんだその裏ステータスってのはっ」


 マンヒがイマノリさんに聞く。


「俺聞いたことあるぞ」


「俺は聞いたことねぇ、教えろ」


「裏か、どんな項目があるんだ?」


 冒険者達が知ってる人に聞き出した。


「高魔力操作でのボファルでないと見れないステータスです、冒険者として関係のないステータスですが、ごく稀に……いえ、なんでもありません……」


 ギルド長がマンヒにそう説明する。


「マジかよ、そんなのあんのかよ。じゃあよロッサのステータスを皆で見ようぜ。それではっきりするじゃねぇか」


 マンヒはいたずらっぽく笑って言う。


「もちろん、私のポファルでなら見れますが……」


「じゃあ頼むぜ。そうでないと、このアホは引っ込まないぜ」


 そう言うマンヒの後ろで、レイとセミアが興味津々といった様子で賛同する。


「ふふっ、それがよろしいですわ、ギルド長。見ていただければ一目同然、リベルラ様の凄さがわかりますわ」


 イマノリさんが胸を張って言った。


「仕方ない、マンヒ様が言うのであれば、では見てみようか」


 ギルド長が僕に向き直り、魔力を練り始める。


「ポファル。この者のステータスを見せよ、むむむ」


 そして僕の頭上にステータス表が現れた途端、


「何だこの低いステータスは!」


「はははっ、なんだこれっ、こんな低いなんてっ!」


「こんなの見たことねぇぞ!」


「やっぱ無能だこいつは!」


 周囲が僕のステータスを見て、嘲笑しだす。


「ぎゃはははははははっ!」


 マンヒは人一倍、大笑いした。


「皆様、ここは表ステータスでございます。リベルラ様の凄いのは裏、でございます」


 イマノリが皆に向かって言った。


 ギルド長がステータス表を操作し始めた。


 皆の目が表に釘付けになる。


「なんとっ!」


「ステータス表にこんな面が!?」


「ホントだったんだ、裏があるってのは!」


「そんな事より、何だこの低いステータスは!」


「はははっ、なんだこれっ、こんな低いなんてっ!」


「こっちも低いじゃねぇか!」


「やっぱ無能だこいつは!」


 周囲が僕のステータスを見て、嘲笑しだす。


「あーはははっ!ははははははははははっ!」


 マンヒはやっぱり人一倍、大笑いした。


「皆様、スキルでございます。リベルラ様の凄いのはスキルでございます。ささっ見て見て見て」


 イマノリさんが商売人みたいな口上で、嘲笑している皆に向け言う。


「パーカ、もう良いよ死んでろ!」


「スキル1個でどうなんだよ、そんな無能!」


「ホントだぜ!あーあ時間の無駄だった」


 辺り一面から罵倒が飛んでくる。


「なっなっなっ、おどれらっ!」


 そんな罵倒にイマノリさんが怒って、また方言が出てしまっていた。


「もう良い、やらせてみたら良い」


 マンヒが言った。


「なぁそうだろ、そんなにすごいなら、ビオリンゴンテを討伐するところを見てみたいもんだぜっへへへ」


「そりゃいい、すごいんだろ、行ってこい!」


「ギルド長、俺からもお願いだ、パーティ登録させてやれよ!」


「それにビオリンゴンテと戦ったら、あいつは死ぬ。その方が俺たち冒険者の名誉を汚した罰にはふさわしいぜっ、はははっ!」


 周りの冒険者たちが皆、僕達を責めてくる。


 そんな中、ただギルド長のみが、僕の裏ステータス画面を見つめたまま動かなくなっていた。


 なんか、ぶつぶつと呟いている。


「確かに覇王の紋章のスキル……覇王の紋章……前天帝の……これが本当ならば、この男は天帝となる素質が……そんな、そんなことが……」




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