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5 覇王の紋章の説明と、一方その頃マンヒパーティは⑤


5 覇王の紋章の説明と、一方その頃マンヒパーティは⑤




「ぎゃあああああああ!ケルベロスがでたぁああああ!」


 真っ黒の毛並みの胴体に三つの頭、それぞれが大きな口に鋭い牙が並んで、真っ赤な目六つでマンヒ達を睨んでいた。


「マンヒ様っ助けてっ!もう私残りHP少ないのっ!回復アイテムもさっきマンヒ様に渡したので最後なのっ!」


「マンヒ様、魔法の詠唱時間を稼いでください」


 と、レイが杖を掲げ詠唱に入る。


 同時にセミアが盾を構えた。


「マンヒ様、私の盾だけでは到底持たないっ。攻撃して誘導を頼むっ」


「もっと良い方法があるぞ」


 マンヒはノーノの元へ駆け出した。


「おらぁ!」


 ノーノに剣撃を食らわす。


「ぐへぇ!?」


 不意を突かれたノーノは避ける間もなく体を斬られてしまった。


 血を噴き出し、ぴくぴくと痙攣し倒れるノーノをマンヒは担ぎ上げると、ケルベロスへと放り投げる。


「な、なにを!?」

「マンヒ様、なんてことをっ!?」


 セミアとレイが驚き、マンヒを見る。


「このままじゃ全滅だろうが!相手の強さも分からねえのか、この無能ども!こいつを餌にして、そのすきに逃げるんだよ!」


「……な、何を言って……」


「……」


 マンヒのセリフに二人は言葉を失ってしまう。


 放り出されたノーノにケルベロスが反応し、臭いを嗅いだと思うと、ノーノを咥えチラリとマンヒ達を見ると再び影の中に入っていく。


「ノーノ!」

「ノーノを助けなくては!」


 しかしセミアとレイが助けに行く間もなく、ケルベロスは姿を消していった。


「……やれやれ……」


 全身の力が抜けたマンヒはその場に座り込む。


「何とか助かったか」


「助かってないわよ!ノーノが!」


「そうだ、助けに行かなくては!」


「はあああぁぁぁぁ!?正気で言ってんのかぁぁぁ!?」


 マンヒが、あまりの驚きに裏声になった。


「いい加減にしろよ!あいつはもう死んだよ!」


「そん、な……」


 レイが崩れ落ちる。


「そんな、でも仕方ないのねノーノ……」


「そうだレイ、しっかりしろ」


「無能が一人死んだくらいで、たくっ」


 マンヒはそう呟くと。


「おい早く帰るぞ!新しい仲間も調達しなくちゃいけないからな!」


「はいマンヒ様」


「ノーノの分も生きなくちゃ」


   ◇


「とりあえずリベルラ様、その覇王の紋章で我ら魔族を導いてくださいませ!この世を支配いたしましょう!」


「……うん……本当にそんなすごい能力を持っているのなら、導くのも良いんだけれども……」


「リベルラ様、まだご自分の能力の凄さに気づいておられないのですか、妾が保証いたしますから、指導者として堂々とふるまっていただきたく思います」


「はぁ……」


「ではギルドへと――」


――その時、突然壁に大きな影が現れ、その陰から三つ首のモンスターが現れる。


「わああぁぁ!」


「驚かないでくださいリベルラ様、さっき話したケルベロスですわ」


 これがケルベロス!? 


 あまりのデカさと怖い顔と迫力にしり込みしてしまう。


「あらモコちゃん、どこ行ってましたの?」


 モコちゃん!? 


「あらモコちゃん、何を咥えてますの?」


 左の首が、血だらけの人を咥えていた。


「あれはノーノ!?」


「だ、だすけで!」


 何かの間違いだと思い目を凝らしてもう一度見る。


 しかし、間違いなく元パーティのノーノだ。


「リ、リベルラ!?」


 あっちも僕に気付き、血だらけの顔が驚いた表情になった。


「お知合いですか?」


「まぁ、ちょっと……」


 ケルベロスに噛まれたのか、ノーノは大量の血を流して痛々しい姿だった。


「じ、じにたくない!じにだくないいい!助けてリベルラ!」


「黙りなさい!リベルラ様に向かって敬語も使えないとは、万死に値しますわ!」


「リベルラ様って!?あ、あんた何言ってんの!?」


「まっモコちゃんの餌に丁度良いかもしれませんわ。でもモコちゃん、こんなもの拾ってきたら本当はダメですよ。」


 とイマノリさんが優しい声で諫めながら、ケルベロスの頭を三つ順々に撫でる。


 ……ケルベロスって頭一つ一つで違う名前じゃないんだ……なんか意外だなぁ。


「まっ待って助けて!助けてよぉ!リベルラ!」


 ……どうしよ、助ける義理もないしな……。


「助けて!助けて!なんでもするから!」


「ん?なんでも?」


「そ、そうよっ、何でもしてあげるっ」


 僕はノーノさんのいつもの薄着で、はみ出ている巨乳をちょっと覗き見た。


「よし、助けよう。イマノリさん、回復してあげれますか?」


「……はい、それはできますが……」


「じゃあしてやってください」


「……じゃイマノリ……この女を助けてやってくれ」


「……かしこまりました。しかし時間がかかりますゆえ、リベルラ様は奥の部屋でお休みになっていて下さった方がよろしいかと……」


「えっそう?」


「はい、ではライガ&フウガ、王の間へと案内しなさい、失礼のないようにね」


「はーい」

「はーい」




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