しょんべん
股間を見下ろし、イチモツを確認するのはしょんべんをする時くらい。
真っ黄色のしょんべんをしていると、自然と頭に長渕剛が浮かんで来るから不思議だし、これはきっと女の子には分からない感情なんだろうなぁ。
「あ!今日も黄色だよ、長渕剛!」
「しょんべっ!」
「勢いが凄いよ」
「あらよっ!おっ!しょんべっ!」
「はねた!はねたよ!」
「しょんべっ!おらっ!ショッ!」
すると、鉄也が微笑みながら僕の肩を叩いた。
「おまえ、楽しいか?」
「は、はい……」
「間違えに気付かない事、たまに羨ましく思うよ」
「はぁ……」
勢いを失くしたしょんべがチョロチョロと控え目に落ちて行く。
その下で長渕はまだ「おらしょ!」と叫んでいるんだから全く空気の読めないヤツだなぁ、と僕はクックと笑う。
あー、良い夜だ。
全て水に流そう。
しょんべんだけに。