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第09話 なろう樹海の暗闘  -教えてオリ子さん! 禁断の初晒し体験に挑まんとする軍曹②-

<< 続きっ! >>


【 晒し(さらーし)っ!ダメっ!!絶対っ!!! 】


ネコ峰「ぐ、軍曹!? なぜ『晒し(さらーし)』は危険なのでしょうか?」



そうだ、『作品分析(批評)』を専門家(スペシャリスト)たちに行なってもらえる『晒し(さらーし)』はとても有用な存在のはず。それはあえて修羅の道(ポイント0)を極めんとする最底辺作者にとっても同様だろう。なぜなら被弾(ポイントGET)する方法を検討するということは、逆に被弾(ポイントGET)しない方法を学ぶことにもつながるのだから。



軍曹 「晒し(さらーし)をすると必ず被弾(ポイントGET)してしまうからだ!!」


ネコ峰「えっ!?」



そうなのである。軍曹自身はこれまで一度も晒し(さらーし)を行なったことは無かったが、その危険性については知っていた。


実際、晒し(さらーし)を行なった者で被弾(ポイントGET)しなかったものは未だかつて誰も見たこと無いほど危険な行為なのだ!



ネコ峰「と、ところで、晒し(さらーし)とは具体的にどんなことなのでしょうか!?」


軍曹 「ということでオリ子さん!解説お願いします!」


オリ子「仕方ないわね」



◆◇◇◇



――【 オリ子さんに学ぶ 晒し(さらーし) 】――



オリ子「晒し(さらーし)とは、自らなろう樹海の外の魔界にワープゲートを開設(URLを貼る)することで、自分の作品の『作品分析(批評)』を在野のなろう分析専門家たちに依頼することよ」


オリ子「いま流行りの晒し(さらーし)先としては『ゴチアンネル流刑地』や『ブロロング諸島』の島々があるわ」


ネコ峰「そうだったんですか?自分は知りませんでした!!」



ネコ峰が知らなかったのも無理はないだろう。なぜならなろう樹海に潜む最底辺作者たちは基本的に樹海の外の魔界(インターネット)をうろつくことは無いのであるから、その存在を知るはずもない。



オリ子「けどまあ、晒し(さらーし)を行うことで被弾(ポイントGET)する可能性が高いというのは確かよ」


ネコ峰「やっぱりそうなんですか……」



便利そうな晒し(さらーし)ではあるが、やはり(いん)の者はそれを行うことなど出来ないのだ……。残念。



◇◆◇◇



オリ子「仕方ないわね。じゃあ今回は特別に私が晒し(さらーし)体験をさせてあげるわ。銃撃(ポイント評価)はしないから安心しなさい」


ネコ峰「えっ、本当ですか!」


なろう分析専門家(スペシャリスト)であるオリ子さんに『作品分析(批評)』を行なってもらえるなんてまたとない機会だ。


しかし、この機会を見逃さずに名乗り出る()()()()()が居た。



軍曹 「オリ子さん!!どうせなら俺の作品を分析(批評)してください!!」



◇◇◆◇



ネコ峰「えっ!?軍曹!?」


軍曹 「『作品分析(批評)』の例にするだけなら、ネコ峰のじゃなくて俺の作品でもいいはずです!」



そうなのだ。これまで長い(ただ)付き合い(観察されてただけ)のある軍曹とオリ子さんだったが、実は軍曹はオリ子さんに自らの作品を分析(批評)してもらった事は一度も無かったのだ。


なぜなら軍曹はあくまでも孤高の道を極めんとするという、変なプライドを持っていたために自分からオリ子さんに作品分析(批評)を依頼するということが出来なかったのである。軍曹の頭のなかではいつしか、



―――――――― 軍曹の妄想 ―――――――――


オリ子『軍曹さんの素晴らしい作品をぜひ作品分析(批評)させてください!!』


軍曹 『オリ子さんがそこまで仰るなら、仕方ないなぁ(わはは』


オリ子『ありがとうございます!!素敵です軍曹さん!!』


――――――――――――――――――――――――


みたいな日がいつか勝手に来てくることを期待していたのであった。



一方のオリ子さんはあくまでも専門家(スペシャリスト)。依頼されもしない相手の作品について勝手に批評することはなかったのだ。なぜならそれはマナー違反であるからだ。


これまでオリ子さんは軍曹を一方的に観察して分析してはいたが、その結果を軍曹に伝えることはなかったのだった。



◇◇◇◆



しかし、今回は違った。そうそれは()()()()()()


そう今回は()()()()()()()()()()()()として自分の作品を例に、作品分析(批評)してもらうという口実があったのだ。歴戦の古参兵はこの機を見逃さなかったのだ。



オリ子「別に軍曹さんの作品でもいいけど、私はけっこう()()だから覚悟しなさい」


軍曹 「はい!望むところです!!」



これまで修羅の道(ポイント0)を歩んできた軍曹が作品分析(批評)専門家(スペシャリスト)であるオリ子さんに挑むなどあまりにも危険過ぎる、愚行中の愚行中の愚行中の愚行な気がするのだが……。


それは、客観的に見てあまりにも自分にストイックすぎる無謀な行為……。



しかも、この人は「オリ子」さんなのである。いかにも「何かを()()」ために登場してきたとしか思えないのだが……。



戦歴は長いがなろう樹海の外の魔界に出たことがなかった軍曹は知らなかったのだ……、被弾(ポイントGET)するというのはあくまでも晒し(さらーし)の持つ1つの側面に過ぎない……。


晒し(さらーし)の本当の恐ろしさは、なろう樹海の戦士(投稿者)の死因の一つにも挙げられるものなのだから……。



軍曹の妄想では、


―――――――― 軍曹の頭の中 ――――――――


オリ子『軍曹さんの作品は最高です!!結婚してください!!』


軍曹 『ははは、オリ子さんがそこまで仰るなら、仕方ないなあ』


――――――――――――――――――――――――


みたいな結果になる事を考えているのかもしれないが……。



オリ子「じゃあ分析して欲しい作品を選択して」


軍曹 「もちろん、俺の代表作『夢のカオリ』でお願いします!!」



ああっ……。



哀れなカオルくんが百万回ぐらいトラックで轢き殺されそうな気がするのだが、大丈夫なのだろうか!?



<< 後編へ続く >> 


続くっ!



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