第18話 なろう樹海の暗闘 ―閑話― ポイ爺に学ぶ ポイント評価方法!①
<< 前回のあらすじ >>
軍曹たちが潜伏していた怪しげで曖昧な設定の洞窟は実は『ノンジャンル大洞窟』という、なろう樹海に出来た巨大な歪みだったという伏線は無事回収された。ついでにジャンル別0pt作品割合の実態も学んだネコ峰であった。
一方、セバ山と別れ『その他ジャンルヶ原』の道なき道を歩むソト原は正体不明の人物に声を掛けられたが、一体誰なんだろうか!?
――――――――――――――――――――――――
<< 続きっ! >>
◆◇◇◇◇◇◇◇◇
ソト原「誰だ!」
正体不明の人物との遭遇に身構えるソト原。
それもそのはず。あえて修羅の道を極めんとする陰の者にとって『他者との遭遇はそれ自体がとても危険なこと』であるというのは言うまでもない。
なぜなら戦場において「誰かに見つかる」というのは『それだけで被弾する可能性が増す』のだから……。
◇◆◇◇◇◇◇◇◇
???「わしは『ポイ爺』じゃ」
ソト原「えええ???」
ポイ爺と名乗る謎の人物との突然の遭遇に、驚きを隠せないソト原であった。
◇◇◆◇◇◇◇◇◇
ポイ爺「そこに『10連装対戦車ライフル』って銃があるじゃろう?そこをこう……ポチポチっとしてほしいのじゃ」
ソト原「いやぁ……、急にそんなことを言われても……、っていうか10連装対戦車ライフルなんて持ってないし」
ポイ爺「そんなことないじゃろ、10連装対戦車ライフルはなろう樹海の参戦志願届を出した時に、運営様から全員にもれなく支給されてるはずじゃぞぃ」
ポイ爺「だからお主もちゃんと持っているはずじゃ。ちゃんと確認してみぃ」
運営様からそんな物騒なブツを受け取った覚えはない。と思いつつも一応荷物を確認するソト原だったが……。
ソト原「ああ!ホントだ!持ってた!」
ポイ爺「ほれみい」
◇◇◇◆◇◇◇◇◇
ソト原「爺さん、あんた一体……、何者……なんだ!?」
ポイ爺「わしは『ポイ爺』じゃ。お主のような新兵に銃の扱いを、おしえてまわっておる者じゃぞぃ」
――――――――― ポイ爺 ――――――――――
なろう樹海のにおいて、銃の扱い方を知らない新兵を見つけると、自分が標的になることでその扱い方をレクチャーしてまわっているという変わり者。
ポイ爺の丁寧な手取り足取りレクチャーを受け、はじめてを卒業した新兵たちは数多いという。
――――――――――――――――――――――――
※なお今回登場した『ポイ爺』は上記の『ポイ爺』とは『まったくの別人』です
◇◇◇◇◆◇◇◇◇
ソト原「そ、そうなのか……知らなかった……。けどあいにくだが俺に銃の扱い方レッスンは必要ないぜ」
ソト原「なぜなら俺は、あえて修羅の道を極めんとする者っ!だからなっ!」
そうだ。ソト原は修羅の道をゆかんとするもの。なろう樹海の戦場で戦う戦士の一人ではあるが、他人に撃たれる気もなければ、他人を撃つ気もないのだ。だから銃の扱い方など学ぶ必要もないと考えるのは当然だろう。
◇◇◇◇◇◆◇◇◇
ポイ爺「ほうほう、あえて修羅の道を極めんとする陰の者か。今どき珍しい覚悟を持った若武者じゃな」
ポイ爺「であるならば、むしろ積極的に銃の扱いを知るべきではないかのう?」
ソト原「なにぃ?」
◇◇◇◇◇◇◆◇◇
ポイ爺「『撃ち方を知る』ということは『被弾を回避する方法』を知ることにもつながる。とは思わんかの?」
ソト原「そ、それはっ……確かに、そうかもしれないが……」
ポイ爺「じゃろう。ならどうじゃ、この機会に銃の扱い方について学んでいかんか?」
ソト原「むむむ……っ」
ポイ爺の言葉巧みな勧誘に心揺らぐソト原。
そしてなし崩し的にポイ爺の銃の扱い方レッスンが始まった。
――――――――――――――――――――――――
◇◇◇◇◇◇◇◆◇
【 ポイ爺に学ぶ ―ポイント評価方法!― 】
ポイ爺「そもそもお主は被弾について正しく知っておるかのう?」
ソト原「はあ? そんなの分かりきったことじゃねえか!」
ソト原が憤るのも無理はない。さすがに新兵のソト原と言えども被弾が何かということぐらい知っているのは当然だ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◆
ソト原「たくさん飛んでくる弾のどれかに当たる事が被弾だ!」
ポイ爺「いや違うし」
ポイ爺「『飛んでくる弾』と『当たる弾』は別物じゃ」
ソト原「な、なんだって!?」
<< 続くっ! >>
ポイんっ!