第01話 読まれないための戦術 前編 -ジャンル、タイトル、あらすじ、本文、投稿時間-
■ はじめに
『読まれるための創作論はもう飽きた』
ここでは読まれないことに開き直って、むしろ逆に誰にも読まれない作品を投稿したいと考える同志諸君のために『小説家になろう』に作品を投稿して「0PV 0PT 0ブクマ」を叩き出すためのアクセスダウン戦術、つまりは『読まれない小説の書き方』を検討して行きたいと思います。
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① ジャンルの検討
読まれない小説を書く際には、まず作品を投稿する「ジャンルの選択」から始めましょう。
「ジャンルより作品内容を考える方が先ではないか?」というのは明確な誤りです。なぜなら、なろうにおいてPV数、PT数に最も影響があるのはジャンルなのですから。
ジャンル選択の時点で読者の母数に圧倒的に差がついているため、誤って人気ジャンルに投稿してしまうとそれだけで誰かに見つかってしまう確率が跳ね上がってしまうのです。
間違っても「異世界〔恋愛〕」「現実世界〔恋愛〕」「ハイファンタジー」「ローファンタジー」の様な人気ジャンルに投稿してはいけません。
作品を読まれたくない人はあえて、最初から過疎ジャンルを選択することで少しでも読まれる可能性を下げる努力をする必要があるのです。
☆ 過疎ジャンルの「童話」「詩」「エッセイ」「その他」あたりを選択しましょう。
※またジャンル別の人気については「なろう 分析」で検索すれば有用な情報が得られることでしょう。
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② タイトルの検討
タイトルは「英単語」一択です。
間違っても、
『偏差値0の俺が唯一使えるカンニング魔法を駆使して異世界最高魔法学府を受験したら、うっかり首席合格してしまい悪役令嬢に逆恨みされて大変、だから助けて最強モブ転校生の魔王様!』
みたいな息継ぎが大変な、キーワードてんこ盛り説明口調タイトルにしては絶対にいけません。
タイトルは「その作品の内容が想像できなくて、なおかつ誰も興味を抱かないワード」で構成しましょう。
また初歩の初歩の常識ですが、タイトルに『最強』とか『悪役令嬢』とか入れるは絶対にやめましょう。それだけで検索に引っかかりやすくなってしまいます。
そこで英語のタイトルです。アルファベット表記なら検索してる人はほぼ居ないでしょうし、それをたまたま目にしても「これはお前が読むための作品じゃねえよ」感がプンプンします。
☆ 今回は適当に『tuberosum』としておきましょう。
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③ あらすじの検討
あらすじは作品と関係ない意味のないことを、投稿に最低限必要な10文字分が埋まるだけ書いておきましょう。
あらすじについて間違って捉えている人も多いですが、あらすじは作品の内容を書くところではありません。作品とまったく関係の無いどうでもいいことを書くべき所なのです。
間違っても「作品の要約」とか「世界観の説明」とか書いてはいけません。「いかに読者にワクワクさせない様にするか」というのが重要なのです。
またあらすじの長さを200文字ぐらいにするのは絶対に避けてください。あらすじは短すぎるか、長すぎるかの二択です。
またあらすじにあえて「その作品の固有名詞」を使うことで、寄ってきた読者を忌避する高度なテクニックも有用です。固有名詞を使うのは読者避けの効果があるのです。
例えば、
+ カーロント試験に合格したニックはエマンティの竜導士となった。 +
みたいに、さも誰でも知ってるのが当然かの様にその作品固有の名詞を並べることで、あらすじを見た読者を追い払う効果が得られるのです。
※なおこの作品の固有名詞を使うテクニックはタイトルにおいても有用です。
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④ 本文の検討
[[ 本文は一番どうでもいいです ]]
というか本文なんか誰も読んでいません。
本文が面白ければ評価されるとか、ポイント評価されないのは本文が面白く無いからだというのは全くの迷信です。
本文に力を入れるのは一番無意味なことなので絶対にやめましょう
ただ本文は200文字以上でないと投稿できないので適当に埋めましょう。
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⑤ 投稿時間の検討
投稿には必ず「予約投稿機能」を使用しましょう。
この予約投稿機能は「絶対自分の作品を読まれたくない作者向け」になろう運営様が用意してくれている神機能なのです。これを使わないなんて選択肢はありません。
仮に手動投稿してしまったら、なろうトップページ下の『更新された連載中小説』に数分間掲載されてしまい、それだけでPVが20-30ほど入ってしまいます。
予約投稿は必須。そして時間は必ず「0時」に設定しましょう。
なぜなら0時は一番予約投稿している人数が多い為、0時に設定することで一瞬で『更新された連載中小説』の遥か後ろに作品を埋もれさせることができるからです。
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