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シーン5 「インターバル~ショッピングデート+元カノ付き」

 ジェミニ・バランサー エピソード5です。 想定よりも早く形になりましたので投稿させていただきました。


 今回は皆でショッピング回です。 裏側の世界のデパートに興味津津のミナモ。 そして、ヒカリさんが何やらミナモに話があるようで……。 以上、あらすじです。

 水質を汚染していた元凶である表側の生物『ジーザス・ロブスター』を討伐しようとするも苦戦していた俺達だが、偶然通りかかったという元カノであるヒカリさんの参戦により何とか討伐に成功。 そして、ヒカリさんも表側の存在を知っていることが判明する。



「いやー、その服も似合ってるよー!カワイイねぇ♪」

「そ、そうですか?」

 その後、一旦オレの家に帰ってきたのだが、なぜかヒカリさんも着いてきていつの間にかミナモのファッションショーが始まっていた。

「服全部あげるから好きに着ていいんだよ? さぁ、次はこっち着てみようか♪お姉さんが手伝ってあげるよ、うへへェ♪」

「ひぃっ!?」

 ヒカリさんは完全におっさんモードだ。 流石のミナモも引いている。 こんなんなのに誰にでも好かれる所はもう才能でしかない。

「ザリガニはあのままで良かったのか?」

「あ、はい。 表側にはさっき報告を済ませましたので。 後片付けは仲間にお任せしました。 それに、裏側の人にはジーザス・ロブスターは認知できませんし……って、ヒカリさん!こんなとこで脱がそうとしないでぇ!!」

「ほれほれー、良いではないか♪」

「あっちでやれよ!」

 久しぶりに我が家が賑やかである。 ヒカリさんは元々1人居れば5人分賑やかなんだがな。

「んー、とはいえやっぱりサイズがちょっと合わないね。 そうだ、一緒に服買いにいこう!」

「買い物!?はい!行きたいです!マモルさん、良いですか?」

「まぁ、良いんじゃないか? ヒカリさんと一緒の方が服も選びやすいだろうしな」

 と、まぁそんな感じで近所にあるデパートへと出かける事となった。 別にオレは行く必要がない気がするのだが、ミナモがオレを一人にしたらどうとかで結局一緒に行く事になった。 まぁ、適当に時間潰すかな。


「わぁぁ、ここ凄いです! 何でも売ってるんですね!」

「何でもは売ってないが」

「マモちゃん屁理屈言わない」

「っく!やりづらい!」

 ミナモには見るもの全部が新鮮なのだろう。 とてもはしゃいでいる。 まぁ、一仕事した後だし、このくらいの息抜きは良いんじゃないか?

「ミナモはむこうではずっとあの水着みたいな服着てるのか?」

「いえ、ちゃんと普段着もありますけど、マモルさんが言うように裏側の世界とは見た目が全然違うので。 こちらに合せた方が良いと思いました」

 ふむ。 ミナモらしくないまともな発言だ。 というか、こっちの服が着てみたいだけだったりして?

「今度むこうの服着てるとこも見せてくれよ」

「それは、マモルさんが表側に来た時に見せてあげますよ」

「チッ!……と、そう言えば、ヒカリさんは表側の世界に行けるんだよな?」

「んー?そだよ?」

「それってどうやるの?ミナモの説明じゃ全く理解できんかった」

「なにそれ!ひどいですっ!」

「そうだね、心の中で別の世界に行くぞ!って意識してぇ―」

「マテマテ!ウェイト!結局それかよ!」

「ん?出来ない?」

「出来ん!」

 ハァ、天才脳にはついて行けなかった……。

「まぁ、実際には表側がどんなんかマモちゃんは知らないから想像しようがないよね。 ってか、私もそうだったけど!」

「なるほど、表側の世界が……ダメだ、全く想像つかん」

 身近に方法を知るヒカリさんが居ればきっといつかは行けるだろう。 と、信じる。

「そうだねー、世界自体は表も裏も基本同じだよ。 日本は日本だし、他の国も大体あるし」

「つまり、中国もアメリカも?」

「うん。あるよ。 実際はアメリカなんかは昔植民地にされてた国だけど、表の世界では何か平和的に国になってたみたいよ」

 むぅ。やっぱり表裏一体なんだな。 こっちの世界よりずいぶんと平和そうだが、争いとかないのだろうか?

「だけど、基本的な文明レベルが表と違ってちぐはぐなんだよね」

「へ?ちぐはぐ?って?」

「例えば、ライフラインは電気が普通に通ってるし、水道設備なんかはこっちよりも凄いかもしれない。 だけどなぜかガスは使って無い。 というか、ガスどころか化石燃料全般も全く存在してないのさ。 電気は基本的に水力、風力、太陽光。 それでちゃんと賄えてる所は凄いよね」

「化石燃料が存在しない? つまりは資源は有限であって、表と裏で共有してるから裏側で使いすぎて表に回せないとかだったりして?」

「まぁ、天然ガスに関してはそうだろうけど、どちらかと言えば環境に対する意識の差なのかもね。 環境に害のありそうな化学物質なんかは皆嫌がるからね」

「そうだろうなぁ。 化石燃料を使えばそれだけ環境にも悪影響があるだろうし」

「そうそう。 表側で環境破壊しても力でどうにかできないんだからね」

 そうか、表側では能力が使えないんだったな。 そりゃ気をつかう訳だな。

「あともう一つ。 表側の人達はなぜか裏側の人みたいに何かを開発したりとかが殆ど出来ないんだよね」

「え?待て。 さっき電気がどうこうって言ってたじゃないか」

「それなんだけどさ、多分裏側の人間が表側に来てやってるっぽいのよ」

「むむぅ、つまり、他にも表側に行ける裏側の人間が結構居る、もしくは居たと?」

「まぁ、そうなるね」

 ちょっと待てよ、何か引っかかる事が。 表側に行ける裏側の人間の共通点は、今のところ何らかの技術者。 そう考えればヒカリさんは文句ない。 オレも駆け出しではあるがマシンエンジニアだ。 一応はその資格があるはず。 偶然だろうか。 意図的な何かだったりしないか?

「なぁ、ヒカリさん。 ひょっとして表側に接触する人間ってオレ達みたいなエンジニ―」

「マモちゃん、ナモちゃんどこ行った??」

「え?あれ、居ない!?」

 おいおいミナモさん。迷子とは……勘弁してくれ!



「おーい。 何してんだ?」

「あ、マモルさん!見て下さい!お化粧してもらいましたー♪」

「お前なぁ、もう少し警戒したらどうだ?」

「あら?彼氏さんですか? それと、お姉さんですか?」

「はい!お姉さんです」

「オイ!」

 居ないと思ったらすぐそこの化粧品コーナーで店員さんに捕まっていた。 そして店員さんに勧められるがまま試供品を試されていた。 声をかけたのが危ない奴だったらどうするんだよ。 コイツは人を疑う事を知らんのか?全く。

「彼女さんすごーく可愛いんですよ!彼氏さんも見てあげて下さい!」

「いや、オレは彼氏じゃ―」

「なーに照れてるのさ!もう彼氏でいいじゃん?」

「ちょ!ヒカリさんまで何を!」

「店員さん!マモルさんは彼氏じゃないですっ」

「そうなの? すごくお似合いですけど?」

 えぇい、ややこしいわ! そして店員さん、なんで残念そうなんだよ?

「マモルさん、この化粧品買ってもいいですか?」

「まぁ、試しておいて買わないのもな。 自分の金で買うんだし良いんじゃないか?」

「やった♪」

 むぅ、確かにミナモは素材が良いからな。 化粧しなくても十分なのに、化粧すると更に化けるな。 何やらヒカリさんが自慢げなのが謎だ。 妹を褒められた気分にでもなってるんだろうか?

「満足したか? 服買いに来たんだろ?ほら、行くぞ」

「はい♪」

「ナモちゃんごめんねー。 マモちゃんと話し込んでたから暇してたんだよねー?」

 はいはい、悪かったよ。

「さてさてー、ナモちゃんにはどんな服がイイかなぁ?」

「楽しみですっ」

「とりあえず下着からだ!」

 な、なんだとっ!?

「お、オレはフードコートに居るからっ!?二人で買い物してきてくれっ!」

流石に下着買う所には一緒に居られんわ!ってか、よく考えたら彼氏でもないのに一緒に服買いに来るってのもどうかしてるよな。



「うむ。流石にマモちゃんは行ったか。ねぇ、ナモちゃん」

「え?あ、はい」

「率直に言うけど、マモちゃんには表側のあの組織の事は黙っておいてくれないかな?」

「え?それって、もしかして神話の友の事ですか!? ヒカリさんはどこまでご存知なのですか……?」

「んー、神話の友の連中が裏側の世界を破滅させようと暗躍し始めているってことかな」

「そうです。 今回のジーザス・ロブスターも恐らくは……」

「神話の友の仕業で間違いないだろうね。 やつら、裏側の世界で信仰宗教団体を設立してすっかり神気取りさ。 こっちの世界でもやりたい放題やってるのよ」

「そうなんですか!?」

「恐らく教祖は裏側の人間と接触して裏側の世界に潜りこんだ表側のやつだろうね。 後は、裏側の人間に認識されてない表側の人間が能力を使って奇跡が起きたように見せれば神秘の力の一丁上がり、ってとこかな」

「私も神話の友の事はそれほど詳しくはないのですが、そんな事になっているなんて……」

「まぁ、マモちゃんはいい加減そうに見えて責任感強いんだよ。 放っておくと結構無茶するから、もしこの事を知ったら裏側の神話の友に喧嘩を売り兼ねないからね」

「……はい。 この事はマモルさんには知られないように注意します」

「よし! じゃぁ、この話は終わりにして、服選びしようかー!」

「えぇ、お願いします」



 小一時間して買い物を終えた二人とフードコートで合流した。 あれだけはしゃいでいたミナモの元気が少し無くなっているように見える。 流石に買い物に疲れたのだろうか?

「さてと、私はそろそろ行くよ。 後は若い者同士でデート楽しんでくれたまえ♪」

「おい!言い方!!」


 ヒカリさんが帰った後、もう少しだけデパートで買い物デートをしてオレ達は帰る事にした。 うむ。何か色々と疲れたな。 (続)

 ここまで読んでいただきありがとうございます。 表側の世界もやはり一枚岩ではないのでしょう。 『神話の友』はなぜ裏側の世界を滅ぼそうと企むのか、その辺は実はまだ方向が固まっていませんので、今後の展開次第です。 表側の事情を色々と知っていそうなヒカリに対してミナモは複雑な心境のようです。


 次回は、ミナモがマモルの家に同居している事を説明しにマモルの両親に会いに行くの回です。 では。

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