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琥珀園⑤
いかにもという雰因気を漂わせてる洞窟。
『ここですっ!キャプテン』
『よし。皆はここで待っててくれ。俺一人で行く』
一人ひとりの顔を見まわしきっぱりと言い放つ。
『『『キャプテン!』』』
悲鳴のような声があちらこちらから上がる。
『大丈夫だ。かならず宝を持って帰るから』
安心させるように笑い、ジョーカーは洞窟の中に入る準備をする。
『それじゃ、行ってくる』
気味が悪いな。
空気がべたついてる。
十五メートルぐらい歩いただろうか、奥から空気が擦れる音が聞こえてきた。
『貴様が侵入者が』
『オウ!お前が《海の至宝》を守る番人か』
甲冑をきたクマが宝箱の前にいた。
『貴様なんかに宝を渡してたまるかっ!』
スラリと腰から剣を抜くとジョーカーに向かってかまえる。
『宝が欲しければ力ずくで奪い取れ!いざ尋常に勝負っ!』
キン!カン!
たがいの剣が混じり合う。
『っは・・・!』
『・・・・くっ』