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放課後の過ごし方⑤
「どこに行ったか分かるかな?」
う~ん、三人とも悩みだす。
「あ!林の方に行ったのをちらっと見た」
崇が言う。
「そっか。ありがとう。・・・渡来先生!」
園長は、二、三人の子供の相手をしていた女先生に声をかける。
「なんですか?」
「私は世斗君を探してくるんで、渡来先生は皆を園に帰してください」
「わかりました。気をつけて下さいね。暗くなっていくので・・・」
「ありがとうございます。では、後はよろしくお願いします」
そう言って園長は世斗を見たという林がある場所へ向かう。
(今行くから待っててね)
「おなかへったな~」
世斗は、今だ林の中から出れないでいた。
それにお腹も減ってきてしまった。
「歩くのも疲れちゃったから、どこかで休もう」