表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/26






「あ、カリィーだ」




いつも私の自転車の近くで休んでいる近所の猫に声を掛ける。



本当の名前はわからないので、勝手に名前をつけた。




「カリィーは夏休みどう過ごすの?私はしばらく洗濯当番になっちゃったよ」




私の足元にすり寄ってくるカリィーを撫でながら、彼に話を聞いてもらう。




「でもね、ずっと家にいてもつまらないし、少しは気晴らしになるかなって。私、夏の夜ってちょっと好きなの」




彼は私の話に独自の言葉でしか相槌をしてくれない。



だけど、今はそれが心地いい。



このまま彼に話を聞いてほしい気持ちを抑えて、洗濯物がぎゅうぎゅうに詰め込まれた前かごを押さえながら自転車に跨る。




「じゃあ行ってくるね。お互い夏を楽しもうね」




そう声を掛け、私は勢いをつけてペダルを漕ぎ出した。















5分ほど走ると、蛍光灯がチカチカしている目的地が見えてきた。



所々電気が消えていて、正しい店名がわからない。



それに、夜だから虫もたくさん集まっている。




自転車を店前に止めて、中を覗く。



自動ドアの中には、誰もいなかった。



この時間は比較的空いているのかもしれない。



当分の間は毎日来るだろうからこの時間を狙って来よう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ