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箱庭のエリシオン ~ゲームの世界に転移したら美少女二人が迫ってくるんだが?~  作者: ゆさま
謎の異空間に飛ばされたら金髪美少女が迫ってくるんだが?

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温泉

 ――ログハウスのリビングにて。




 陽那と結月とアサカは、三人で何かを話しているようだ。俺が彼女達に視線を向けると、陽那はジト目で俺を見る。


「今日はアサカを指名するんでしょ?」


「う、……うん」


 結月もジト目で俺を見ている。何とも気まずい。


「あんまりえっちばかりしてると、おバカになるよ」


 アサカは結月に食って掛かる。


「じゃあ、結月が我慢してよ!」


「私はいいの! 例えおバカになったとしても、我慢できないし」

 

「何それ!? 私だって我慢できないよ! ねぇイツキ、今日は一日中しようよ」


「さすがに一日中するのはちょっとね……。最近はアサカと一緒に鍛錬していないから、とりあえず午前中は普通に鍛錬しようか」


「うん、分かった。ヒナにしごかれて強くなったのを見せてあげるよ!」


 俺とアサカは訓練用フィールドに転移した。




 アサカの固有スキル、大気の支配者ってどんな感じなんだろ? アサカが元々得意だった水と風の魔法が強化されるんだとは思うけど。


 早くアサカと魔力を混ぜてみたいとも思うが、今試すと気持ち良くなって、多分我慢できなくなるだろうから、それはあとにしよう。


 水の弾丸を風の勢いに乗せて連射してみた。うん、いい感じだ。自在に操れているような気がする。


 陽那の固有スキル、魔法の支配者で水魔法や風魔法を使うよりも軽く使えているかもしれない。その反面、土魔法や、火魔法は使えないことも無いが使いにくいようだ。


 また氷魔法や雷魔法も自在に操れる。大気に関連する魔法が強化されるということだろうか。


 ある程度アサカの固有スキルを試したところで、アサカと手合わせすることにした。


 水と風の魔力を固めて槍の形にして、それを握り締めてアサカと向かい合った。


「イツキとこうして向かい合うの、かなり久しぶりな気がする」


「そういえばそうだな。アサカがどれだけ強くなったか楽しみだ」


 アサカが魔力を開放すると、以前とは比べ物にならないほどの強烈なプレッシャーに押される。


 この圧はまぎれもなく支配者クラス! もしかして俺より強くなってないか……?


 一抹の不安を感じつつ俺が踏み込むと、アサカも跳びあがって俺に向かって来た。


 魔法を織り交ぜた槍術で打ち合っていると、アサカが強くなっているのが良く分かる。動きは鋭くなっているし、魔法の威力も凄まじいものがある。


 気が付けば俺は、必死になっていた。


 俺が水の魔法を練り込んで突きを放つと、アサカの障壁に止められた。


 アサカは不思議そうに首を傾げている。


「あれ? なんか遠慮してるの? もっと本気出していいよ」


「手加減してないよ。かなり本気だしてる」


「うそ!? イツキ弱くなった?」


「アサカが強くなったんだよ。アサカこそ本気を出してみて」


 すると、アサカの動きが変わった。槍術の鋭さと魔法の威力が増し、俺は受けきれなくなってしまった。


 少しずつ追い詰められていき、気が付くと俺は地に伏していた。


 俺が「まいった」と言うと、アサカは「イツキに勝てちゃった!」と目を見開いていた。


「少し前のアサカとは、まるで別人のように強くなってる。頑張ったんだね」


「ヒナのしごきに堪えた甲斐があったよ! 頑張ったご褒美に今からセッ……」


 午前中からアレなことを言おうとしているアサカの唇に、俺の唇を押し付け言葉を遮った。


「今夜はアサカと一緒に過ごすから、夜にたくさんしよ。それよりも、このままだと俺だけ弱くなりそうだから鍛錬に付き合ってよ。アサカの固有スキルを、もっと使いこなせるようになりたいし」


「イツキがそう言うなら付き合うよ。私ももっと強くなってヒナとユヅキに勝たないといけないし」


 二人で固有スキル『大気の支配者』を使いこなすために魔法の練習をした。探りながら色々試してみて、少しは使い方が分かってきたような気がした。


 そうこうしているうちに昼になり、俺達はログハウスに戻って休憩することにした。




 * * *




 四人で談笑しつつ昼食をとっていると、俺のスマホに着信があった。ん? ルイさんからだ。なんだろ?


「シエラスの山地に強力なモンスターが確認された。今回は自然に発生したモンスターだ。空いてる者がいないので討伐して欲しい。強いと言っても魂力は三万程度で、君達からしたら雑魚だろう。スマホの機能の転移で、モンスターの近くまで行けるようにしておいたからよろしく」


 通話が切れた。……仕方ないから行ってくるか。俺達はシエラスの山地に転移した。


 転移した先は一面銀世界の山地だった。山頂付近だろうか? 地球、というか日本では夏真っ盛りだが、レジーナのシエラスでは冬らしい。


 夏の装いの俺達はかなり寒いが、陽那が魔法で暖かい膜を作って俺達を覆ってくれた。


 しばらく周囲を探っていると、モンスターの気配を感じ取った。モンスターの気配に近づいていくと真っ黒なクマ型のモンスターがいた。


 5mはある巨体に、太い腕と鋭い爪が確認できる。俺が刀を取り出すと、水の刃と青い斬撃それに一筋の閃光がモンスターに襲い掛かりモンスターは消滅した。


「任務完了だね!」


 笑顔のアサカに「ああ」と応えて、俺は刀をしまった。ふと山の中腹を見下ろすと、街があり湯煙が上がっていた。


「あっ、ここルディロだね。温泉で有名なところだよ。入ってから帰ろうか」


 アサカはそう言うと、何やら電話を掛けている。


「社長、モンスターを討伐したから、ご褒美にどこかの温泉を貸し切りにして欲しいな」


 無茶苦茶言ってるな。そんなの無理だろ……。


 ところがアサカは「えっ、本当に? ありがとう!」と、嬉しそうに声をあげて、電話を切った。


「社長が、温泉を貸し切りにしてくれたから行こ!」


 さすがルイさんだ……。権力者って素敵!


 俺達は中腹の街『ルディロ』まで飛んで行った。いくつものホテル風の建物や旅館風の建物が並んでいる観光地のようだ。


 俺達はアサカについていくと、立ち並ぶ建物の中でも一際立派な建物の前で立ち止まり「ここだよ」と指差した。


 どう見ても高級なホテルだが、大丈夫か? 俺達の心配をよそにアサカは堂々とその建物に入っていく。俺達も恐る恐るアサカについていくと、あっさり露天風呂付の客室に案内されてしまった。


 広い室内の奥にある露天風呂は、雪山が見渡せる絶景だ。陽那と結月は「素敵な部屋だね」とか「素敵な景色」などと感嘆の声を上げている。


「えーっと、風呂だよな? 俺も一緒でいいの?」


「何をいまさら。私達の裸なんて見慣れてるでしょ? しょうもないこと言ってないでさっさと入ろ」


 アサカは言いながら服を脱ぎ始めた。陽那と結月も遠慮なく服を脱いで風呂場に入っていった。仕方がないので、俺も服を脱ぎ風呂に入ることにする。


 風呂場に入っていくと、湯気の中には三人の美少女の白い肌が露になっていた。俺の一部分は膨張しており、恥ずかしいので手で隠した。


 アサカはニヤニヤと笑みを浮かべ俺を見ている。


「隠してるのイツキだけだよ。逆に恥ずかしくないの?」


 陽那もアサカに続く。


「そうそう、樹の身体なんて見慣れてるんだから」


 仕方なく、手で隠すのをやめると、俺の身体に三人の視線が集まった。


 結月は目を見開いて、手のひらを口に当てた。


「樹……。こんなところでするつもりなの?」


「違うよ! これは身体が勝手にこうなるんだよ」


「へぇー、そうなんだー」


 三人は声を揃えて、興味深そうに見つめている。


「午前中の鍛錬で汗かいてるでしょ? 流してあげるからこっちにおいでよ」


 洗い場のシャワーを手にした陽那が、手招きをしているので近づく。


 すると「あーずるい! 私もイツキを洗う」「私も洗うよ!」とアサカと結月も近づいてきた。


 俺の背中や腕に柔らかい部分を押し付けられながら、ボディーシャンプーを付けた素手で滑らすように全身を洗われた。


 硬化している部分は、特に念入りに洗れてしまった。しかも俺が暴発しないように絶妙な力加減で寸止めされた。


 素晴らしく息の合った三人の連携で焦らされて、俺は悶々とするのだが……。


 それが終わると、彼女達は俺に背中を向けて声を揃えた。


「それじゃ次は私達を洗ってね」


 こうなったら洗わないわけにはいかないだろう。俺は日頃の感謝を込めて、一人ずつ丁寧に隅々まで洗った。


 三人を洗い終わると、全員並んで露天風呂につかった。ここはかなり高いので、見晴らしも最高だ。


 ふぅー、極楽、極楽……。


 風呂から出ると、アイテムストレージから服を取り出して着た。とはいっても、女性陣は下着とタンクトップのみだ。


「風呂上りは暑いね」などと言いながら手でパタパタと仰いでいる。三人の肌はほのかに赤みを帯びており色っぽい。


 俺は目のやり場に困り、きょろきょろと視線を泳がせていた。


「樹、どうしたの? 挙動不審だなぁー」


「もう箱庭に帰る? それとも……。ちょうど大きいベッドもあるし」


 陽那はいたずらっぽい笑みを浮かべ、俺の手を引いてベッドの上に押し倒す。三人は、俺の上に覆いかぶさるようにのしかかった。


 アサカは俺の硬化している部分を、指先で撫でながら言う。


「さっき、樹にいやらしい手つきで洗われたから、その気になっちゃった」


 結月は俺の首筋に唇を触れさせて囁く。


「私もだよ……責任取って最後までしてね」


 蕩けた表情の美少女三人に迫られて、そのまま縺れ合うのだった。


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