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回復依存の邪神様   作者: 災難な鳶
邪之章
79/112

忍び寄る邪

ルデン「あれ?商品開発どうした?」

サイフィ「いつものことだ」

ルデン「またゼノムか…」

アンユ「えぇ!?終わったの!?」

ラマン・アンユ「ごめんねゼノムが…」

ゼノム「……………」

ルデン「何か言うことないか?」

ゼノム「解せぬw」

緊急クエスト発令から数分後、コンビニへ買い出しに行ったルベラが慌てて部屋に戻ってきた。


「どうした?唐揚げ弁当の匂いに釣られてモンスターでも来たか?」


ルベラは聞いた直後に首を横に振る。しばらく深呼吸を繰り返し、落ち着いてから弁当を差し出す。そして


「355mlの缶、先ほど見た限りで4億本届いております…」


無言で弁当を受け取ったルデンは開封の儀を始める。かなり落ち着いた様子だった。ルベラには、これも許容範囲だったのだろうと感じてきてもいたがルデンの手が震えていることに気づき不安になる。


「えーっと、ルベラ……」

「はい……」

「探すの明日にしようか、集まってるみたいだし」

「あの数から見つかるのでしょうか?」

「最終手段は全て処分だ。一応解決するだろう……」

「ルデン様、追加で17億本が届いたとのことです」

「一つ聞いていいか?誰がそんな数を用意した?」

「信じられないかもしれませんが、アルディーアス様です」


それを聞いた瞬間、ルデンは部屋を飛び出し研究施設を後にした。

バイクのエンジン音を響かせ城に向かう。


「あの馬鹿、何しやがる……!」


何となくアルディーアスの笑う顔が見えてしまう。


「もしやマキアの監視を頼んだことに不信感でも抱いたか?アイツらのことだ。帰還したマテラの変化に直ぐに気づくはず、何か企んでいそうだ。契約といっても結局は悪魔だからな……」


パシャ!


走行中、何か水飛沫のような音がした。不思議に思ったルデンは急ブレーキで回転しながら停車する。

そこにいたのは、見覚えのあるスライムだった。

スライムは右手で缶を握っていた。ゆっくりと近づき、缶を両手で差し出す。


「これ…落とし物…」


受け取ったルデンは確かめる。これが邪神から渡されたものと同じなのかを…

触れてみて直ぐにわかる何かを感じる。それが何なのかハッキリしないが何かある。


「何処でこれを?」


確認できたルデンは詳細を知りたくなった。主にスライムについて…


「湖に…落ちてた…」

「湖?うーん…」


当時の状況を思い返す。だが草原くらいしか出てこない。ルデンから見た世界が邪神に書き換えられる世界と前の世界とで混ざっている。かなり記憶が曖昧だった。


「元々…湖…」

「まあ確かに埋め立て地だろうな~」

「違う…世界…」

「今、何て!?」


スライムの喋り方が独特で意味合いをしっかり理解するのに苦戦する。だが、そこから出てくる単語が普通じゃないのだけ直ぐに判る。ルデンには何か重要なことを知っているように見えてくる。


「前の世界で…湖……だった」

「前の世界、何故それを知っている…」

「思い出した…から…」

「何者なんだ?イレギュラーな魔物なら沢山いるが、転生者か?」

「…………………」


スライムは黙ってしまった。自分が何者であるのか問い詰められるのは辛いのだろう。その表情は悲しげだった。

ルデンは行き詰まりを感じて話題を変える。


「人は好きか?」

「好き…」


それだけ聞けたら問題ない、スライムの手を引っ張る。


「乗りな、今から城に行くところだ」

「王様…危ない…」

「そうだな、今回ばかりは色々と危ないな…」


スライムを後ろに乗せ、アクセルを強く入れる。


「国は作れそうか?」

「頑張る…あの人……怖い……けど………」

「私も怖いな、また失いそうで」


数回転ほどバイクは、その場でタイヤを唸らせてエンジン音と共に一直線に走っていった。


――――――――――――――――――――


ルデンが飛び出していった後の研究施設でルベラは一人、次々と送られる缶の整理と保管に悩まされていた。


「うぅ~魔力が尽きそう……でもコレを手でってなると無理だよね」


ルベラを物陰から見つめる視線があった。疲れたルベラは全く気づくことができない。


「あれ?こんなところに眼が落ちてる。何かの材料かな?」


その者は、ゆっくりと背後に迫っていた。


「誰かいるんで……んんむっ!?」


何かに口を塞がれる。そして意識は遠退く……

ずっしりと、全ての力が抜け落ちたルベラの身体は口からぬるい体液を吐き出しながら床に崩れ落ちる。

何者かの手がルベラの冷たい顔を撫でる……


「美しい……」


赤い鮮血と彼女の倒れ方、そして表情に肌触り、それらをまるで芸術のように仕上げ観賞していた。その手には眩い光が放れる。


「君に試練を与えよう……さあ、師匠を超えてみなさい」


放れる光は一つの線となり、次第に姿を現す。

不気味な沢山の眼の集合体が先端で目立つ杖となった。


「そして気づくのです。邪に……ふふふ♪」


その後、研究施設は謎の大爆発を起こし消失していた。

後書き:追記…誤字チェック終えたら次話投稿の予定

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