結局、アレは何ですか?
本編キター(゜∀゜ 三 ゜∀゜)
マジでやりたいことないよー(゜∀゜ 三 ゜∀゜)
とりあえず、のんびり書いてくよー(゜∀゜ 三 ゜∀゜)
目が覚めると人型のスライムがいた。皆がいた。
私の朝は一回の回復魔法から始まる。対象は目の前にいる全ての生命へ、挨拶と一緒にやることにしている。
「皆、おはよう!」
周囲に向けて癒しの光が放たれる。たとえ傷が無くても正常な精神状態でも関係なく彼女の光は全てを癒し虜にする。また彼女の光を浴びたいと依存するだろう。また彼女に会いたいと誰もが思うだろう。そんな光だった。
「起きたかアンユ、タイミングの悪さが最高だな」
「珍しいスライムがいるけど何かあったのかな?」
「そ、そんな…」
スライムが膝から崩れた。せっかく出会えたラマンがアンユの目覚めと共に居なくなってしまい落ち込む。スライムもアンユの癒しを受けたが、それも一瞬の出来事でしかない。ラマンに会いたい欲求が再びスライムの心を苦しめる。そんなことも知らないアンユはスライムに寄り添い頭を撫でる。美しいアンユの笑顔がスライムの心を複雑にしてしまう。
「どうしたの?悩み事があったら言ってみて」
「さっきの人が欲しいの……」
「ちょーっと説明するからアンユ、一回離れろ」
ルデンがアンユを引っ張る。現在の状況を一番知らないのはアンユである。このややこしい状況でラマンとアンユが切り替わった。
「ねぇねぇルデン~あのスライムって女の子かな~?」
「いいから来い、脳筋二人は置いてていいから」
起きたら目の前に人型スライムがいたのだ。気になるのも分かるが中々、進もうとしないアンユに少し呆れるルデンだった。
少し距離を取れたところでルデンは座る。それに合わせてアンユも座る。草原が広がっていた。斜面の下の方にはアスファルトの道が続いている。空を飛ぶ者もいれば乗り物に乗って走行する者もいる。
「それじゃ私の為でもあるから順番に説明していくぞ」
「うん」
「まずラマンが同じ肉体にいるのは分かるな?」
「うん」
「アンユが寝ている時しかラマンは行動できないんだ」
「ん?」
「さっきのスライムはラマンを欲していた」
「うーん…」
「あと世界がラマンに塗り替えられている」
「ふーん……」
「気づけば私達は冒険をしていて先ほどの状況となった」
「Zzz…」
「おいこら!」
「はっ…!?ごめん私、寝てた?」
今の判定だとラマン側では、どんな気分なのだろうか?そんなことも考えながらルデンは次に進める。
「まあ、とりあえず魔物とかが大半人型になった」
「へぇー凄いね!争いが無くなっていくのかな?」
「分からない、スライムは国を作ろうとラマンを欲していたからな……何が変わったか大体分かるが私も全て細かく認識できるわけじゃないんだ」
ルデンが認識できたのは強制的な部分が多い為、全て観測しても記憶に残るのは一部のみであった。人間の脳の限界と言ったところだろう。普通なら脳が壊れてもいいくらいだがルデンは耐えている。マキアの嫁に選ばれた理由でもあるだろう。
最強の魔術師なのだから全魔法の全詠唱を暗記している。ラマンの魔導書を最初に解読した者でもある。ラマンの力を一部使うことが可能なルデンはほとんどの魔法で詠唱短縮が可能。初歩的な魔法では詠唱を必要としないこともある。というのは過去の話でありネクロマンサーである今では、実験や儀式がメインになっているらしい。
「二人とも急に、何処かへ行ってしまうから心配したぞ」
マテラが来ていた。ルデンの直感ではマテラ視点だと特に何も変わらず冒険をしていたはずだと思っている。
「アンユにも説明しているのだな、ラマンのことで」
「あぁ……コチラは問題無いはずだ。スライムが怪しい」
「アンユがいるとなると、一時休戦だな」
「随分と飲み込みが早いな」
「そうだな、この壊れた世界じゃ有り得るだろうなって」
「一番壊れた兄がいると大変だねぇ~」
ルデンはニヤニヤと言う。マテラは特に反応を見せなかった。色々と思うこともあるのだろう。そこでアンユは気づいた。
「そういえばマキアは?」
「そうだよマテラ、あの馬鹿放っておいたら……」
「何で俺がこっちに来たのかで察してくれ」
「「あ……」」
アンユとルデンは同時に口を開いた。だがルデンは察したのに対してアンユの場合は違う方であった。彼が見えたからだ。その視線は空にある。
「どうしたアンユ、何か見えたのか?」
それに気づいたルデンもアンユの見ている方向へと顔を向ける。
「あぁ……」
言わんこっちゃない、そんな哀れみの目だった。そこに映るのは空に吹っ飛んだマキアの姿だった。マキアはアンユ達のいる草原に向かって落ちてきた。
「ぶべらぁあああああああああっ!!」
「おおーマキア、おかえり~」
「だだだ、大丈夫!?」
「兄さん、今度は何を……」
「あ、心配するアンユちゃんも良いぃ……」
直ぐにマキアを回復するアンユ、それをうっとりと見つめるマキアをマテラとルデンは苦笑いで見ていた。アンユがいるから大丈夫だろう。そんな余裕が今の三人にあった。
「ありがとうアンユちゃん、どうかな?女王様になってみたいと思わない!?」
「はいストップー!次言ったら悪魔女王全員を呼び出すぞ」
「マキア、私ね邪神になっちゃったから……」
「はっ……!そうじゃなかった。俺は吹っ飛ばされたんだ!」
話が進まない、これもアンユがいるからだろうか?マキアを吹っ飛ばしたのが何かなんて誰も気にしないのだった。正気に戻ったのか、マキアは立ち上がり走って戻っていく。それを止める者も勿論、誰もいなかった。
「追いかけないのか?」
「俺はいい、ルデンが行ったらどうだ?」
「じゃあ私が行ってくるね♪」
「「アンユはダメだ!」」
何だかんだマキアの後を三人で追ったのだった。
だが、追うと言っても三人は歩いていった。
「やっと来たか!皆、構えろ!」
「とても硬い……」
三人が見たのは、巨大な何者かと戦闘中のマキアとスライムだった。マキアを吹っ飛ばしたのが、あの巨大な何者かだと直ぐに判った。
「珍しく必死じゃないかマキア、ソイツ強いの?」
「悠長なこと言っている場合じゃないぞ!」
「うん、コイツ強い……」
必死なマキアに対して、のんびりと質問するルデンだった。あのマキアをかなりのダメージを与え吹っ飛ばした巨大生物は確かに強いだろう。急いで臨機応変するのが基本だろう。だが今は違う。
「おいおい焦んなよマキア、後スライムも少し下がれ」
「何を言ってるんだルデン!?俺達も戦うべきじゃ……」
「大丈夫だよ、回復なら任せて!」
「いや、アンユ……一番下がるべきなのはアンユだ」
「え?」
ルデンはアンユに杖を向ける。スライムはルデンの考えを読み直ぐに下がった。そしてルデンは魔法を放つ。
「【睡神・発動】」
その直後、アンユは倒れ眠りにつく。アンユの身体が邪悪なオーラに包まれる。
「なるほど、そういうことか!」
ようやく理解したマキアも下がる。
邪悪なオーラから翼が生える。光と闇の波動が交互に放たれる。次第に人の影が見えていき邪神が姿を現す。
黒髪の紅き瞳を持つ美女、ラマンの降臨だ。
ラマンは、その場にいる全員に向けて軽く黒い炎を放つ。
巨大な生物以外は、余裕で回避をする。そしてラマンが口を開く。
「皆、おはよう!」
「グゥオオオオオオオオオッ!?」
朽ち果てる巨大な生物の断末魔と同時に三人はラマンの意外な発言に凍りついた。




