魔界のルール
上空から探したが見つからなかった…
マジでアイツ何処に行きやがった…!?
本当は、世界でも滅ぼすとか考えてないよな?
早くアンユが目覚めてくれたら……!
魔力使いきりそうだしコンビニ行くか!
by ルデン
マテラの炎とケルベロスの炎が相撃ち、互いに中々ダメージを与えることのできない泥試合が続く。
「相性が悪いな…持久戦は苦手なんだよ!」
それもそのはず、アンユが回復してしまう前に一撃で倒す戦闘スタイルで今まで無双してきたのだ。彼にとって持久戦は、精神的に疲れる。
一方ラマンは、ケルベロスを撫でていた。
「おい!何でそこ遊んでいるんだ!」
「強い者に従う…それが魔界のルールだろう?」
「いや、そうだけど!?」
ラマンの中にある慈悲が次第に大きくなっていた。
食への感謝の気持ちに続いて生物を可愛がるようになっていた。かつて様々な生き物を玩具にしてきた魔王が突然の心変わりである。これもアンユの影響があってこそ…
「こら…顔を舐めるなよ、お前の汚い唾液が残ってしまうだろ…」
と言っても言葉使いが相変わらずだ。
ケルベロスを30匹ほど集めてラマンは、首輪を付けていく。
「おい、どこに行くつもりだ!?一緒にイゼルツェンをぶっ飛ばしに行くんじゃないのか!?」
「少し散歩をしようと思ってな…別に貴様と一緒に行くなど一言も言っていないがな~」
群がるケルベロスが顔でラマンの足をスリスリしながら散歩に行ってしまった。
「やめないか?獣の臭いが付くだろう…」
「ちょ、待て…………くっ!!」
残った好戦的なケルベロスがマテラを逃がさなかった。
「そっちも楽しんでいるじゃないか…仲良くな」
「全然楽しくねぇよッ!?おらぁあッ!!」
その後も何か叫んでいたような気がしたがラマンは無視した。
「散歩のコースをどうしようか?」
「主に任せます!」
「喋るワンちゃんか…珍しいなー」
「我々は、人型にも変形できます!」
「人と共存する側なんだな、どうだ?自分の欲望のままに接してきた人間達の感想」
「とても気分が良いです!」
「そうだろう?不様だよな…」
ラマンとケルベロス達は雑談をしながら散歩を楽しんだ。
「はぁ………はぁ………」
何時間経ったのかマテラには、判らなかった。襲いかかるケルベロスを全て倒すことが出来なかったが撃退できた。
彼の精神はボロボロである。強烈な睡魔が彼を襲う。
「これだから持久戦は……Zzz」
倒れた瞬間にマテラは、眠ってしまった。
「仲間が戻ってきましたね」
「傷が深いな…治療してやろう」
マテラから逃げてきた負傷のケルベロスに次々と回復魔法を放つラマンだった。彼の努力など知るわけがない、アンユの能力を使用する度に心が癒される…
そんな気がしていた。




