繋がる運命
あんた~旅のもんかね?
あの森に近づくんじゃねぇぞ…
あの森には、おっかないバケモンがいるって噂だ。
モンスターとかじゃねぇよ、とにかく近づくんじゃねぇぞ!今もバケモンは、眠っているんだとさ~
何でも…主人の帰りを待ってんだってよぉ~
あんたも喰われちまうぜ…
それでも行くってんならオラァ止めねぇ…好きにしな
by通りすがりの村人
俺は、闇の魔導書を作成した。
この世の全ての闇を司る力が宿される。
つまり…私の力を使えるようになるということだ。
ただし解読できたら……の話だ。
闇を認識するには、やはり光が必要だからだ。
光は、美しい…
私は、闇の化身であるのにも関わらず光に魅了された。
魔王になってみたものの楽しくなかった…
つまらないのだ…
小さき光しか寄ってこない。
私が求めるのは、絶対的な光だ。希望だ。宝だ。
そんな人類の希望を…宝を…この手で壊したいのだ。
下僕共は、反発せず従うだけ…
私の命令は、必ず喜んで従う下僕など…つまらん
私が見たいのは、そんなものじゃない!
奴隷もそうだった……つまらん!
こんな世界消えてしまえとも思った。
だが、運命の出会い…
私は、そう思った。絶対的な光を目の前にした。
何とも可憐で美しい女なんだ…
他の人間など興味ない
私は、真っ先に女に飛びこんだ。
あぁ…とても良い表情だった。私は、しばらく顔を眺めていた。すると女は、必死の抵抗で私の闇の力を弱めた。
初めてだった…こんな体験
光を受けて初めて感じた
これが愛…
その後、気づいたら邪神になっていた。
身体は、全く動くことなく
もう一つ、眠った魂があることに気づいた。
私は、手に入れたのだ。
もう何もいらなかった…
これさえあれば幸せだと…
この光が私の中にあるんだと…
色々あったが、打ち解けていく…
心も身体も…
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ルデンは、ひたすら森の中を探し回った。
「アンユ…アンユ…アンユ…アンユ…また……またいなくなるの?嫌だ!嫌だ!」
バコバコと細い腕で木を殴り正気になろうとするルデン…
ずっと、ずっと殴るルデン…
彼女の狂気は、終わらなかった。
グキッ!
バキッ!
アンユの魔力を吸って自動誘発していたはずの回復がなかった。その現実を認めたくないとルデンは、ひたすら木を殴る。
グチャッ!
殴った箇所は、赤く染まり周囲も少しずつ…
赤く赤く赤く…
めまいが
吐き気が
身体の力が抜けていく
倒れた時にルデンは、ふと気づく
大きな黒い墓場が目の前にあることに…
「こっ……これ……これは……………」
糸が見える。黒い糸だ。
墓場から糸が生えていた。
確認しようと立ち上がろうとするが力が入らない。
意識も少しずつ薄れていった…
ほんの微かに人影が見えたような
そんな気がした。




