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回復依存の邪神様   作者: 災難な鳶
回之章
14/112

繋がる運命

あんた~旅のもんかね?

あの森に近づくんじゃねぇぞ…

あの森には、おっかないバケモンがいるって噂だ。

モンスターとかじゃねぇよ、とにかく近づくんじゃねぇぞ!今もバケモンは、眠っているんだとさ~

何でも…主人の帰りを待ってんだってよぉ~

あんたも喰われちまうぜ…

それでも行くってんならオラァ止めねぇ…好きにしな


by通りすがりの村人

俺は、闇の魔導書を作成した。

この世の全ての闇を司る力が宿される。

つまり…私の力を使えるようになるということだ。

ただし解読できたら……の話だ。

闇を認識するには、やはり光が必要だからだ。

光は、美しい…

私は、闇の化身であるのにも関わらず光に魅了された。

魔王になってみたものの楽しくなかった…

つまらないのだ…

小さき光しか寄ってこない。

私が求めるのは、絶対的な光だ。希望だ。宝だ。

そんな人類の希望を…宝を…この手で壊したいのだ。

下僕共は、反発せず従うだけ…

私の命令は、必ず喜んで従う下僕など…つまらん

私が見たいのは、そんなものじゃない!

奴隷もそうだった……つまらん!

こんな世界消えてしまえとも思った。


だが、運命の出会い…

私は、そう思った。絶対的な光を目の前にした。

何とも可憐で美しい女なんだ…

他の人間など興味ない

私は、真っ先に女に飛びこんだ。

あぁ…とても良い表情だった。私は、しばらく顔を眺めていた。すると女は、必死の抵抗で私の闇の力を弱めた。



初めてだった…こんな体験

光を受けて初めて感じた


これが愛…


その後、気づいたら邪神になっていた。

身体は、全く動くことなく

もう一つ、眠った魂があることに気づいた。


私は、手に入れたのだ。

もう何もいらなかった…

これさえあれば幸せだと…

この光が私の中にあるんだと…

色々あったが、打ち解けていく…

心も身体も…




――――――――――――――――――――――――





ルデンは、ひたすら森の中を探し回った。


「アンユ…アンユ…アンユ…アンユ…また……またいなくなるの?嫌だ!嫌だ!」


バコバコと細い腕で木を殴り正気になろうとするルデン…

ずっと、ずっと殴るルデン…

彼女の狂気は、終わらなかった。


グキッ!


バキッ!


アンユの魔力を吸って自動誘発していたはずの回復がなかった。その現実を認めたくないとルデンは、ひたすら木を殴る。


グチャッ!


殴った箇所は、赤く染まり周囲も少しずつ…

赤く赤く赤く…




めまいが

吐き気が

身体の力が抜けていく


倒れた時にルデンは、ふと気づく

大きな黒い墓場が目の前にあることに…


「こっ……これ……これは……………」


糸が見える。黒い糸だ。

墓場から糸が生えていた。

確認しようと立ち上がろうとするが力が入らない。

意識も少しずつ薄れていった…


ほんの微かに人影が見えたような



そんな気がした。

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