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回復依存の邪神様   作者: 災難な鳶
神之章
103/112

矛先は上か下か

前書き

こっから段々、見苦しいものがエスカレートする予定です。だってゼノムがハーレムだもん!えぇ大丈夫です。何やってるかなんて想像したら分かるでしょう?戦いだ!

英雄候補を探し育成して邪神に向かわせるといったデスゲームが始まった。同じく邪神も裏ボス担当の俺、ゼノムを討つであろう英雄候補を育成して戦わせるイカれた遊びがマイブームのようだ。

命を玩具になんて可愛いものだ。昔の表現では可哀想らしいな、そんな尊い犠牲を生み出すクソゲーだった。神様らしいクソっぷりだ。そもそもこの世界の神々は伝統が残るのみで神教が腐ってた。「神は死んだ」そのままに…


「俺が居ない間にか、あれから既に1ヶ月…」

「パワーバランスどうしてく?」

守護者よめも根源として参加してる感じだと正に神々に選ばれし者が、ここ地下家コロシアムに集うわけだな」

「私もその守護者の一人らしい、バランス狂ってません?」

「ククラも守護者か、不在の守護者を除いた全員で先週までやってたようだし」

「不安なのが顔に出てるぞ」

「そりゃ内対が本気出せば…」

「でも邪神は討てないしゼノムも無理だぞ?」

「心境も含めて守護者からの代表は誰も勝てないだろうな、そして溜まる一方の俺の魔力」

「それなんだが邪神と接触してからゼノムの魔力が圧縮されてるぞ、気づいてないのか?」

「そうか…」

「許容範囲だから今さらか」

「相殺するはずだがコンパクトにされてるなら話が早い、従来の邪神と異なる本来の邪神が今いる白の邪神というだけ」

「それもあって互いにバフが掛かる二人、いや二柱かな…正確には邪神だけで三柱だが」

「まあ早い話、遊びだな。本当に俺を倒すなら俺とアイツの容量を超えてやっとだ」

「そして邪神も同じで超えてやっと…」

「そういうものだ。同等であれば打ち消され、格上とだけでは俺らが超えてくる。格下で容量を超えて初めて勝率が生まれる。それも僅かにだ」

「まあそうか…ぶつかり合うと全部が消し飛ぶペアが反転してる」

「そういうことだ。そこに穴がない、弱点がない、弱点がないという弱点もない、本当に何もないが最強な最弱のペアさ」

「無理じゃね…強引、強制、筒抜であり、無力、拡散、隠密って具合でしょう?」

「アイツだと更に言語が適しない概念が無い概念、俺の言語が適しない結果と要因がぶつかる」

「矛盾ペアとかナニソレ」


俺とククラは作戦を練っていた。どうやっても歩くだけの駒すら出来そうにないのだから…

邪神が最初に作った英雄候補の不知火がやっとオークゥを相討ちギリギリで立っていたというのだ。力を司る竜の長とも言うべきか、或いは戦闘の全てを超越した管理者、観測者。タイプ相性的なやつでオークゥは苦戦したらしいが派生が邪神なら当然だ。【アイツ】に耐性がある守護者はククラだけとも言える。そんな強者があっさり生まれて秒で命を貪る人形にされたのだ。オークゥで秒、というかハンデまであった。不正は無かった。ダメージ受けたと戦闘中に邪神が言っていたがダメージなんてあるはずが無い、あれは死なない、生きてないんだ。だから格上で越えただけのパワーだと俺もそうだったが邪神を除いた全てが消し飛ぶだけだった。アレと殺り合うと何度も世界が消し飛んだ上に消し飛ぶ原因がパワーだけ概念だけ叩き込んでた俺の方になる。連打するほど伝わるものがあった。「糧となる」これだった。

アンチと自称する詐欺師とも言っていた邪神の能力からは「倒す」「殺す」「停止」「無力化」などが通用しない。それでいてアレは腐らない。簡単なトリックでもあるが俺では対策できないアチラのみの能力だった。俺がその能力を得るのは俺が俺で無くなるようなもの敗北だ。そう、アイツは言い方を変えると負け犬だ。だが、それは「俺らなら」の話である。


「そうだなゼノム…勝ちに行くとするならゼノムとラマンの化合物が仕上がるようなもの」

「だが俺とアイツが本質で混ざると出来損ないの頂点だ。全能が俺、無能がアイツ、全能だった故に無能な結果…」

「自我があるのに無いと繰り返し自滅の文字も無く…」

「そう、まず成立しない」

「じゃあ、どうするんだ?自作の玩具を分解するだけの退屈な作業になるだけだぞ」

「そんな玩具を眺めるだけでも俺は良いかな、あっちが作って分解する訳だし」

「俺には関係ないと言いたげだな」

「そんなテンションで行かないとだな、分解パーツを俺に投げてくるんだ。サイフィとか良い例だろ?」

「それもそうだな、私達に飛んでくる時が地獄だ…」

「俺の方から投げてるくらいのポジションが最適解だ。守護者がそれを最速で組み立てアイツがそれを眺める。それくらいだ…」

「嫌々やってるのがバレバレですけど?あぁ、そう言えばマゾだったな。いいぞもっとやれ」

「そうさ、もっとやる!」


英雄候補は守護者に任せて俺は社員というかテスターだが世界にいる同士を再び募集していた。文字と画像が連なる液晶の看板にて…


「ゼノムよ、サボりか?」

「社内イベント的なものだ」

「そういうものか…?」


邪神にコンパクトにされて今まで処理に笑顔で困ってたものが無くなった今、ゼノムは賢者タイムとも言える状態に陥っていた。絞り尽くすものを圧縮されてるから負荷がある…といったデメリットなんて無かったのだが物足りない嫁が少々ふてくされた。そして一向に行動に移らないゼノムに危機感すら感じる者までいた。それもそのはず圧縮ということは処理に困ってたものの貯蔵量が狂ったと言える。ゼノムのそれは暴発した時が恐ろしいのだ。それを受けきれるのは邪神しかいない、だが矛先が邪神に絶対に行くことが無い。ゼノムは止まってしまう。邪神に矛先を向けたら自分が自分でなくなり、ついでに改善されて、いや魔改善されて第二波からは自分の涙が白になるであろう。そんな処理、笑顔でいられるはずがないのだ。矛先は常に嫁が基本、洒落にならない。暴発したものが引き起こした結果は今まで悲惨、ゼノムにとっては快感だが世界が消し飛ぶ…


「本当に大丈夫か?流石に…」

「全員で乱闘とかじゃ無理そうか?」

「そのメンバーに邪神は除くであろう?」

「嫌な予感しかしないからなぁ…」

「今のゼノムも私達には嫌な予感でしかないぞ…何があった?」

「ただ貯蔵量が拡張されただけと言うか、大した問題じゃないぜ」

「大問題だ…早くやるぞ」


邪神のもたらす癒しはシュアのそれとは違う。かなり厄介な漬物いや、くせ者だ。これが今まで死闘してきた邪神に毒されし者の正体とも言うのか?

HPバーが見える世界なら最大HPが増えて自然回復が凄いといった例えが早いだろうか?

だがそんな優しいもんじゃないのが邪神なんだが…


「どうなってる…!威力が増し過ぎだ…」

「俺も聞きたい、どうなってんだ…」


コントロールが効かない訳ではないが初見で違和感、その違和感の正体なんて分かりきってるが異様でしかない。今までこうであったものが変わっているのだから流石に自身の異変が大問題であることくらい自覚する。ルシュフェルが既に一回でバテた。正確には一発であるが…

冷静であった肉体を闘魂に震わせた現在、そのロケットスタートからの急ブレーキに驚いている。今までなら制御できなかったが衝撃がそれに勝るせいなのか速い、異常に速い。車なら即エンストするほど異常、本気を出していなかった?

そんなはずがない本気でいったはず…


「これは、流石に貯蔵量を限界に溜めていたら危なかったぞ…くっ…!」

「溜まる速度は、たぶん同じ速度のはずだ。今まで通りやるか…」

「いや、私の今までが通用してなかった。邪神の余波がゼノムを成長させている…」

「その余波を守護者も受けたら解決する…いや、やめておこう」

「と言いたかったが、私は私で受けてるようだな。もう一度はいけそうだぞ?」

「だが俺の場合、余波とかいうレベルじゃなくね?」

「なんだ知らないのか?」

「何がだ?」

「本物のルシュフェルは、皆と出掛けてるぞ」

「あっ…………」

「ごちそうさまでした!」


完全にやられた。ルシュフェルに擬態した人形に俺の力を吸われていたようだ。だが、そんなことを嫁が許すのか?


「なるほど、そういう…」

「【うむ、これと後は守護者のもので作りたいとこだねぇ…】」


擬態していた人形は容器に変わっていた。その容器に見える俺のエネルギー源のようなものが液状にされている。部屋にペン回しをしながら何やらメモをしている白い女性は邪神だ。今度の英雄候補に俺のものを投下するつもりだ。俺だけでなく嫁のものまで…


「【だがゼノムのもので耐えられる玩具がいるのかしら…】」

「ちょっと殴っていいか?」

「【殴るならコレに頼むよ】」

「せい!!」


本気で容器を殴った。だが割れることなど無く怒りの後に来る静寂が俺の欲望を静める。


「【ふむふむ…これがシュアさんが言ってたやつかメモメモ…】」

「一応だが聞いておく、この素材は何だ?」

「【ん?なんかその辺で見つけたオッサンがね新作が買えない!在庫は無いのか!ってドア叩いてて】」

「テスターか…」

「【家に入れて在庫が本当に無いから御詫びに私の商品を…】」

「あ、もういいよ…」

「【大丈夫だよ、オッサンが人形になって容器になった後にルシュフェルさんに擬態したから】」

「なんか違うだろ…」

「【輪廻転生だと思えば良いんだよ、貯蔵量上げた責任転嫁されたから嫁だけに】」

「承諾済みかよ…」


ククラの提案でバフ掛けたんだからデバフお願いします。と言った要件を邪神は受けたそうだ。だが吸うだけであって再生しまくる、回復しまくるのは止める気ゼロであった。

嫁からしたら有害な邪神ではあるがゼノムの薬になるだろう。そんな考えだった。


「【あー、あと私もやり合う気ゼロだから…】」

「俺もお前とだけは嫌だな、マジで消えてくれ…って無かったんだったな…危ない危ない、糧にされる」

「【生の喜びを感じる良い感情だよ、これからも存分にブチ込んでくださいね♪容器は沢山あるので】」

「暴発するまで耐えるよ」

「【それ、私が貯蔵量戻せば済む話?】」

「いや何でもない…」

「【冗談冗談!貯蔵量は幾らでも拡張しておくから自由にね!】」

「英雄育成より俺の育成する気か!?」

「【裏ボス担当の社長様、御利用ありがとうございました。本日のサービスは終了いたします。次回は拡張したルシュフェル様と】」

「営業ボイスやめろ、嫁に手を出すな…」

「【ルシュフェル!君にキメター!】」

「騒がしいぞ、アンユ…」

「本人キター!!」

「【状況を読んで!】」

「まだ入r…」


帰宅したルシュフェルの拳がゼノムと邪神の顔にクリーンヒットした。その後、やりたい放題な二人に続いて帰宅する守護者達が制裁を行う。


「【た、助けてシュアさん!】」

「反省しようかアンユ…」

「どうなってる!お前ら何でそんなに殺伐としてる!」

「ゼノムは何でニヤけてるんだ?」

「【殴るなら、この容器n…】」


ゼノムの観測者としても働く者である為、一連の流れをバッチリ知られているようだった。邪神が自分らのも欲している。ゼノムも本音じゃノリノリで聖杯に模した容器で性杯戦争なんて考えていたのだ。


「それに何の需要があるんだ?それにアレを!」

「【痛い痛い!成功するって!絶対!】」

「なるほど…せいこうだけに」

「ゼノムも何故反対しない!ふざけてるのか!」

「ラマン・アンユ…いいぞもっとやれ」

「【おーけい…それよりスタッフが怖いです社長】」

「嫁をスタッフ呼びやめぃ…」


反省が一切見られないアホ二人に呆れながらも罰する守護者に監禁されながら夜が過ぎていった。


「【これで二人っきりだねゼノム】」

「いいぞぉ…これが例のモノだ」

「【デュフフフ…】」

「グヘヘヘヘ…」


気づかれないように二人は真夜中に謎の取引をしていた。


「バカが増えて仕事増えるなぁ…」


二人の行動はククラにバッチリ見られていた。

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