私は会話がすぐ終わる
2EAにコラムとして掲載しています。
去年やっと自分がキャッチボールではなくてドッヂボールの会話をしてるって気づきました。そして、借〇玉という発達障害界隈で有名な人のブログを見て、「自分の会話は独演会だった」と、やっとこさわかりました。ええ、そこまで五十ン年経過してます。
とにかく昔から会話が下手でした。だいたい私の話しかけは、たとえば「テキサス〇ンビって知ってる」で始まり、相手が「知らないよ」と言ってそこで終わってました。まあその後私がテキサス〇ンビの魅力についてとうとうと語るというパターンもあるのですが、当時普通の人は寄席演芸色物に興味関心のない人がほとんどだったので、途中でさえぎられて終わりました。
今でも会話は苦手です。親からは「聞き上手になれ」と言われていますが、未だに意味がよくわかっていません。
「ブルー〇ー・ブロディってすごかったよね」
「うんそうだね」
終了。
で自分はなんで話が終わってしまったのか全然わかりませんでした。「私は話を聞いていたのに変なの?」と思っていました。
それから二十年後ぐらいにモテることに目覚めた私は『後〇の赤本』を手に入れて、モテるための話の膨らませ方に気づいたわけです。気づいたからといって理解したわけではありません。だから本文に「相手の話題を軸にして話せ」と書いていても、具体的に何をすればいいのかがまったくわからず。今頃になって「質問すればいいのか」ということに思い至ったのですが、それでも下手なままです。
遠藤周〇が「徳川〇声を読めば対談が上手くなる」と語っていたので真似しましたが。わかりませんでした。
今現在はこんなです。
「バイク乗るのが好きなんですよ」
「へえ。どんなバイクに乗るんですか」
「MVXナントカ(実は型式を言われてもなんだかわからない)」
「ふーん。それで乗ってるときはどんな気分ですか」
「風になった気分かな」
「へえ」
終了。
いやなんかもっと話を膨らませる質問方法とか、たぶんあるんだと思うんですが、それがなんだかさっぱりわからないので、話がすぐに終わってしまいます。それと地理に弱いので自分が住んでいない土地の話が出ると何も言えなくなります。
「あなたはどこに住んでいますか」
「山形ですね」
「山形というとサクランボの産地ですね」
「ええ、そうです」
(私ネタがなくなる)
終了。
あと私の悪い癖は、知識をぶつける話し方をすることと、自分の知らない世界でもできる限りの知識を集めて対抗しようとする点があります。だから「クラシック音楽が趣味です(しかもかなり通っぽい)」って人に対して「白鳥の湖を聞いたことがあります」なんて平気で返したりします。しかも聞いたのはさわりだけ。
これはもう、どうしようもないと思います。もう話を続けることを諦めた方がいいと思われます。うん。あきらめましょう。
(注 ツイッターで、ハンネ=ベリーで呟いた内容も少し混ざってます)
本文中ではすぐ終わっていますが、たとえ話で80年代のプロレスはかなり話せます。
ただし独演会になりがち。