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7話 お肉にくニク

ナマのお肉って美味しいですよねぇ


え?私だけ?


「(なんで食われてんの)」

「食われたというか……あー、まぁとにかく解体しようよこのままにもして置けないし」

「(で、でも道具とか無いし)」

「その手の鉤爪は飾りかい?」

「(えー)」


確かに意識すればナイフ並みに鋭くできたけど……血ぃかかるのヤだしー


「心臓が止まってるから血はふきでないよ。それと



 こいつはキングコカトリス、コカトリスの中でもかなり強い方なんだけど……







 このセカイ強い魔物ほど美味いらしいんだよね」






はいはい!捌きますっ!





うひょー新鮮だから鳥刺しなんていいかも。はぁ、前世で食べた鳥刺しとタタキ、すごく美味しかったけどこのコカトリスはいったいどんなお味なのかしら


鳥はどう捌くんだったかな ええっと血抜きか羽毟りか

この大きさじゃ吊り上げられないし血抜きは難しいか、


羽をむしりながら熱エネルギーを吸収して肉の温度を下げる




ところでレイ、カナール・エトフェって知ってる?


「いや?」


直訳 窒息鴨、あえて血抜きをせずに処理した鴨で血抜きした鴨よりコクとか深みがあって美味しいらしい


「ふーん」


そんな気のない返事しなくても……

そんでもってこのコカトリス外傷ないし窒息死っぽいしコカトリス・エトフェになるんじゃないかと




血抜きしない肉なんて生臭いと思ったそこの君ィ!


「いや誰だし」


血はすぐ腐るから不味くなるんであって血そのものはむしろウマイ、血を材料にしたソーセージなんかもあるじゃんか


だからこんな風に絞めてすぐ冷やして血を腐らせなければおいしいオニクの出来上がり




フヒヒ おさしみー



「まあ、君が元気になったならそれでいいや」





羽をむしる





ひたすらむしる





お湯を使えればもっと楽なんだけどな

あ、羽どうしよ 手触り良いし捨てるのはもったいない


袋が欲しい








無いなら作ればいいのだ






腹あたりをちぎってみる



もちっ



あらヤダ癖になりそうというか結構伸びる




みにょーん


ブツリ




痛くはないんだけど背中がゾワゾワする 慣れないことしてるからかね?

ちぎった方は感覚が鈍るけど、自分の体と同じようにあやつれる



んーでこれを伸ばす


んぎぎぎぎ




のばーす



操って伸ばせばこんな頑張る必要なかったのに気付いたのは袋が出来上がってからだった




んでまたまたむしる


ひやす


むしるむしる





ムキー!多い! 飽きる!



もっと時短できないか……あそーだ




体を液状にしてコカトリスを包む

そんで羽ごとはがすっ!



うぐぐ



全部一気には無理だわ、端の方からベリベリ?ブチブチ剥がしていく


するとなんということでしょう

さっきまで鶏だったのがトリニクぽくなっているではありませんか


あ、地面について汚れるのがやなのでむしるついでに下にシート状にしたマイボディをしいときました





何だか私の体が全体的に小さくなってる?


なんでだ



もしかして体積固定なの?!



「いやそんなことはないよ?

 何かしらのエネルギーがあれば体積は増やせるけど。試しにランタンに溜まってる分のエネルギー吸収してみたら?」


おおう、そんなことが出来たのか




吸収………………しづらい

なんというかストローでヨーグルト吸ってる感じ



でもまあ、なんとかエネルギーを吸収でき体も元の大きさに戻った。これってとっさの時に使えないな……



んー、この体って物理的よりか霊的……エネルギーでできてるんだよね?

「まぁそうだけど」

てことはエネルギー使い過ぎたら私 消滅するよね

「そう設定したのは君だろ?」

そうなんだけどさ、エネルギーの密度ってのはどんなもんなの?そこまで考えた記憶ないんだけど

「あー、それかぁ 好きなように変えられるよ?大きくするにせよ小さくするにせよメリットデメリットがあるけどね」

それはどんな?

「密度を小さくするデメリットは打たれ弱くなるかな、軽いからすぐ吹き飛ばされるし形も外的要因で崩されやすい、エネルギーを使えばすぐ体が小さくなる。

 メリットは探知に引っかからなくなったり幽霊みたいに壁をすり抜けたり、攻撃もすり抜けられるよ。あと俊敏さもあがる

 密度を大きくするとその逆のことが起こる。あぁ、あとエネルギーの変化させやすさも変わる。密度ってが小さいとやりやすくて密度が大きいとその逆………………んー、そんなことかな」

今はどれくらいの密度なの?

「数値化出来るようなもんじゃないしなぁ、うーん密度は少し大きめって感じ





 ねぇ早く処理しないと悪くなるよ?」




 忘 れ て た


──────────



鉤爪を尖らせて腹を割き、でかいので腹にもぐって食道を切り落とし、内臓をかきだす


胃が妙にゴツゴツしていたので、もしやと切り開くと中からナタと本2冊が…… 胃液にまみれているかと思いきや、少し湿っている位でなんともなかった


内臓の()を切り落とす時はやっぱり緊張した。流石に中身が出てきちゃったら大惨事だもんね

消化器系の処理は面倒だから砂肝だけとってあとは諦めようかな


うーん、もったいない あ、これエネルギーとして吸収できないかな?


液状化した体でつつんで 吸う

内臓はどんどん萎んでいって最後はチリになって消えた えぐい


なかなかのエネルギーになった。これ以上体が大きくなると面倒……と思ったけど今解体中だしこの方がやりやすいな。


きも肝キモーレバーにハツー 肺はなんて言うのかなー


にしてもレバーか、前世じゃ苦手で食べれなかったんだよなぁ


ちょっとレバ刺しに挑戦

はしっこをちみっとかじる


パク…………………………!


ムシャ ガブッ


「ワオーン!!(うまーい!!)」


なんか濃厚でとろみがあってとにかくうまい!


こんなにうまいのになんで前世で苦手だったんだろう



「今は頭が狼だから味覚が似たんじゃない?」


「ガウッ!(なるほど、美味しいモノが増えるのはいいことだ!)」



あんまり美味しいんでコカトリスの腹に頭を突っ込み残ってる内臓を引きずり出して食べる



うまうま



姿もあわさってただの獣にしか見えない、元人間とか誰も信じないだろ



体に血のついた所が上手く形を保てなくて「ん?」となるも気にせず食べ進む


かなり猟奇的だが、当人は憧れのマンガ肉を食べているくらいの気分でなんともお気楽なものだ。



「ガウ!(ハツいただきー)」

両手で抱えてかぶりつく




ガキッ



なんか固いものが


むっちゃむっちゃ………………ペッ



フッじゃまものはきえさったー あとはくうのみ!





「ちょっとちょっと!これ魔石じゃないか」

「?」ムシャムシャ


吐き出したものをよく見ると紫色の宝玉のようなものだったモグモグ…たらり


「ってマスター!血をどうにかして?!溶けてるよ!!」


痛覚がないので気づかなかったが、なんか血に触れたとこが溶けてる。手でぬぐってもその手が血に濡れているので意味が無い


「まったく、世話のやける」

少しの間体をとられた

どうやら血をエネルギーとして吸収したらしく、ドロドロだった体はすっかりキレイになった。なんて便利なんだこの体


「えへへーありがとー」

「……ふぅ、でなんだっけ。そうそう魔石。基本的に魔物の体の中でも1位2位に価値があるのがコレ。だいたいが心臓にくっついているようだね。大物になると討伐証明代わりにも使えたりするみたい。


 うーん、直径が10センチ超えてそうだしかなりのレア物……ねぇ、聞いてる!?大事にとっておくんだよ?」


もご はーい



──────────



てばさきてばなかてばもと ブチッとな ほーいムシャムシャ


え?何してるって?


食ってます文字通り



どうやらこの体食べたものがすぐエネルギーになるらしく、満腹にならずにいくらでも食べられる。このコカトリス腐らせるのももったいないんで今食べちゃおうと思いまして


「食えるからって全部食う奴がいるかよ……」


生ササミはコリコリしてて甘みがあって特に美味しかったなぁ

たまには焼いて食べようと思って焚き火もつくった。しょぼい火魔法しか使えないから着火までが大変だったや

ボンジリとモモ肉は焼いた方がよかった。こちらもプリプリで美味しかった、だめだ飯パート終わらねぇ


あらかた食べ尽くして気付いたのが尻尾の蛇肉


長くなるので割愛しますが、個人的には蛇は生の方が魚っぽくて美味しかったです。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

設定⑦

エネルギーを使い果たすと消滅するが

ランタン内のエネルギーを元に復活できる

ランタンは常に周囲のエネルギーを吸収しているので半不死


仮にランタン内のエネルギーを使い果たした上ランタンを一切のエネルギーのない所へ置きクレイを消滅させたなら本当に死ぬかも

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


エネルギーのない所なんて存在するのか?

温度も光もエネルギーだし……結局復活までが長引くだけになりそう



作者が締めることが出来るのは魚くらいまで

死んでるのを捌く分には大体の生き物はさばくことが出来る

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