プロローグ
何となく、自分でも小説かけるかなぁ、ぐらいの気持ちで書いてみました。
お仕事あるので、投稿はたぶん不定期です。誤字脱字、内容の不自然さなど気にならない方は、読んでみてください。よろしくお願います。
冴島ちひろ29歳は、2ヶ月後に出産予定の妊婦だ。その日は、母親の喜代子と一緒に妊婦健診に行った帰り道、突然の雷雨に、慌てて近くにあった廃屋の扉をあけて飛び込んだのだが・・・なんと扉の先は・・・
「え!ここはどこ?」
「ここは異世界です(ニッコリ)」
「えぇぇぇえーーーーーーえ!!」
真っ白な空間に、ひとりの女神風の女性がニコニコと微笑んでいる。
「私は、この世界を管理する女神の一人でアイリスと申します。実は、この世界には500年ごとに魔王が現れるのです。そのたびに、私たちは異世界から勇者となる人間を召喚するのですが、ちょっと時期が早かったようでして、勇者と魂のつながりのある母と保護者であるおばあ様も一緒に召喚されてしまったようなのです。」
「つまり、私のおなかの子がこの世界で勇者になると?」
「はい、そこでお2人にこの世界で生きていくための、いくつかの加護とスキルをさずけますので、その子をりっぱな勇者に育ててくださいね。では、よろしくお願いします(ニッコリ)」
「あ、あの・・・ちょ」行ってしまった。
気が付くと私たちは、中世風のにぎやかな大通りのような所に立っていた。服装は、召喚されたときに着ていた妊婦服と手提げ袋、隣にいるオカンもほぼ同じようなものだ。こんなので、どうやって、この世界で生きて行けと・・と、思っていると何やらオカンはニヤニヤと笑っている。
ああ、忘れていた、オカンって若いころは体育会系だったわりに、オトンと離婚してからとあるネトゲに廃人になりかけるほどハマった挙句、日本人プレーヤーランキング1位の「勇者」であった。絶望するどころか、喜んでいる!この顔は絶対喜んでる!
ちひろ「ねえ、オカンどーしよう。私、妊婦なんだよ、しかもあと2か月で生まれちゃうんだよ。そんでもって、勇者とか、わけかんないよ・・」
オカン「え?大丈夫だよ、なんとかなるって。どうせ、あんたシングルマザーだし、前の世界に特に未練もないだろ?あんたのお腹の子が、勇者だなんてオカンは、ワクワクしちゃうよ。とりあえずさ、このあたりに教会みたいなもん無いかさがしてみようよ」
ちひろ「なんで?」
オカン「たぶん、タダで泊まれるんじゃないかと。冒険者とかハンターが、町についたらする事って、宿探しだけど、うちらお金ないからね。アハハ」
なるほど、さすがネトゲ廃人。
耳をすますと、人々の話し声とかは理解できるから言語とかは翻訳されてるのか、問題ないっぽい。文字も店先の看板などは普通に読めるので脳内変換とかされてるのだろうか?私が、きょろきょろしていると、早速オカンが近くにいた女性に声をかけた。
オカン「こんにちは、私たち遠くの町からさっき着いたばかりなのですが、このあたりに教会はありませんか?」
女性「それでしたら、この通りを右に曲がった突き当りにありますよ。でも、半年ほど前に司教様がご病気になられてから、信者のかたもこなくなって、すっかりさびれてしまっていますけど。」
オカン「そうでしたか。とりあえず、行ってみることにします。ありがとうございました。」
女性に丁寧にお礼を言い、すぐに教会へ向かうことにする。
ちひろ「ねえ、オカン女神様が言ってた加護とかスキルって何?」
オカン「ああ、そういうのもさ、教会行けばたぶんわかると思うんだよねー。ゲームとかだとステータス画面で、見れるんだけど。そういうの、出てこないみたいだし。アハハ」
この人、脳内でステータス画面を開こうとしたらしいよ。
とにかく、この恰好ではあまりにも目立ちすぎるし、お金もない。
司教様は、病気らしいけどとりあえず行ってみるしかなさそうだ。
ちひろ「ねえ、オカン。そういや、この子検診の時女の子って言われたはずだけど、女の子でも勇者なれるの?」
オカン「今時、男とか女とか関係ないんじゃない?ほら、オカンも日本人プレーヤーじゃ有名な勇者だったし。大丈夫じゃね?」
それは、ゲームでしょ!それに、オカンは男性アバター使ってたじゃん!
かくして、8か月の妊婦と中二病のオカンが、異界の女神にもらった加護とスキルと根性で異世界を生き抜き、世界を救う勇者を育てる物語がここにはじまる。
読んでいただきまして、ありがとうございました。