変化を求めました
私がイシス様からの言葉を告げ、会議室の雰囲気は悪なる一方だった。そんな雰囲気のなか、私はあることを思った
「化学兵器とは、魔法で対抗できないのですか?あと、私たちには信仰の力があるはずです」
スケルトン地方は科学の力を使っているが、それ以上に魔法も信仰もしている。神々を信仰する気持ちがなければ、魔法も科学も発展してこなかったのではないか?
「私たちには神々が守ってくれている大地や自然があります。そして、魔法の力があります!それを使わない手はないと思います。オシリス様だって、元の穏やかなアロー地方に戻ってほしいと思います!」
私はこの暗くなった雰囲気をどうにかしたかった。スケルトン地方が助かる方法をどうにかして見つけたかった。それは、私がスケルトン地方が大好きとかそんな理由ではなく、私を必要としてくれたイシス様に嘆き悲しんでほしくなったのだ
「確かに、魔法と信仰心がこのスケルトン地方の武器になると思う。それは、忘れてはいけないはずだ!」
「そうじゃのう。リオ様が言う通りじゃな」
「リオ様、ありがとうございます」
「リオ様に言われてしまうなんて、我々は落ちこぼれなのかもしれないな」
四人の国主さまたちは目に力強い光が戻っていた
「イリス、ありがとうございます。幼いあなたに言われなくては、誰もが闇のなかに留まっているだけでした。ありがとうございます」
イース様は私を見つめて穏やかに話された
「私はただ、イシス様の悲しむ姿は見たくないだけなのです。イシス様には、微笑んでいてほしいですから」
私の思いが皆に伝わり、安心した
その後、話し合いは進んだ。魔法と信仰心が鍵になるということで、剣と魔法の国では、研究の国と協力をして魔法の強化に努めることに。我が信仰の国では信仰心を高めるようにお触れを出すことにした。商業の国では作物の輸出入を徹底的に管理し、アロー地方の情勢を監視することとなった
「いつ、戦争になるかわからん。しかし、我が国には信仰と魔法の力がある。臆してはならい!」
「そうだ!皆でスケルトン地方を守ろう!」
そうして、会議は終了した
「このように会議は纏まりました」
「それはよかったです。イリス、ありがとうございます。大変嬉しいですよ」
イシス様は嬉しそうに笑ってくれた
「前世では蔑まれてきた私を必要としてくれたので、恩返しがしたいのです」
誰からも必要とされなかった前世の私。今はいろんな人が必要としてくれている。それが役職だからだとしても
「イリス、貴方は役職だけで必要とされているのではないのですよ。あなたの優しさ、芯の強さが皆を惹き付けるのです。ですから、そんなに卑下しなくて良いのです」
卑下しているつもりはなかったが、やっぱりそう捉えてしまうよね
「今回のイリスの働きに免じて、戦の神であるアテナにスケルトン地方の味方になってもらえないか交渉します。いい結果を待っていてくださいね」
そう言って、イシス様は消えていった
私はただ、ことの重大さに驚いてい




