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銀色の翼  作者: 市ノ川 梓
第零章 プロローグ
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第零翼 機械の翼

あれから30年という月日がたった。この時代において「30年」と言う月日は旧時代にとって一世紀同等の月日だ。惑星同士の宇宙対戦が幾度となく勃発し、尚も星々はそれに追われている。一時代は銀河系最強とまで言われ、名を馳せていた"地球"と言う星は壊滅状態に陥っていた。決して地球の軍事力や技術が遅れている訳ではなく、ある一つの星が力を持ちすぎたのだ。

―――その星を「ゼアール星」と言う。ゼアール星と同盟を組む星は増え続け、今や銀河系のほとんどがゼアール星連邦軍だ。ゼアール軍は100億という軍勢で地球に攻めてきた。連邦軍に対抗する地球・宇宙警察軍は10億と言う1/10の軍勢で挑んだ。―――第五次宇宙大戦に。

この戦いの犠牲は計り知れない。ゼアール軍は機械兵で構成されている。ゼアール兵は殆んどが肉体の半分以上が機械に蝕まれた機械人間(ギアヒューマン)なのである。身体に鉄を流し込み、強靭な肉体を手に入れた馬鹿な人間は頭がイカれている。感情がないのだ。嬉しい、悲しい、楽しい、そして苦しみ。あえて感情があると言うならば殺意だけである。逆に地球・宇宙警察軍、通称「EARTH軍」に機械人間はいない。感情を持つ人間である。…表向きはそうなっていた。しかし世界政府がひた隠し続けている世界機密にはEARTH軍にもただ一人だけ機械人間が存在すると言われている。民間にはもちろん知られていない。日本人でまだ18歳という若い人間である。


40XX年4月20日

今日は広瀬佑助の18歳の誕生日である。たった一人で祝っていた。家族をゼアールに殺され友達もみんな徴兵へ行ってしまった。だから身内なんていなかった。少年は幼少期から親に宇宙警察について教育され、今や宇宙警察の最年少の暗殺部隊に所属している。

決して運動能力が優れているわけでもない。昔から小柄な身体だった。何故ゼアールの魔の手から逃れることが出来たのか…それは彼が地球にいる唯一の機械人間だったからであろう。体右半分が機械である。

紛争に巻き込まれて身体右半分が動かなくなってしまった。父が素晴らしい功績を納めていたためか、世界政府から生え抜きの医者が派遣され大手術の後、この身体になった。わすが九歳の頃の話である。

今は宇宙ステーションで暗殺部隊をしている。本人すらよく知らないが暗殺部隊は四人しかいないらしい。佑助は自分が優れているなんて思ったことがない。ましては普通の人間でいたかった。しかし家族の復讐に燃える佑助にとってこれ以上にない上手い話だった。

EARTH軍は7部隊に分かれている。それぞれの部隊に隊長がいて暗殺部隊の人間は全員隊長である。佑助は5番隊の隊長を任されている。あまり知られていないが、第8番隊が特別暗殺部隊である。

佑助が機械人間だと知っているのはEARTH軍の隊長、世界政府の上層部の人間ぐらいしかいない。


状況は悪化している。EARTH軍の最終防衛ラインがゼアール軍をなんとか地球への侵入を防いでいるが、もうそれも一ヶ月と持ちそうにない。まだ地球には残された人々がいる。緊急措置として簡易人工星「イージス星」に避難させている最中なのだ。

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