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5、魔王討伐へ出立

他二人の扱いが雑ですが、後ほど掘り下げていきます。

出立の日、私はここぞとばかりに撮影しまくった。

長身で美脚の黒髪青目で褐色美人である男の子の声だけど可憐で麗しい聖女レン様をメインに、他二名(だから扱い雑)も。

ふと見ると、ヘーベル総括部長が、生温かい優しい眼差しで、私をじっと見ていた。

そのまま視線を、レン様に戻すと、レン様はヘーベル総括部長を見つめていた。

ヘーベル総括部長を見ると、ヘーベル総括部長もレン様を見ている。

あれ???

私はチクッとしたような、なんだかざわりとしたようなものが胸にこみ上げてきたが、撮影に集中しなくちゃ!と心に喝を入れて、またカメラのシャッターチャンスを逃すまいと撮影に集中した。

魔王討伐の移動手段は、前世でいう馬車のようなものだった。

馬よりデカいゴツい角のある動物が、これまた馬車の巨大版みたいな乗り物を引くのだ。

私は出来ないがレン様以外の二人は御者が出来るそうなので、実質その二人が交代でやる事になる。

見送りも、何だか簡素なものだった。

これも王家周辺が揉めている事が関係しているのだろう。

レン様はヘーベル総括部長に美しい所作で会釈をすると、移動馬車に乗り込んだ。

本日も惜しみなく、美脚をお出しあそばしているレン様である。

背後から乗り込む私も、しっかりとその足首ふくらはぎ太腿そして塞がる事のない腿の隙間を、じっと見させていただいた。

馬車に乗り込むためだ。

速やかに最速最短で滞りなく出立するには、しっかりと前方を確認しつつ、乗り込まなければならない。

つまり必要最小限度の事なのだ。

決して、ドサクサに紛れてレン様の美脚を睨め回した訳ではない。

と誰も問うてないのに、自分で自分に言い訳をしていた。

「気をつけてな。」

ヘーベル総括部長がそう言うと、私を見ているようで、まるで私の背後に居るレン様にも言うように、優しい眼差しで見送ってくれた。

「はい!良い写真を、沢山撮ってきますね!」

私はそう言うと、馬車の窓から遠くなる学園と、小さくなっていくヘーベル総括部長に手を振った。

お読み頂き、ありがとうございます。

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