目覚め、憂鬱につきまして
明日は投稿できるか分かりません。ですが入学終えて忙しくなるまでは毎日投稿したいと思ってます。
「………」
朧気な意識が時間をかけて乱雑に組み上げられていく。曖昧な感覚が徐々に鮮明に彩られてゆく。耳元では鳥と思わしき生物が陽気な音楽を奏で、肌を抜ける風は透き通っていて心地が良い。
鉛の様に鈍重な瞼を長々しく、勿体ぶるようにして開くとそこには…
視界両端を結ぶ線上は見渡す限りの緑が広がっており、それはまるで絵画の中にいるかのように壮大で美麗な景色が展開されていた。
しかし隅々にまで目を凝らすと、群生する多くの植物が自らの大脳皮質に記憶されたモノと何処か一致しない。
何よりも重要なのは今自分の置かれている状況である。辺りは見渡す限りの森が続いており、人の気配の様なものは感じ取れない。
耳をすませば小動物の鳴き声らしき音こそ聞こえるも、今自分は限りなく孤独に近い状況に陥っていると考えてそうそう差異はなさそうだ。
「寝ぼけて迷い混んだってのは流石に無理があるし、タチの悪いドッキリって線も薄そうだな。」
何の事前連絡もなしにいきなりこんな何処とも分からない森の中に送り込み、挙句何の準備も予備知識もなしにサバイバルをしろと言われても無理がある。というか余りにも理不尽且つ横暴だ。タチが悪い。
しかしこのまま現状に嘆き続けるのはあまり利口であるとはいえない。今すべきことは確認だ。自分置かれている状況を正確に把握する必要がある。先ずは移動だろうか。身の丈越える大樹に囲まれたこの空間にいては得られる情報は少ないだろう。
しかし何の目標や指針もなしに進むのは些か危険ではある。何か理にかなった目標を探さねば……しかしどうやって?そんな疑問を抱いていると、ふと我が身に起こる小さな…しかしそれでいて重大な変化に気づく。喉元を襲うほんの僅かな違和感。そして違和感がやがて確信に変わる。そう……これは……
「喉乾いたな……」
そんな感慨を胸にそっと、水場を求めて歩を進めるのだった。
はいっ、正直まだ物語の概要に触れるにはいたってませんね。笑しかしまぁ1ヶ月もすれば物語も大きく動きだすので気長に待っていてください。
正直期待してないか。笑