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セマルテキ

　帝城、謁見の間にて。

「ワラスーボはまだか」

「陛下，まもなく到着されるようです」

　全くワラスーボの奴にはウズラの処分を指示したのに、カステイラと小競り合いなどしおって…全くままならん。

「陛下，ワラスーボ殿が到着されたようです」

「やっとか！！はよ入れよ」

「お久しぶりにございます、陛下」

「そんな挨拶はよい，面をあげよ」

「はっ」

「お主，朕(ちん)の指示を無視してなぜ小競り合いなどしおった」

「兵を向かわせた直後にカステイラの奴が攻めてきまして…こちらとしてもどうしようもなく…」

「言い訳などいい。お主らのせいでウズラを倒すチャンスが消えたら許さないからな」

　あやつは皇帝の座を狙っておるから早く処分しようと恰好の状況を作ったのに…

「これはお主らの小競り合いなど取るに足らない案件。カステイラのやつには先程言ったが，この案件が終わるまでにまた小競り合いなどしおったら、両家とも取り潰すからな」

「と…取り潰し！！！」

「あぁ…後，この案件カステイラの奴にもやらせることにした。小競り合いなどせずとも先にウズラの首を持ってきたほうの言い分を聞こう」

「そんな」

「なんだ，文句があるか」

「い…いえ，文句などございません」

「なら下がれ」

「はっ」

　こうして知るか知らずか、迫る敵がウズラ達に近づいていた。