ジユウラッカ
「キャーーー」
どんどん落ちていく
「領主殿,ふわっとしますーーー‼︎」
そう,何を隠そう我々は落下中である。毒沼の中にでっかい島があることがわかったため,飛行魔法を解除し自由落下をしてみた。
「領主殿,もしかして魔力切れですかーーー‼︎」
「そんなわけ無いだろ」
どうやら落下中の無重力感がお気に召さないようだ。
「しょうがないな」
飛行魔法を使ってゆっくり降りていく。
「領主殿,なんで飛行魔法を急にやめたんですか」
「面白くなかったか」
「面白いわけ無いじゃないですか。死ぬかと思ったじゃないですかーーー‼︎」
「そうか,俺は楽しいと思うんだけどなぁ」
高いところから低いところに飛行魔法で行くとき,途中までは自由落下に任せた方が魔力の節約になる。なによりも,無重力感が楽しいのに…。
「さて,進むべき方針も定まったことだし,みんなを集めるぞ」
「そんなことよりも領主殿,私に謝ってください!!!」
「あーごめんごめん」
「もー,領主殿」
まだ睨みつけてくるが涙目だからそんなに迫力はない。
「悪かったから機嫌直してくれ。住めそうなところ見つけたんだから」
「はいそうですね,こんなところ生活できるかもしれませんねぇ」
「無表情!!!」
どうやら本気で怒らせてしまったようだが,今後の方針が決まったのであった。