トレーニング
「魔法陣は川を含めたこの範囲にしようかな」"バタバタバタ"
「いいんじゃないか」"バタバタバタ"
「私もそれでいいと思います」"バタバタバタ"
アサリとハチヨウも頷いてくれたので...
「さぁ,ブウラックとサンダ!!行ってこい!!」"バタバタバタ"
"ドドドドドド..."
ようやく二人を離し,魔法陣の準備に取り掛かった。
"カーンカーン"
地面に金属を打ち込んでいく。
地面に描くと消えてしまうため,魔法陣用に加工した金属を用意しているのだ。
今までの仕事をしていなかったブウラックとサンダは元気な様子で,この作業を初めて行う非肉体労働系のアサリは疲れた様子で作業するのが対照的であった。
魔法陣の作業を終えると,夜になり,建物もないので仮拠点を作り,続きの作業は明日にすることとなった。
「領主殿...ぜぇはぁぜぁはぁ...この作業,領主殿の...ぜぇ...魔法...はぁ...で行えばいいんじゃないですか...ぜぇはぁぜぇはぁ...」
「魔法で綺麗に金属の加工ができないし,石だと風化するからな...」
「魔法で金属の部品を浮かして...ぜぇはぁ...地面に穴開けて入れればいいじゃないですか!!...ぜぇはぁ......」
「それだと打ち込みよりずれ易くなるしなぁ...今のところ,この方法が最善なんだよ」
その後もアサリはいろいろと文句を言ってきた。
「それにしてもアサリ体力なさすぎだろ...体力付けた方が良いぞ」
アサリはあまりにも体力が無さすぎる。
冒険や開拓をしてきた俺らと比べるのはかわいそうだが,そこらの一般人と比べても体力がない。
「アサリ,俺らとトレーニングしよう!!」
「するです!!するです!!」
「イヨちゃんもやるーーー!!!」"バタバタ"
「嫌です!!私は文官なんですよ!!武闘派ではなく,頭脳派なんです」
アサリがトレーニングを断ろうとすると...
「小娘,それでもイヨちゃんの契約者かーーー!!!そんな軟弱者にはビリーやらせるぞ!!」
イヨちゃんが怒った。
「イヨちゃん!!ビリーはヤメてーーーってビリー?」
「竜族に代々伝わる特別トレーニングメニューだ!!」
イヨちゃんがとんでもないこと言い出した。
「とにかくトレーニングは嫌ぁあああ!!!」
アサリの声が響くのだった。
「ところでイヨちゃん。ビリーってトレーニングすごい気になるんだけど」
「あぁ,ハチヨウ!!ビリーを知りたいか!!ビリーっていうのは.........」
次の日からハチヨウがビリーをやり出した。
【オネガイ】
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【カンシャ】
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