デシニシテクダサイ
「それで旦那,竜は倒れていると...」
「そうだ,ブウラック。だから今すぐ逃げなきゃな!!」
「領主殿,討伐はしないんですか?」
竜は全身が金のなる木みたいなものだ。
その身体のすべてが貴重な素材となる。
このため,竜を倒さないのか?というアサリの疑問はもっともだが...
「それにしても,何で逃げるんですか?」
「師匠ーーー!!」
声のした方向を見ると,小さい姿となった水竜がパタパタと飛び,ウズラたちに近づいてきていた。
「師匠!!逃げるなんてひどいじゃないですか!!僕を弟子にしてください」
「こうやって負けた相手を崇めるんだ。面倒くさいよ」
「師匠!!面倒くさいなんて言わないでくださいよ!!」
水竜はそう言いながら,ウズラの胸にものすごいスピードで飛び込んできた。
"スン...ドゴン"
ウズラは水竜を避け,水竜はそのまま地面に激突した。
その結果,地面にクレーターができていたのである。
「なっ!!勢い余って地面にぶつかってクレーター作ってるよ!!竜って面倒くさいだろ!!!」
「旦那,受け止めてあげてくださいよ」
「ひどいですひどいです」
「なんか水竜不憫だな,ウズラー」
「水竜がかわいそうです,領主殿」
「お前ら,あのクレーター見ろよ!!避けなきゃ怪我するだろ!!てか,俺に対する当たり強くない,最近??」
"バタバタバタ"
「師匠,避けるなんて酷いです」
「悪気がないから余計にたちが悪い!!おい,水竜!!!俺は弟子を取る気はない!!」
「そんな~。ところで水竜と呼ぶのをやめて名前を付けていただけませんか?」
「あぁ,名前ね...って何しれっと契約をしようとしてるの」
名付けをして,相手も受け入れると従魔契約が成立するのである。
「弟子がダメなら,従魔になろうかと」テヘペロ
「テヘペロって死語じゃないのか」
「ウズラ,そこは突っ込んでやるな」
「旦那,テヘペロ,いいと思うぞ」
「バカですバカです」
「サンダだけ特にひどくない?」
なんで部下に指を向けられてバカですって言われなければならないんだ。
「領主殿,こんな可愛い竜が使うなら死語かどうかなんて関係ないですよ。こんなに可愛いのですから」
「小娘!!」
「ひっ!!」
「お前に可愛いなんて言われても嬉しくはないんだからな!!」きゃー♡
「いや,嬉しそうじゃねえか...そしてアサリいちいちフリーズするな...」
「はっ!!領主殿,この子の名前はイヨちゃんにしませんか!!」
「ん?俺が考えていたポンちゃんよりいいな!!って契約する流れになってない??」
「私の名前,イヨちゃん!!うれしーーー!!」
"パタパタパタ"
名前を貰えそうという嬉しさからか,水竜は羽ばたき水を周囲にまき散らした。
ウズラ一行は全員,ずぶ濡れになったのだった。
【オネガイ】
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【カンシャ】
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