シラズ,キヅカズ,ツキススム
「早く探せー!!」
ウズラ一行が毒沼の中の島を探索し始めたころ,ワラスーボ辺境伯は皇帝の命に従い,ウズラを探していた。
「辺境伯,カステイラ男爵が我らの領地に侵入した模様です!!」
「何ぃぃぃ!!!あやつめ,陛下の言葉を忘れたのか!!!このままでは,両家取り潰しになるぞ!!今すぐカステイラのところへ迎うぞ!!!」
ワラスーボとカステイラの争いを始めると両家取り潰し,ウズラを捕まえれなければ両家取り潰し,相手に先にウズラを捕まえられると相手の意見が通る。
これが陛下の出した条件であった。
「カステイラのやつ,何を考えているんだ!!」
数時間前...
「カステイラ男爵,ウズラ子爵の痕跡を見つけました」
「ばかもん!!ウズラを子爵と呼ぶな!!!ウズラは国に追われる身,奴の爵位など取り消しに決まっておろうが!!しかも,奴はもともと平民...あんな奴が貴族であっていいわけがないんじゃ!!!」
「男爵,失礼しました。それでウズラらの生活拠点の場所は...その...言いにくいのですが」
「なんじゃ?」
「ワラスーボ伯の領内にあったと思われまして...」
「なんだと!!ワラスーボに先を越されることだけは在ってはならぬ!!」
「いや,ワラスーボ伯はまだそこまでたどり着いていないとのことです」
「なに!!それは僥倖!!今すぐその場に向かうのじゃ!!!」
「男爵」
「うるさい,今すぐ行くのじゃ!!!」
"ズンズンズン..."
「行ってしまわれた...」
ウズラがもう居ないということを知らず,また,ワラスーボ辺境伯領に入ることが両家取り潰しの危機に繋がるいうことにも気付かず,カステイラ男爵は突き進むのであった。
「ウズラを先に捕まえるのはワシであるぞ」
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