80 狂戦士ミキヒロ
すみません、更新、一か月あいちゃいました
m(_ _)m
そして、ありがとうございます! 10万PV超えました! 感謝です。
シュゴォォォオオオ!
青い光を後方に放ちながら、流れ星のように突撃する騎馬
ギギン、ザシュッ! ガギン!
「うグゥッ!」
「フン、右腕を削っただけか」
「「ウォォォォーーーー!!」」
「「シュルマイアー殿下ぁーー!!」」
ズドドドドドドドド!!!!
シュルマイアーの突撃の度にサウザーラ兵達が狂喜し、叫び、盾を叩き、地面を踏み鳴らす!!
幹宏はシュルマイアーの突撃しながらの連続突きを大剣で弾き打ち払った、しかしすべては捌ききれず右上腕をえぐられる。
副将戦が始まって10分あまり、草原の真ん中で自分の体よりも大きな大剣を正面に構えて立つ幹宏は、鎧のいたるところが削られ、両手両足にはいくつもの焼け焦げた傷跡がついていた。
◇◆◇◆◇
「キレるなよ~、幹宏、」
「うん、よく我慢してるね、、いつもならとっくに狂戦士化してるよ」
「耐えますねぇ、キレたら一撃でやられること、ちゃんと解ってるみたいですよ」
砦の門の下では級友たちが見守っていた。幹宏の目は時折赤く明滅し、それを抑えるかのように眉間にしわを寄せ、歯を食いしばっている。級友たちには背中越しでもその様子が分かっていた。
「田中君、もうすこし幹宏を信じてやってくれ、、幹宏はまだ大丈夫だ」
険しい顔で、戦場を睨む太郎に咲夜が声をかける。
「……ごめん咲夜さん、、俺、そんなに?」
「ああ、今戦っている幹宏より険しい顔をしている、、その、、、今すぐ飛び出して行って敵軍を皆殺しにしそうだ、」
「…ふぅ、、そっか、ありがとう少し落ち着いたよ。幹宏が傷つけられるの見て頭に血が上ったのかもしれない」
知らずにためていた腰をゆるめ、スコップを地面に突き刺しその上に両手を置いて立つ太郎。
「がんばれ幹宏、あんな外道に負けるなよ」
◇◆◇◆◇
「ふん、、しぶといな。我らの突撃を10合以上もしのいだのは、こやつが初めてだな」
<…いつまで遊んでおる、、シュルマイアー、、、>
暗く、深い深い穴の底から響くような声がシュルマイアーに話しかける。シュルマイアーが手にしている魔槍『アミー』もまた、先鋒の魔剣のように悪魔が憑依した武具であった。
「わかったアミーよ、次で終わりにしよう」
<そうだ… これ以上我の手を煩わせるな…>
「シルフェール!」
『ビヒヒィーン!!』
<フ、ン、、『豪螺炎』、、>
シュルマイアーの白馬がいななき、リアのスラスターからこれ以上ない青い光があふれだす! そして前方に突き出した魔槍『アミー』の先端からは炎が噴き出して巨大な渦を巻いた!
「さらばだ! 蛮族の戦士よ!!」
シュゴオオォォォォオオオオオオ!!!
後方に青い光を放ち、突撃する巨大な赤い炎の渦!!
「そいつを、、待っていたぜェ!!!」
幹宏が大剣を大上段に構えて咆哮した!
「オオオオオオオ!!!」
幹宏の目が真っ赤に光り、今まで内に溜めに溜めていた闘気を解放する!!
ただ何も考えず開放して狂戦士化するときとは違い、その力を絞り絞り絞って頭上に掲げた大剣に込めていく!!
「オオオオオオオオオオ!!!」
ズ、ゴ、ゴ、ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
幹宏が力を込めるにつれ、大剣がさらに巨大化し枝のように刃を生やしていった!!!
そしてそれは杉の大木のように天へ向かって伸びていく!
「ウオラァァアアアア!!!」
高さ三十メートルの高さほどになった円錐形の剣、いや鉄塊を振り下ろす幹宏!
「くっ!」
<!!! バカが!>
突撃の最中でシュルマイアーが一瞬躊躇した! そしてその一瞬のスキは突破も回避も失ってしまう。
『ヒヒヒィーーン!!』
白馬が急ブレーキをかけ、右斜め前方にシュルマイアーを振り飛ばす!!
「シルフェーーール!!!」
ゴッ、、ズシャァァァアアアアア!!!
シュルマイアーの叫びをかき消すように、鉄塊が白馬を押しつぶし、地響きを立てる!
「おのれ!! だがそのような醜い鉄塊、下ろすだけでもう振り回すことはかなうまい!!」
白馬が前方に振り飛ばすことにより幹宏の斜め前に着地したシュルマイアーが槍を構え突きかかる!!
「はぁぁぁあああ!」
ザシュゥッ!!
シュルマイアーの突きが幹宏の左脇腹をえぐる!
「グゥォォォオオオラァァアアアアアア!!!」
幹宏は脇腹に傷を負いつつも左へと体をよじり、馬を押しつぶし地面にめり込んだ大樹の様な大剣を持ち上げ、横へと薙ぎ払う!!
「!! ぐっ、ばかな!!」
横から襲い来る無数の枝のように刃が生えた大剣を、魔槍アミーで受け止めるシュルマイアー!
バヂッ! バヂヂッ!!
シュルマイアーの装備の魔法防御が火花を立てて、幾重もの刃を受け止める!!
「ぬぅぅぅうう!!」
全身でこらえ、受け止めるシュルマイアー、斧や鉈の様な無数の無骨な刃がその目前まで迫るも耐え続ける!!
「オルァァアアアアアア!!!」
だが、数多に迫る無骨な鈍い黒鉄色の刃の隙間から一筋の銀光が煌めき、光線のようにシュルマイアーめがけ飛び出してきた!!
それは湾曲した細身の長刀の形をしており、無数の刃を受け止めるシュルマイアーの防御をすり抜け、額へとまっすぐに吸い込まれていくように突き出ていった。
「なっ! かぁっ!!」
シュルマイアーが最後に見た光は、、
以前自分の頬を斬り付けたあの兎獣人のサーベルの煌めきと同じ光だった。
お読みいただき、ありがとうごさいます!!




