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49 ラウンド2

 デザートドラゴンの背中から生えた二本の砂の柱のうち、神田君の方へと向かった一本は、大きく広がったかと思うと食虫植物のハエトリソウのように神田君を包み込んだ!


 テメェっ!!

 神田君は虫じゃねえぞ!!


 包まれた砂の袋は、所々ボコボコと動いている。神田君が中で抵抗しているんだろう。


「はぁぁあああ!」

 ズガアアァァン!

 青龍剣スコの青い光がデザートドラゴンの背中から伸びた砂の柱をぶった斬る!


 ザアアァァァァ、、


 途中で切られた砂の柱は、切られた部分から先が力を失ったように砂になって地面へと落ちていく。大量の砂が落ちたあと、そこには風に包まれて空中に浮かぶ神田君がいた。


「はぁっ、はぁっ、、タロー君、助かった、、」

 神田君、随分消耗している、、、

 白銀の鎧は傷だらけで所々むしり取られ、弱々しく明滅する光の球がヨロヨロと神田君の周りを回っていた。



「神田君、下がってて。こいつと決着をつける!」


 バウッ!!


 構えた剣スコのショベルから青い光が吹き出し、数十メートルの長さの巨大な剣が形成される!


 バチッ! バリバリバリバリ! バチッ!


 剣の周りには踊るように黄色く光る雷の龍達が飛び交っていた。



「……とんでもないね、、デザートドラゴンとも果敢に戦った精霊達が、君のそのスコップに怯えているよ、、」


「龍の神さまに力を借りたからね、それより神田君、ここからなるべく離れて、」



「ちょっとちょっと! タロちゃん何美味しいとこ持ってこうとしてんの?!」

「まったくですねぇ、経験値、おすそ分けしてもらわないと」


 あ、柳田由美と尾崎君だ、二人とも飛べたのか。

 尾崎君は黒いマントのような翼でグライダーのように滑空してきた。柳田は3対の白い羽を背中に着けてふよふよと飛んでいる。


「タロー君、僕たちも一緒に戦わせてくれ!」


 ボロボロになりながらも戦うという神田君、危ないから3人とも離れて欲しいんだけど、、

「しょうがないなぁ、、神田君これ」

 そう言ってガラスの小瓶を投げる。


「? これは?」

「うちのエルフの爺さんが作ってくれた回復薬だよ。効き目は保証する」

「!!エルフの秘薬!」



「ほら、早く飲んで、そろそろ来るよ」

 そう言ってデザートドラゴンに目を向けると、、奴は一度ブルブルっと震えたあとに首を上にあげ、口を大きく開けて咆哮した!



<グゥオオオオオオーーーム!!>


 頭を振り上げ、こちらを睨むように赤い目を光らせるデザートドラゴン。


「なんだ、お前、怒ってんのか?

 頭にきてんのはこっちだよ! 今まで俺のダチを何人も傷つけやがって!! 決着、つけてやんよ!!」


<グゥオオオーーーッ!!>

「はぁぁぁぁぁあああああ!!」


 ドガガガ! ズガァァァアアン!


 デザートドラゴンが放つ無数の砂のミサイル、それを青い刃で切り裂きつつ接近し、奴の体表を切り裂く!!


<グァァアアア!!!>


 よし! 効いてる!

 先回は貫こうが吹き飛ばそうがすぐに砂が元どおりに集まり、ダメージを与えたようには思えなかったが、青龍様の加護を受けたスコップで切り裂くと、デザートドラゴンが悲鳴をあげた!

 攻撃した部分はしばらくの間バチバチと放電していて治りも遅いように見える。


「でぇりゃああ! スマーーッシュ!!」

 ゴバァァアッ!!


 俺の攻撃で砂の鱗が禿げたところを柳田がバカ長い棍棒で殴り、傷口をさらに大きく抉る!!


<グガァァアア!!>


 おお! ナイスだ!柳田!! 効いてるぞ!!


 空中を蹴りながら奴の体の周りを飛び回り、斬りつける! 鱗を斬り裂き、剥ぎ取り、抉っていくと、その傷口目掛けて何かが飛んで来た!

 デザートドラゴンの傷口に何かが当たったかと思うと、内側から爆ぜるように爆発する!

 飛んで来た方向を見ると、照夫がこちらに向けて左手を振りながら、何人かの仲間と共に走っているのが見えた。あいつ元気そうで良かった。




「スマーーッシュ!」

 バガァァァアアン!


 俺が斬りつけた後、柳田が続けて攻撃し大量の砂を吹き飛ばす!


<グゥオオン!>

「こっちだ! カメアタマ!!」

 柳田の方を向こうとした、家数件分ほどはある馬鹿でかいデザートドラゴンの顔の前に出て横っ面をスコップでぶん殴る!


 ガィイィィイン!!

<グガギギギ、、>


 首に力を入れて耐えるデザートドラゴン、すると、、


 ヒュルルルル!!


 奴の顔の周りで砂が渦を巻き5〜6メートルほどの円錐状の砂の塊が8本現れる!

 チッまたあの誘導ミサイルかよ!!


「打たせねーよ!!」

 シュババババ!!


 発射直前の砂の弾を青い刃で全て切り裂く!!


 ズガガガガァガガガァァアン!!


「どわあああああ!」

 切り裂いた8発の砂の弾が全て爆発し、爆風で吹き飛ばされた!


「タロー君、大丈夫か?」

「大丈夫だ! ちょっと吹っ飛ばされただけ」

 空中でなんとかブレーキをかけると、神田君が風で飛びながら近寄り声をかけて来た。


「それにしても、、すごい爆発だったね、、」

 デザートドラゴンの前半身は砂煙で覆い隠されており、沈黙している。少しはダメージうけたのか?



<グゥオオオオオオーーーム!!>


 いきなりの咆哮! 砂煙の中から、奴の首が伸びて来たかと思うと、、怒り狂ったかのように振り回しながらブロントサウルスのように長い首を伸ばして来た!

 徐々にはれていく砂煙の中からデザートドラゴンが形を変えて現れる。

 土管のようだった脚は、膨れあがった上腕と前腕、くびれた肘と手首、長い指と爪が形成されていった。

 卵型の砂丘のようだったボデーは、岩山のように2つに尖った双肩、その後ろにゴツゴツと2本の山脈のように並ぶ背筋、先程までは全くなかった細いウエスト、後ろ足はその1本ずつがウエストよりも太く、これもゴツゴツとしたメリハリのある造形になった。そして先程まではほとんどわからなかった尻尾が後ろへと伸びていき、100メートルはあろうかという長さになる!

 そして50メートルほどの高さにまで伸びた首、その先端にある頭には鱗のたてがみが二重に生えていた。赤く爛々と光る目の周りはつり上がった形の彫りの深い造形になり、前に長く伸びた口には無数の牙が生える!


<ゴガァァァアアアアーー!!>


 先程までのくぐもったようなものから一変して、鋭さを感じさせる咆哮をあげるデザートドラゴン。


「オッケー、第2ラウンドだな!! かかって来いや、コラァ!!」


タロー君、ゲンバのオラオラモードになってます。


お読みいただきありがとうございます

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