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39 寝た子は起こすな

 …悪い、また頼めるか?

 そう念じると、スコップはショベル部分を2畳ぐらいに広げた後、照夫の横に浮いた状態になってくれた。


「撤収するぞ」

 そう言って未だ意識が戻らない照夫を抱き上げ、スコップに乗せる。

「誰か照夫が落ちないよう支えてやってくれ」

「わ、私が、、」

 そう言うと咲夜はスコップの上に登り、照夫を膝の上に乗せて抱きしめるようにして座った。


「ほら、お前たちも乗った乗った」

「うー、また飛ぶのかぁ」

「嫌なら置いてくぞ」

「乗るよ! 乗るからこんなところに置いてかないで!」

 慌てて乗り込む花蓮


「ちょっ、幹宏君、鎧のトゲが痛いよ!」

「ご、ごめん浩二」

「あー、幹宏は一番隅っこに座ってな」

「こ、ここ、落ちないか?」

「知らん、落ちたらその時だ」

「ええーー!」

「全員乗ったな? じゃあ行くぞ!」


「ちょ、まだ心の準備が、、うひゃぁぁぁぁ!」

「ひぃぃいい! と、とんだぁ!」

「うわあああ! おちっ、おちる!」


「しっかり掴まってろ!」

 重いせいかスピードが出ない、、幹宏だな? 無駄にごつい鎧着やがって。



 エオリアへ向けて西へ西へと飛ぶ。眼下には砂の道が続いていた。そして、、その道の一番先端で学校の校舎ほどもある砂丘を発見した。


魔獣:デザートドラゴン

ランク:EX


「あいつだ、、」「くそ、バケモノめ、」

 スコップの上で、デザートドラゴンを見た幹宏達が震えているのがわかった。

 照夫をやったのはこいつか、、今は眠っているのか、全く動こうとしない。




「あ、あれ!」

 眠っているデザートドラゴンからしばらく進んだところで花蓮が地面を指差す。

 そこでは、鎧を着た騎士達と魔獣の群れが戦っていた。横一列の線で必死に食い止める騎士達に対し、面を埋め尽くし圧倒的な数で次から次へと襲い来る魔獣達。


「タロー、助けられない? あれ、王様の軍だよ」

「ほお、まあついでだし、片付けて置くか。揺れるからしっかり掴まってろ!!」


 スキル『ハツリ』発動!!


「削岩脚!!」

 花蓮達をスコップに乗せたまま、騎士達には当たらないよう、上空から魔獣の群れめがけて削岩脚の連打を放つ!


 シュババババババ!!


 空中を斜めに走り、魔獣の群れに降り注ぐ、いく筋もの赤い光!


 ズドドドドドドドドドド!!


 着弾した真っ赤な鉄杭は魔獣を貫通し、地面に大穴を開けていく!


「牽制はこんなもんか、王様はどれだ?」

「これで牽制って、、あ、あれだよ! 松明を持った騎士が周りを囲んでる中心、白い馬に乗ってる!」

「花蓮さんよく見えるね?」

「へっへー、『暗視』のスキル持ってるからね!」

「なるほど、、」


 王様を囲む騎士達のとなりに降り立つ。花蓮達は全員、素早くスコップから降りた。気絶したままの照夫は咲夜が抱えている。


 王様を中心に『安全帽』を発動!!


「お前ら王様のそばにいろ、安全なように障壁を張っておいた、ちょっとあいつら片付けてくる」

「おれも!」

 スパーン! ジャンプして幹宏の頭を叩く花蓮、

「バカ幹宏! また足引っ張る気! 大人しくしてな!」

 おお、花蓮ナイスツッコミ、幹宏がおれの前に出ようとしたら裏拳するところだった。


 残り35秒、まずは素早さSSSを生かして走り回り、騎士と切り結んでいる魔獣どもの頭をハンマーブローで吹き飛ばす!



◇◆◇◆◇



「す、すごい、タローが何人もいるみたい、、15、22、33、うわ10秒で33体って、、」

「え? 僕には魔獣の頭が勝手に吹き飛んでいるようにしか見えないよぉ」

「凄まじいな、、スーパーボールのように空中を跳ね回っているぞ、、」

「しかもあの破壊力、俺と互角か、、」

「「「お前の方が全然下だよ!!」」」


「タローと互角とか、、全くなんて図々しい、」

「幹宏君のバカだけは田中君の蘇生魔法でも直せないんだろうね」

「バカを蘇生してもさらに輪をかけたバカになるだけだ」

「ひでえ、、みんな、、こんなパーティ、俺カワイソス、」

「「「かわいそうなのは、私(僕)達だ!」」」



「勇者サクヤ殿、彼はいったい? 見たことのない勇者だが、、」

「オーリ8世陛下、彼は、、勇者ではありません、勇者とは認められなかった者です。ですが私たちの中で最も頼れる仲間です」

「勇者と認められなかった? 君たちの仲間? まさか!」

「はい、勇者ではないと言う理由で放逐されたタロウ タナカです。私たちを助けにきてくれました」

「そうであったか、、彼には、、どう詫びればいいのか、、」



◇◆◇◆◇



 よし、近場のは片付けた!

 だが、、数十メートル先から、魔獣の群れの第2波、第3波が押し寄せて来る。



「ロックドリル! セット!!」

 拳の周りに、頭部に刃がいくつもついた円筒形のドリルが現れる!!


「回れ!」


 ギュンギュンギュギュギュギュギュルギュルギュルギュルルルルルルルルルルルルルルルルルルル!!


 もっとだ! もっと早く! 力強く回れ!


 ヒュィィィィィィイイイン!!


「うおぉぉぉぉぉおお!!!」

 高回転で甲高い音を発したところで、突撃してくる魔獣どもの中心に向けて目一杯拳を振り抜き、ロックドリルを発射!


 ギュゴガガガガゴゴガガガガガ!!


 巨大化してトンネル工事のシールドマシンのように突き進んでいくロックドリル! 少しでも触れた魔獣は内側に巻き込まれ、消えていく!


 ズゴゴゴ、、


 あれ? この方向って、、


 ズガガァーン!


 グゥォォオオオォォォォーーーム!!


 ……やべ、、寝た子を起こしちゃったかな?

 てへっ



 急いで、花蓮達のところへ戻る。

「花蓮、王様連れて今すぐ全員撤退しろ! デザートドラゴンが起きた!」

「え?!」

「さっきの技の直撃食らってピンピンしてやがる。ランクAを一撃で消しとばした技なんだけどなぁ。確かにバケモンだな、ありゃ」


「「「「えええーーーっ?!」」」」

「とりあえず、俺が相手をしてみる。倒せないようなら、逆方向に誘導出来ないかやってみる、じゃ!」


 そう言ってデザートドラゴンを強襲すべく、上空へと駆け上がっていった。


お読みいただきありがとうございます

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よろしければこちらもどぞ  すっぴん召喚のヤマナさん
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