18 防衛戦ですか?
朝から騒がしい、、、まったく、、何だってんだ。
城が完成してから、岩壁の第2拠点ではなく、この第3拠点に泊まっていた俺は、なんだか城の周りが騒がしくなっている事に気がついて目が覚めた。俺の作ったこの城、この中にいると城内外の様子が何となくわかるんだな、、
騒がしい東側の外壁に集中してみた。
『…ようやく到着したか、まったく魔獣の多い森だよ、、』
『ああ、俺たちB級、C級の冒険者の集まりでないと、3日でここまで来るなんて出来ねーだろうよ』
『うひひ、こりゃすげえ 中には金銀が詰まってんじゃねーのか?』
『いやいや、こんなのが一晩で出てきたんだ、古の軍事拠点に間違いない、レジェンド級やミソロジー級の武具があるかもしれねぇぞ!』
『両方あるに決まってんだろうが! よし、進入口探すぞ!』
…言っとくけど腰ミノ以外、何にもねぇぞ、、、何だコイツ等? 冒険者? むさ苦しいし、うざってぇ、、 どうやって帰ってもらおうかな?
「よし、あの城門をまずは調べるぞ! 斥候職は調査に取りかかってくれ、後のものは魔獣を警戒しながら待機!」
「はい! 了解です、ソリアンさん!」
東門(形だけで開かないからダミーだけど)の内側に移動して聞き耳を立ててると、外側の声がよく聞こえた。
『おっかしいなぁ、、入り口らしきものはあるんだけど隙間はまったくないし、鍵穴もない、どうやって入るんだ? この城、、』
『ひょっとして『魔法の鍵』か解錠系の魔法がいるのか?』
……いらねーし、開かねーよ
『ちっくしょう、どーなってんだこの門!』
冒険者が悪態つきながら門をゲシゲシ蹴り始めた。
……おい、ヤメろコラ、
城に対して、悪意ある行動を取られると、俺自身非常に不愉快になる。やはり、この城と俺は何か感覚共有されているところがあるみたいだ。早朝に起こされたから不機嫌なわけではない、、きっと、、、たぶん、、、
「ペッ!」
!!
この野郎、城につばを引っ掛けやがった! もうあったま来たぞ!!
すぐさま『安全帯』で空中を駆け上がって東門の上の城壁に登り、姿を見せないようにして、スコップから大小の石を出して落とす!
こんな時のために『ネコ』には石や岩、土砂がたんまり収納してあるのだ! 一回の収納量も、ダンプカーに負けないぞ。
ガラガラドン! ガラガラドンドドン!!
「え?」
「上から岩が!!」
「ひいいい! トラップだ!」
「逃げろ!」「退避、退避ー!」
東門の前から空堀へ転がり落ちるようにして逃げていく冒険者たち。
こいつはおまけだ! とっとけ!
スコップの柄を10mほどに伸ばしてめいっぱい振りかぶる。そしてブンッ! と力いっぱい振りながら、ショベル部分から収納していた大量の土砂を出す! 土砂は放物線を描いて広範囲に広がりながら、、冒険者達が待機していた地点を覆うように降りそそいだ!
「うわあああ! 投石機だ!」
「森まで退避だ!」
「逃げろー!」
二度と近づく気のないよう、連続で5、6回土砂を投げておく。
「なんだ、この続けざまに飛んでくる大量の石は?!」
「塀の向こうには、超大型の投石機が複数台あるぞ!」
「くっ近づけん! 撤退か?」
そうそう、帰んなさい、君たち。
怪我で済んでるうちに帰れ!
「くっ、この『黒槍のソリアン』がこの程度でひきさがれるかぁ!」
あ、なんか伸縮する槍を持った奴が、槍を30mほどに伸ばして水平に構え、走ってきた。城門前に槍先を突き刺して、、城壁を飛び越えようとしてくる! 棒高跳びかよ!
させねーよ!
スコップを振りかぶり、昨日仕留めたばかりの魔獣、ディトンボアー(ランクD、2トンの重さのイノシシ、脂身多目)を『ネコ』から出しながら、城壁を越えようとしたそいつの真っ正面に叩きつける!
「わぶっ! あぁ〜ああぁぁぁぁ、、、」
巨大なディトンボアーのプニプニしたお腹とディープに抱き合いながら城外へと吹っ飛んでいく冒険者、まあ強そうな奴だし、なんとか生き残るだろう、、たぶん、、
「うわああぁ! ソリアンの兄貴!」
「だ、大丈夫ですか?!」
「ソリアンさんが城から出てきた魔獣にやられた! 撤退だー!」
「うわぁぁああ!」
冒険者達が撤退していく。後には、東の城壁前に一本の黒い槍が残されていた。
どれどれ、なんか良さそうな槍だし、鑑定してみるか、
名前:玄武の槍
説明:四神、玄武の祭事に使われる槍、伸縮自在、防御力強化
へぇ、、この世界にも四神が居るのか、、って大事なことに気がついてしまった!
俺、築城の前に地鎮祭やってないじゃん!!
お読みいただき、ありがとうございます。




