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お月様は見ている  作者: 坂本瞳子
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瓶ビール

引き戸は閉められた。

二人は出てった。

「あの二人、付き合うんだろーなー。」

カウンター向こうのおねぇさんとあたしはどっちもそう思った。

カウンターの上に残された青いハイヒールはなまめかしく輝いていて、左の方が横たわっているのがなんともセクシーに映った。


「瓶ビール」


おねぇさんはちょっと意外な顔を見せ、中瓶の栓を年季が入った錆びだらけの、でも使い易そうな栓抜きでポシュッと空けて、あたしの前にグラスと一緒に置いてくれた。


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