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お月様は見ている  作者: 坂本瞳子
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ねー。

今日も、灰色の黒が流れてる。

あ…、一人帰ってった。青いハイヒールの女かな。

あの人、悪い人じゃなさそうだけど、なんだか上から同情の視線で面倒くさそう。


杉崎さんかなぁ、まだもう1人、事務所に残ってるの。


ま、向かい側のビルの中なんて見えないか。


あー、アタシ、どうしたいのかなぁ。

なんか突然走り出したりして。

逃げ出したみたいじゃん。

お月様、教えてくれないかなぁ。なんか降って来ないかなぁ。

雨はもういいけど。

ねー。

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